すべてのおすすめ
頭のどこか奥のほうで
水が、
ごう、
と音をたてた
やさしく響く音楽のほとんどが
ほんとうは悲鳴に由来していることを
習いに学校へ行く
聴いているふりをしたり
聴いていないふりをし ....
驚きもした
五月晴れの雲間に
自転車集団
あればいいと思ったものは
ないんだけれど
君と僕との間に信号機はあって
ずっと
耳たぶを引っ張るしぐさは
多分照れ隠し
ひぐらしの声がコ ....
港町を
女の子と歩いていた
正直、
まったく楽しくない
第一、話がまったく噛み合わない
彼女は体育大学出の
ばりばりの体育会系で
本などほとんど読んだことがないという
その点、俺ときた ....
しんどいねん
あなたがそう言うから
うん って答えた
いいことあったんよ
あなたがそう言うから
うん って答えた
しにたい
あなたがそう言うから
うん って答えた
あなた ....
俺は元気だ
元気ハツラツだ
(上戸彩が好きだ!)
早寝早起き
飯はうまいし
ビールもうまい
おかげさまで
ウンコが太い
そして長い
回数もめっちゃ多い
朝の一発目は特に
立派な ....
食欲がなくなったうさぎの糞に異物が混ざっていたのであわてて医者に連れて行った
催花雨降る午後3時
猫が毎日パトロールする学校の裏庭ではメトロノームだけがなっていた
医者は云う
「球体からの指令 ....
だれが落としたんだろう
道のまん中に で〜んと。いきかう車の一台一台を睨み付けてる 生首だ。
欠けた鼻が持ち主を捜索している。
ハジかれた男の頭が、胴体と離れてどこに飛んでいこうが、
今日 ....
小さなものよりも
大きなものの方が
偉いものだと
思っていた
それでも
ひとりぼっちになる時は
小さな音ほど
怖かった
ぎょうざを焼いていたら
「星の王子さま」を読みたくなり
けれど本がみつからず
木を抱くようにあなたを抱いて
森との正しい関係について
ためらい
分割払いのようなキスは
うわのそらで
お互いの調和は水 ....
草刈り後の、草の匂いがする
人の血の匂いは
ここまですがすがしくはない
もっと
体中がカッとなるような
そんな匂い
刈られなかった
花壇の花たちは
この匂いを嗅いで
体中がカ ....
あじさいの大きな葉っぱの上
2匹のかたつむりは
雨の中、風に揺れていました
葉っぱから眺めるあじさいは
小さいかたつむり達にとって
巨きな巨きな花でした
かたつむりの目 ....
あの日あなたは
この世からこぼれてしまって
涙が止まらないのはなぜだろう
瞳があって
涙腺があって
涙がこぼれて
そのことと悲しみにどんな関係があるんだろう
愛
あの夜
寒い ....
あとかたもなく崩れゆく遠い果実を見つめている
Hのしろい指がりんごの皮をむく
どこまでも切れることなくつづく紅い航跡はこの星を
ひと回りしてわたしのからだのやわらかい節々にから
みつく
....
音を持たずに水を切り
物語を捨てる
死神に無視され
今日を今日に置く
悲しみは増し
枠は増さず
光は増して
片目を覆う
朝は白に 朝は茶に
まばた ....
プラネタリウムの一番後ろで
滅茶苦茶にキスをしたね
それはもう、呆然として
ふたりして、名前を忘れるくらい
きみはいつだって最強のラブリーで
ミニスカートの端っこか ....
私たちは
おりがみのくに
二次元を
小さくたたんで
つるになって
おなかの隙間から
ふう、って
息を吹き込めば
祈りを宿した
強い記号だ
メレンゲを
淡く
....
「結婚しました」
「恋人できました」
「きのうの夕焼け見た?」
「雨だね」
「●」
「離婚したよ」
「うそだよ」
「ほんとうに」
「嘘」
「なにそれ」
「さよなら」
おめでとう。
洗濯物を畳む
隣では母が洗濯機を畳んでいる
自分で洗濯物も畳めないほど
すっかり老いてしまった
母は工具等を手にしながら
ここはどうするの
と時々聞いてくる
面倒くさくて ....
セックス
したら
返信が
こないの
と
言ってた
女子高生
好きだと
言ってたのに
だって
だいじょうぶだよ
そのうち
心と身体は
きちんとくっつくよ
そしたら ....
れ、れ、れれれみふぁ、れみふぁ、
狂った夜のオルゴールが叫んでる
あちらこちらで、もろもろ台無しにした挙句
狭い部屋の中で煮られてるおれの内臓の
ひと房ひと房までに嘘がしみこんでる
おれ ....
あまりにも可愛くて
あまりにも成績よくて
あまりにもマラソンが早くて
あまりにも新体操が素敵で
あまりにも可愛い
あなたに
俺は
すり込みのように、べた惚れなのだ。
寝たきりのあな ....
貧しい公園の貧しいベンチで
貧しい僕らが座っていて
コーヒーをひと缶
分け合って飲んで
だけど、愛だけはあるから
寂しくはないよ
お金が入ったら
二人で公営の団地に住もう
そこには ....
じいちゃんぱあ
ぱあでいいのさ
硬く握りしめたぐうに勝つから
ばあちゃんチョキチョキかにあるき
ぼけて手も
麻痺して手も
じゃんけんぐ〜と
誰もが
はらへる
つゆはれま
ピースがゆ ....
良かった とたくさん書いてある手紙
挫折した私にあてた 亡き先生の言葉
都会の勤めを一年で辞め地元に再就職した
仕事を覚えたての私に
あなたの事だから きっと会社の利益になる
早く決 ....
麦の穂がりいりい、とゆれる
すみれ色をした空想の
行き着くあたりで
番犬みたいにとびまわってる
ぼくは忠実なひばりでありたい
かなしみをかなしむとき
いつくしみをいつくしむとき
太陽 ....
レイニーレイニー、
甘いくさびとしての水滴が
ぼくの頸椎の4番目くらいを目指して
さかんに落下してくるのだ
メイデーメイデー、
苦いくびきとしての水たまりは
雨粒をよけるたび大きくなっ ....
すべての明かりが消えるなら幸せだろう
あとは目を閉じて
眠りに落ちるだけでいい
だけど明かりを落とせないわけがあるから
俺は
今日の尻尾にしがみつく
眠ってしま ....
唇から漏れる言葉が
形をつかまえて
寝転がる
君の膝に蝶
やわらかな微笑み
昼下り
鐘をつく羊
小さな手足
頬色のよくなった
曇り空
明日と言っては涙する
優しい君
秘 ....
雨の歌がきこえる
空から放たれ
大地に落ちて
響く、歌たち
この星の、この世界の
この国の、この街で
ぼくたちがいま
確かに踏みしめる土のうえ、
なきがらを見送り
あたらしく生ま ....
けだるい床に敷かれたままの寝具が
なだらかな山を見せ
私は脚を崩し
あなたはインドの仏さまのように
片腕で頭を支え横になっている
輪郭だけを知っているつもり
ぬくもりに残像を刷る朝
( ....
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