私は元来
無口な男でありまして
うっかり、思慮深く思われがちですが
それは、本心を秘めている
というより、むしろ
現すタイミングを計れない
どうにも不器用な人間なのです


何か言わ ....
? God's story

 あるとき、神は存在した。
人と共に暮らし、人と同じように成長した。
しかし、神は神であるがために、自分が神であることを知っていた。
ある日川へ行ったとき、 ....
 カフカが並んだ僕の部屋の本棚を、君は丹念に本の背をなぞりながら、「一冊だけ足りないわね」と言った。
 カフカは結局たくさんの未発表の作品を遺して死んだ。それはつまりカフカの作品数を正確に把握できな ....
頭の中につまっているよ
つららのように出来たんだろうねこの
目にうつるものたち
首の後ろがちりちりしてるんだ
太陽にあきらかにされた
急勾配の斜面の野原を
こわれかけているしずくがたくさん ....
王様を独占する

ずっとではなくて、偶然に2人きりになるささいな時間を、その時に話される言
葉を

朝の白いひとときを

恋をするわけではない

気持ちよい朝を布団と共に抱えて微睡む ....
あなたに似ている
と。言われたくありませんでした

わたしはわたしに過ぎず
あなたのクローンではないのだから

あなたがいなければ
生を授かることはありませんでした
それだけは否定でき ....
あなたが
この頃やさしいのは
何か企みがあるのかと
首を傾げていましたが
いま、この橋にたたずんで
ようやく気がつきました
もう
春なのですね


欄干にもたれて
あなたの
い ....
まっ赤で
おおきな歌に
くだかれた夕暮れの
かけらをよせあつめて
ぼくはトルソーを
つくった


奄美の島ざらめを
たくさん、うみにながしたら
おおきな涙に ....
「家政婦募集容姿端麗、声に特徴のある女性歓迎」

 貯金はもう少しで底をつく。最早迷う術がないのはよく分かっている。だからと言って、これだけの新聞広告に飛びつくやつが私以外にいるのだろうか。と思っ ....
{引用=くりかえされる、すべてのいのちと
いとおしきわたしの二人称たちに}


わたしがあなたを産んだそのとき
それとまったく同時に
あなたがわたしを産んだのです
この、配線だらけの街の ....
 長い髪は黒く時折そのページにすがりつくように、さりげなく垂れる。少し邪魔そうに髪をかき上げながら、彼女はまた新しいページをめくる。

 彼女は大きくて、少し茶色の混じった瞳をその一文字一文字に ....
昔から音楽が好きだったので、インターネットを始めるとすぐ、
この情報収集力を活用しない手はないと思った。
そのようにネットと共に趣味の世界により一層深入りするパターンは多いのではないかと思う。
 ....
ほら
ここにも小さな春が来たよ

半額セールの盆栽だけど
私よりずっと
長生きするかもしれないね
水を、欲している
のどの ずっと奥のほうで
さかなが泳いでいる



季節が融けはじめていることに
気づいたときには もう
わたしのなかの海は 浄化され
沈殿していた過去があふれ出て ....
朝刊から目を離さずに
気の無い空返事
それは。あなたの得意技

わたしが何を考えていようとも
お構いなし

空気のような存在

親しすぎる関係の果てに待ち受けるのは
そんな空虚さだ ....
フ と目の前に綿毛が飛んでいたので

ク とつかまえて離して見ると

それはチカリと赤い血の玉で

もう一度握ってはなすと

{ルビ捩=よじ}れてつぶれて菱形のいのちに変わった ....
ある
ありふれた
想い
という
呼び名の比喩が
争え
という
プログラムの元
生まれて初めての出航をし、
次の刹那
辿り着いた先が
温かい
実は
腹の上
だったと
結局
 ....
そう 例えばワサビ入りのチョコレートみたく

甘いのに
どこかツン と
辛さを持って

マスター、ねぇ、このチョコレートには何が入っているの



甘く 辛く
甘すぎず 辛くない
辛すぎず 甘く ....
   やさしさもみんな抜け落ちて
   そいつはセーヌの流れに消えた





キリストマリアを引っかいて
破れた爪で十字を切った

 ....
表と裏は
本当は裏と表かも知れないって話を
当たり前の事だけど


生き物は羽だとか羽根だとか
落としたりはするけどいきなり生えたりはしないって話を
引力に掴まえられて


土に還 ....
二日遅れのホワイトデーの
白いリボンを髪にのせて
ふわりと回ってみせる君は
大きくなったら
メイドになりたい
という

人様に奉仕したいとは
見あげた心がけだ

解釈は準備してお ....
春の色に月やあかきと問ふ人の
かざしにせばや八重桜花



あらし吹く春ならずともこぼるるは
恋のこころの花とこそ知れ



仮初の夜にも似たるかいささくら
 ....
行かないで、お願い

そう言って小さな女の子が俺の手を引いた
夕暮れ 海に落ちてゆく日は
どうしていつもあんなに決定的に
強烈に 
美しいのか

海辺の教会から ....
もしも ぼくらに子供ができたら
なんて名前をつけよう?
おとこのこだったら おんなのこだったら

もしも ぼくらに子供ができたら
宝ヶ池の こどものらくえんに行こう
BALの地下に行こう
 ....
泣いても

 笑っても


  これが

最 期。


どこまでも

   劣等感

     つき纏う

 倦怠感。


青 に憧れて

駆け出した 道  ....
鍬を肩に明日の日和のたしかなるを
友と語りつ茜さす道


亡き兄が呉れし つつじの花濡れて
五月雨暗く今日も降りつぐ


寒の水 喉鳴らしつつ飲みほして
湯上りし吾子 大きく息す
 ....
東京、
その日もひとりで
幡ヶ谷の太陽と
馬鹿みたいに重い、
心細さを背負って
唇を噛んでた


夏の
だれるような湿度と
車の排気ガスと
肌に纏わりつく
人間、の ....
長い年月を波に洗われて打ち上げられた
流木のように古びた椅子に座っている
おまえがいるだけだった

正午の青空のした 影もなく

呼吸さえ 受動で
降りかかる陽射しに ....
 
 高熱で
 あえぐあなたは
 美しく
 命が光を
 放ち続けた
 
 
 苦しみで
 うるんだ瞳
 紅い頬
 ひとつひとつに
 魅せられたのだ
君を思う

とき

上と
下に

僕は
引かれて

風も冷たく高く高く上り
落下を予感する
ケラの様に深く僕を隠し
浮揚のしかたを知る

地平からすれば同じこと
君から ....
生田 稔さんのおすすめリスト(2176)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
太宰ヒラメ- 佐野権太自由詩41*07-4-20
The_soft_feather_story_Ⅰ- 優羽散文(批評 ...1*07-4-19
【超短小説】不揃いカフカ- なかがわ ...散文(批評 ...2*07-4-18
現象でしかないひかり- 水町綜助自由詩37*07-4-16
屋根裏_つづき- 猫のひた ...散文(批評 ...1*07-4-15
- 恋月 ぴ ...自由詩45*07-4-13
桜川- 佐野権太自由詩31+*07-4-13
トルソー- はらだま ...自由詩44*07-4-11
【小説】老紳士の秘密の部屋- なかがわ ...散文(批評 ...4+*07-4-11
流転する、すべての- 望月 ゆ ...自由詩39*07-4-10
【小説】読書- なかがわ ...散文(批評 ...1*07-4-7
マニアは誰か- んなこた ...散文(批評 ...107-4-6
盆栽の春- weed & s ...携帯写真+ ...2*07-4-6
回遊、わたしのなかの、- 望月 ゆ ...自由詩58*07-4-4
あぁ- 恋月 ぴ ...自由詩38*07-4-2
1997- 水町綜助自由詩27*07-4-1
少年少女/まわる星- 石田 圭 ...自由詩4107-3-31
And_Sweet- 瑠音携帯写真+ ...1*07-3-29
消えろ- 水在らあ ...自由詩3207-3-27
生れ落ちて- 石田 圭 ...自由詩37*07-3-23
お父さんスイッチ- 佐野権太自由詩53+*07-3-23
月下咲羅(げっかさくら)___■古語の宴参加作品■- Rin K短歌20*07-3-22
ジプシー- 水在らあ ...自由詩38*07-3-19
もしも_ぼくらに子供ができたら- 北大路京 ...未詩・独白19*07-3-18
Rendezvous_with_...- 李伍 翔携帯写真+ ...107-3-18
1P_「短歌2」より_昭和三十六年- むさこ短歌10*07-3-16
三十二行- はらだま ...自由詩30*07-3-16
キス- 水在らあ ...自由詩32*07-3-16
- 秋桜短歌407-3-16
colors- 水町綜助自由詩18*07-3-15

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73