すべてのおすすめ
悲しまないでください
たとえ私がひととき
希望を見失ったとしても
それは今年初めて触れた雪が
てのひらで消えるまで
きっとそれほどのときですから


私の瞳に映せる空は
決し　.... 　　　かそけき風の香音（かのん）を連れて
　　　秋宵の橋を渡る
　　　あふれる水の数を
　　　わたしはしらない


　　　契る言葉の薄紙
　　　序（ついで）を忘れた指先で鶴を折る　.... 　　「コンクリート・リゾート」


最後に僕がここに立った日
それはきっと、セピアンブルーの日
変わったものといえば
角のコンビニエンスストアの名前くらいで
もしかしたら　.... 眠れない朝にあなたを思う


夜を通り抜けて
窓越しに出逢うあさやけは
そこはかとなくかなしい


あなたを抱きしめるだけの日々に
空で時を知ろうとしなかったから
この　.... 標識は海それだけを手がかりにギアはトップで｛ルビ夏風疾走＝サマーラナウェイ｝

かざなぎでアクアスカイに叫ぶとき見えていたんだ白きクラック

無人駅いつから来ない夢列車ココナツの浜　.... 汚れた雨が蹂躙する街角で
傷をかばいあうために手を繋ぐ
傘を持たない日だけ、どうしようもなく
君の手があたたかくて
切れた指先が痛みを増した

僕の手は
どんな温度で君に　.... 　　宇治橋

夕霧にかすみつ渡る面影に
露けき花の色が重なる―――

　　観月橋

しめやかに
欠け満たされぬ夕月の
心を以ってなぞる君の名

　　　.... 　　「アリュール」

｛ルビ汚＝けが｝れならば五月雨川に流せりと誘ふその手は｛ルビ梔子＝くちなし｝に似て


　　「ブラック」

黒髪に触れし指先奏づるは重なる肌のあつき旋律
　.... 　　
　　　「いつか奇跡」

霧雨の向こうに遠い日の日記 差し出した手が迷い濡れてく

影送り透けて遠のく僕たちの眩ばゆいほどにピュアな夏の日

吹くはずのない甘い　.... 君思ふわが名流るる滝つ瀬の
　　　はやき心をたれか止むらむ

紅の色に夏の葉かくす｛ルビ山躑躅＝やまつつじ｝
　　　いでやかなしき人をぞみゆる

こころありや宵待草にあさつゆを
　　　.... 南風に乗って、夏が
駆け込んできた

いつだったか　あなたは
疑いなく寄せるそれを
レモンの光、と呼んで
指先で掬い上げて口付けをした

透明な時軸につかまって、僕は
ひとま　.... 春の色に月やあかきと問ふ人の
かざしにせばや八重桜花



あらし吹く春ならずともこぼるるは
恋のこころの花とこそ知れ



仮初の夜にも似たるかいささくら
　.... 通り過ぎた列車の
なごりの風が、引き連れる
潮のにおい
線路沿いにこの道をまっすぐ行けば
ほら、海が近づいてくる

そう言ってふたり、短い影を
踏み合いながら走った日
無人　.... てのひらに乗った　雪が
溶け出して、僕の
一部になってゆく
降り始めに気がついたのが
どちらだったか
もう忘れてしまった

雪は
これで最後かもしれない、と
最初に言ったのは君の　.... つないだ手を
そっ、と離して
春までの距離を
歩数で測っていた君は
三十一歩でくるり、と振り返って
僕に何かを伝えてきた

如月駅を走り出した始発列車が
僕を追い越して
君を　....

生田　稔さんのRin Kさんおすすめリスト（15）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
「二度目の雪」	- Rin K	自由詩	26*	08-1-4
せせらぎ	- Rin K	自由詩	24*	07-9-11
スクイグル交錯点（こうさてん）*コンクリートリゾート	- Rin K	自由詩	40*	07-8-17
眠れない朝に＿	- Rin K	自由詩	39*	07-8-5
「サファイアン・サマー」	- Rin K	短歌	21*	07-7-25
雨やみを待っている、僕ら	- Rin K	自由詩	37*	07-7-16
京都八ツ橋	- Rin K	短歌	35+*	07-6-23
パルファム	- Rin K	短歌	32*	07-6-9
■共同作品■＿カゲロウと花	- Rin K	短歌	26*	07-6-3
恋夏草（れんげそう）_＿＿＿＿＿_■古語の宴参加作品■	- Rin K	短歌	28*	07-5-28
炭酸レモン	- Rin K	自由詩	43*	07-5-12
月下咲羅（げっかさくら）＿＿＿■古語の宴参加作品■	- Rin K	短歌	20*	07-3-22
夏の切符＿〜海岸列車〜	- Rin K	自由詩	48*	07-3-8
ラスト・スノー	- Rin K	自由詩	41*	07-2-24
如月駅	- Rin K	自由詩	50*	07-2-15

---

すべてのおすすめを表示する

推薦者と被推薦者を反転する