すべてのおすすめ
もうちょっとを掬い集めても
もうちょっとはもうちょっとのまま
それでも息なんかふぅっと吹き付けたら
袖口でゴシゴシ磨いてみた
やっぱし、もうちょっとはもうちょっとのままだった
....
君にとっての世界
それはこの部屋のなかがすべて
出かけてくるよ
君は寂しげに小首をかしげ
ドアをあける気配に
まだかなまだかなと待ちきれない様子で玄関を覗き込む
....
四月病ってあるらしい
さりとて年度替りの初々しい賑わいとは
とうに縁遠くなっているのだから
花散らしの雨もあがり葉桜と化した桜並木を
これでよいのだと独りごちながら歩む
※
....
期待してしまうから
疑うのか
それとも明日の訪れを信じられなくて
疑ってしまうのか
その何れでもあるんだろうけど
※
今年の冬はことのほか寒かったはずなのに
疑い知ら ....
こと切れる最期の瞬間まで
彼はひとりの少年だった
とっつきにくさは彼の持ち味だったし
時代を憂いても
希望を捨て去ることはなかった
※
そんな彼との接点
あったのかな
....
1
必要と頷いても
近くにあっては困るらしい
それは遠くにあって
必要なときにだけお世話になる
ありがとうございました
添えたお礼と深く折り曲げた腰を上げてしまえば
あと ....
あなたは積み上げる
与えられた積木を丹念に積み上げる
それが人生
※
親指と人差し指で作った輪の大きさぐらいな積木
いつも何かに苛立っていて
終りの無い議論を隣の積 ....
風の吹き抜ける交差点で
あなたは待つ
約束は必ず果たされると信じて
ひたすら待つ
待ち続ける
そして見上げれば雲
春の雲
おぼろげで奥ゆかしくありながら
したたかさ ....
ひとりで生きられる
生きられない
それとも、ひとりで生きざるを得ない
わたしってどれなんだろうね
※
無責任ってわけじゃないけど
ちょうど
満員電車のなかで誰かに寄り ....
左手はご不浄らしいけど
わたしって左利き
どうしよう(笑
歯を磨くのも
お箸を持つのも
字を書くのも左なんですけど
小学校のお習字の時間
せんせいから右手で書くよう指導さ ....
愛しているよとささやいて
私の心
を盗むあなた
断りも無しにと腹立たしさを覚えたとしても
ある意味期待していたのは確かことで
四十六時中、あなたのことだけを考えていた自分に気付く
....
気合入れて目覚めても
去年となんら変わることの無い朝だった
それでも
いつもの年とは変えよう
変えてみよう
初春は一途な決意が大切なんだと自らを奮い立たせ
買いだめしておいた菓 ....
そういうことだったんだ
と
気付くことがある
ものごとは複雑に絡み合っていて
原因があって結果がある
そしてその結果が今度は原因となって
新たな出来事を誘発する
「無間地獄」 ....
誰もが幸せであることを望み
それに見合うだけの不幸せを我が身に背負う
故に生きることは辛く
苦しい
※
ふと目覚めれば凜として未明の寒さ厳しく
曖昧では済まされないこと ....
わたしだって一生懸命走っているのに
なんか自分だけ後ろへひっぱられてる感覚に囚われてしまって
一緒に走ろうねって誓った友達の背中が
だんだんと小さく小さくなってゆく
※
はじ ....
嫌なものはイヤ!
そんな思いと折り合う
でも、おとなの分別とかじゃない
ひとが生きるって
爪先から血が滲むほど世間ってやつにしがみついて
それで何とかまっとうできる
違うかな
....
ひろげたお店を片付ける
そしてトイレで用を足したなら必ず水を流す
便器の底を覗けば
生きてきた私自身の素性が判る
※
早や店じまいの季節になったものだと
ひろげすぎた店 ....
息を切らしながら山道を登っていくと
薄暗い脇道から片目のポインターが飛び出してきて
びっこの前脚で器用に跳ねた
どうしたらよいのだろう
何かの病で左目を失くしたのか眼窩は
底知れぬ闇 ....
夢とか希望って軽々しく口にしてはいけないよね
これでも恋わずらいなんだろうか
鬱陶しさに心は暗く沈んでしまっているけど
なんだか身体は心模様とはうらはらに
不思議と元気みなぎっている
....
育てる
花を育てる
愛しい我が子を抱くように
育てる
花を育てる
我が子の明日を夢見るように
※
よく見かけるひと
花電車の通う線路脇で季節の花を育てるひと ....
あきらめてみる
たとえばわたしでいることをあきらめてみる
すると亡くなった母のこととか
ひとりぼっちの寂しさとか
なんだかふぅっと身軽になれて
お線香のくゆりは相変わらず苦手 ....
手持ち無沙汰に見上げれば夏のような雲の動きと
山すそは無残に切り開かれ
ひとの忌み嫌うものの一切合財を
そのはらわたに黙して受け入れているのか
それとも受け入れざるを得なかったのか
....
人一倍寂しがり屋なはずなのに
気がつくと、いつもひとりぼっちになってしまう
これも運命ってやつなのかな
※
みんなはひとつの輪になっている
それなのにわたしだけ一歩後ろに下が ....
あっ
風の軋む音がします
※
母となれなかった女の子供が母となる
子を宿せば母になれる
そんな容易いものではなくて
幼子の抱く古びた操り人形のように
いつのまに ....
その橋の欄干から身を乗り出せば
清らかな流れの中ほどに石ころだらけの中洲
別段、川の流れに抗う姿勢をみせるでもなく
上流に夕立でもあればあっさりと荒くなった流れに呑まれ
ちょうど今ごろの季 ....
何かの工場でも移転したのか
住宅街の真ん中にあられた大きな空き地
その空き地を取り囲むようにはためく斎場反対の白抜き文字
いつまで運動は繰りひろげられていくのだろう
はちまちをした町会 ....
その箱のなかには夢が溢れていた
幌馬車に乗っていたり
早馬にまたがり二挺拳銃は火を噴いて
またあるときは電話ボックスから秘密基地へと飛び込めば
誰もが海の向こうの豊かさに憧れた
....
犬猫とは違うことぐらい
判っているよ
※
でもね
薄汚れた服でサンダル引き摺ってた女の子
大切にしてもらっているのかな
パートのお母さんと
いつも家でタバコ吸っている男の ....
出棺を待つ君は安らかな表情で
首筋にあるべき索状痕は目立たぬよう化粧を施され
凄惨な最期を遂げたようには見えなかった
呼びかければ目を覚ますのではとか
冗談が過ぎたかな
頭を掻きながら棺 ....
べつだん躊躇ったりすることもなく
無造作に引きちぎった胸元のボタンを手渡してくれた
「ありがとう」
「礼なんていらないよ
こうするものらしいしさ」
恥じらいをみせれくれれば可愛い ....
生田 稔さんの恋月 ぴのさんおすすめリスト
(191)
タイトル
投稿者
カテゴリ
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日付
もうちょっとなひと(みんなありがとう!)
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恋月 ぴ ...
自由詩
38
12-5-9
うつろぎのひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
26*
12-4-23
口ずさむひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
27*
12-4-16
幕間のひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
29*
12-4-2
Fish_&_Chips(時代少年)
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恋月 ぴ ...
自由詩
30*
12-3-26
望むひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
28
12-3-19
積むひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
23
12-3-12
Crosswind/Crossroad(契りのひと)
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恋月 ぴ ...
自由詩
29+*
12-3-5
顔なしのひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
30
12-2-27
悩むひと(仮題?)
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恋月 ぴ ...
自由詩
27*
12-2-6
Above_the_sky(流転のひと)
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恋月 ぴ ...
自由詩
27*
12-1-23
It's_a_beautiful_day(変わらないひと)
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恋月 ぴ ...
自由詩
28*
12-1-2
通りすがりのひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
32*
11-12-26
春を待つひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
28
11-12-19
気付かされたひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
25*
11-12-12
師走のひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
26+
11-12-5
旬なひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
23
11-11-28
オッペのひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
21*
11-11-21
交わすひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
26
11-10-31
育てるひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
30
11-10-17
見つめるひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
30
11-10-3
友引のひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
23*
11-9-26
許されたひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
28+
11-9-12
祝祭のひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
23
11-8-22
甘噛みのひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
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11-8-15
ヤドリギのひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
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11-8-8
箱のなかのひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
22+*
11-8-1
リア充のひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
29
11-7-25
饗宴のひと
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恋月 ぴ ...
自由詩
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11-7-11
第二ボタンのひと
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自由詩
20
11-7-4
1
2
3
4
5
6
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