(一)

明治通りと靖国通りの交差する
新宿五丁目交差点から
ABCマートの軒先に並ぶスニーカーでも品定め
数メートル歩いたところに
スターバックス新宿三丁目店はあって
いつものように通 ....
渚のざわめきは
ナトリウム灯のオレンジに溶けて消え
九月の海が
わたしの名を呼んだ

絹を広げたように
滑らかな水面が
夜の底へと続くしろい道を見せる

爪先からそっと水を侵すと
 ....
湯船に浸かり
うつらうつらしていたら
突然誰かが部屋に入ってきた気配を感じ
バスタオル胸元に巻いて飛び出すと

消したはずのルームライトに薫る
わたしの大好きな秋桜のアレンジメントに
添 ....
 男はイヴを堪らなく愛していた。人類最初の女性に清純の輝きを見ていたのだろう。だが、イヴに近付きたいと日々願い続ける彼の願いが叶うことはなかった。自分がアダムであったなら、どれだけ幸福だったことだろう .... 今まで一度もそんなことが無かったのに、ここへ来てとうとう殉職者が出てしまった。

何かが壊れてしまったのだろうか。

僕もかつてはアフガンへの竹と堆肥の無償輸出を夢見ていた。アフガンの不毛 ....
自由民主党って
好き勝手自由にする民達の主って意味ですか?
また勝手に辞めて

授業ボイコットする先生みたいな事をして
学校へ行かない人やニートに
職場や学校へ行けって無理じゃないですか? ....
平均寿命が壱千歳に達したら
ありゃま大変
こりゃま大変
食いもんいったいどこにある
ガソリンいったいどこまでもつの
手抜き工事の住宅に
スリル満点壱千年

自分じゃ食えない食いもん育て ....
ねえねえと肩を揺すっても
寝たふりしてたはずの
あいつは
いつの間にか深い眠りに落ちていて

久しぶりに触れ合いたかったのに
わたしのこころは
ちょびっと傷ついてしまった

それでも ....
たとえば夜道を歩いているとき

たとえば駅の雑踏のなかで

たとえば花火のコーナーで

たとえば鏡のなかの自分を見て


男が女を愛するとき

When a man loves  ....
暗闇に指を伸ばして
知ろうとしている
指先が暖かく湿る
聞こえるのは、ピアノだけ

鳴いている
泣いている
うまく言えない
でも大好きだよ

ピアノのトリルのような ....
永遠に交わらぬはずの者同士が
交わろうとする



水と油
そんな感じで



高温にまで熱せられた油は
邪険にも寄せる思いを弾き飛ばして
ふつふつと
行き場の無い怒りに震え ....
私はクッキーを焼きたい
できたての甘い匂い
サクサクの食感
それだけで幸せになってしまうような

自分の懐かしさを受け継がせるかのように
子供に甘いクッキーを食べさせてあげたい

それ ....
裏木戸を開けると
ひぐらしがないている
あの木の下
薄暗い桜の木の下で


闇間に鼻緒が見えている
そり返った白い足の指が
細い脛が折れそうにのびて
あの時もひぐらしがないていた
 ....
新聞もとらず

テレビも見なければ

その日はふつうにいってしまう

その日にむけての特集も

なんだか減ってきている気がする

今年の夏は

戦争を意識しない夏だった

 ....
「頑張って!」
と思わず口に出してしまう
それは頑張っている他者への共感であり
ふりかかる火の粉を払おうとする
ある種の逃げ口上とも言い得て

決して自分の事ではないのだから
「それじゃ ....
--- 誰もあなたに助言したり手助けしたりすることはできません、誰も。ただ一つの手段があるきりです。自らの内へお入りなさい。リルケ

 読むにせよ書くにせよ詩には詩固有のわかりにくさがある。わかり ....
毎日が閉じ込められて過ぎて行くので
こんな時は元気のいい男の子にあこがれるものです

彼のポケットに入って
やぶけた穴から外を見てみたい
木登りやブランコ、くさっぱらに寝転がって
空を眺め ....
人間すなおじゃないとね


あのひとは言った

あなただって…


言い返そうとして

としはまだ蝉の鳴き声を聞いていないことに気付いた

あのガード下へ行けば
聞く
 ....
雑踏のあちこちに
発生する
ポップな電子音

それぞれの手のひらの中
ぽろぽろと
カラフルな想いをつかまえる

まるでゼリービーンズのよう
人工着色料かけた
ねじれた言葉が小窓にな ....
あのね、本当はね、「いってらっしゃい」って送り出すの嫌なんだよ?

アナタがいない間淋しいんだもの。
アナタがいなくなったら反動が酷いんだ。
楽しかったら楽しかった分、嬉しかったら嬉しかった分 ....
鎖骨の
においが
こぼれ落ちたら、

さかなのゆめに朝がくる



ことば未満の愛を交わして、
ゆっくりとたしかめる
てあしの記憶

水の
においの
シーツを背中に
 ....
  言うなよ。
  コンビニがどうとか、
  前提がどうしたとか。
  言うなよ、もう。
  そういうの良いねって、
  なんかオトナだねって。
  言うなよ。
  捨てるように ....
 ときの
 残り火を
 消すように

 ゆっくり
 無言は敷き詰められます



夜の鏡を
おそれた時代が
あったはずですね、

なにも語らない目も
十分に言葉であ ....
足跡を足音が追いかける
真夏の光

水の流れを彩り飾る
無垢な笑顔

ビー玉は丸くてはならない
硝子の理

軒先に並んだカラーは
わたしに平和を教えてくれるように
 ....
今日も一日誰とも話さずに終わってしまう
仕事柄何十本もの電話をこなし
お昼には職場の友だちとランチなんかしたけど
それで誰かと話したってことにはならない

パソコンの電源落として
机のまわ ....
どうしてこう
脈絡がついてしまうのだろうか
昨日みた夢は
いまはもうない実家の建物が舞台で
ベランダに猫が三匹いた
うわあおぎゃあうわああああ
この家の主人は病気かいと訊ねれば
うわあお ....
今夜の献立

・夕焼けと向日葵の背中の煮物

・虹のフライ

・蝉と夏休みの子供の声の和え物

・打水のおつゆ




ごちそうさまでした、と
流しに綺麗な皿が
水に浸さ ....
(1)

掛け声と干物の臭いに押し流されるようにして
昼下がりの賑やかさに身を委ねてみる
所狭しと商品の並んだ店先を覗けば
一見かと値踏みする手練の客あしらいに
思わず半歩後ろへ下がりつつ ....
暇つぶしに読んでいた夫の漫画本に
ヒミツが挟まっていた
それはちょうど主人公が
携帯電話のメールを確認している場面で
お札と同じくらいの紙切れだった
(本当のお札だったら良かったのにな)
 ....
散らばりながら 宝石は

その名を きれいに 
縁取って

なお美しく
ひとの手を とる



散らばって ゆく
こころのそとで

おどりはいつも
鮮やか だ

 ....
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