決勝戦の日

その朝早く

正吾はひとりで甲子園に来ていた

四年まえの占い師の言葉が嘘でなければ

きょう、俺は、甲子園の優勝投手になるはずだ、

高速道路の屋根のしたを歩いて

蔦のからまる球場に ....
 たぶん、ここの現役さんのなかで投稿された作品を一番読んでいるのは、ぴ@じゃないのかなと思っています。お名前を勝手に出して申し訳無いのですが、ここでの古参のおひとり、たもつさんが4187ポイント出して .... 君という雨に打たれて
私のあらゆる界面で
透明な細胞たちが
つぎつぎと覚醒してゆく

 夏の朝
 影に縁取られた街路
 やわらかな緑の丘
 乾いたプラットフォーム
 きらめきに溢れた ....
てのひらに乗った 雪が
溶け出して、僕の
一部になってゆく
降り始めに気がついたのが
どちらだったか
もう忘れてしまった

雪は
これで最後かもしれない、と
最初に言ったのは君の ....
わかんなくていいよ
そういってウミスズメは
うなだれて水に入った
ここの漁師たちは野蛮だから
ライフルを持って船に乗る
水面下を飛ぶように泳ぐ君を散弾で撃って
ああ そうさ ....
稲妻でみんな酔って終われるって言うから此処に来た
だから早くそれを出せばいい
そう言いながら手を傷つけて血を流しながら
貝殻を握りつぶしている友達を笑って見ている
俺たちはライトアップ ....
針のあなに
糸をとおす
磨硝子からにじむ
光のあわい
しずけさ
のおくのほうから声がする

……わはわをたまわる)

柔軟にしなう
わたしの呼吸をなぞるのは
失われた かなしみ
 ....
都会より

澄んでいるだろうけれど

あの日とは

違う

星空


オリオンの

星屑は

今もかわらず

見え隠れ を

繰り返して いるけれど

着実に

おかされてんだ







 ....
いつか君の病気が治ったら
どこにでも行こう
そのときまでに俺は
いろんなところを見ておくから

いつか君の病気が治ったら
カンパイしよう
缶ビールでいいよ
もう薬はいらない ....
夜に開いた
隙間を
埋めるように
雨の旋律が
耳に届いて
孤独にいる者の
遊び相手と成りはしないだろうか
滴の奏でる音が
たった一人の為の
優しさとなって
降り注いで
あなたは雨 ....
つないだ手を
そっ、と離して
春までの距離を
歩数で測っていた君は
三十一歩でくるり、と振り返って
僕に何かを伝えてきた

如月駅を走り出した始発列車が
僕を追い越して
君を ....
夢見た

あの光射す

その向こうへ

いつか

この 翼 ひろげ

飛んで ゆけると


しかし

私は

カゴノトリ

夢みることしか

できないの
 ....
うにょん

君が言う。

うにょん


好きだ。


声が良い。 音が良い。

うにょん

幸せな気持ちになる。

うにょん



いろはに こんぺいとう
 ....
人は「現実の世界」と「物語の世界」という二つの世界に住んでいるのだと、最近は思うようになりました。
しかもどちらか好きな方を選んで、好きな世界にだけ住むことはできなくて、
必ず二つの世界にまたがっ ....
五十二の祝いにもらった万華鏡徹夜でつくる工作少女 異常気象で

冬は春のふくよかさの中にあった

異常気象というのが寂しかった

親父が不正した金で

家族旅行をした思い出のようだった


からだはゆるむ

幸福であるかのよ ....
つめたくて

やわらかな

夜中の大気だ

コンビニの袋を

ちりちりといわせ

二人で歩いていた

着込んでいるのに裸なふたり


既婚でいるのに

ややこしいこと ....
うわっという 車のスピード 上り坂

ウォークマン 自分の世界の 出入り口

暗闇に ぽっかり浮かぶ 丸い月

何だコレ 違う空間 姉の部屋
もっともっと
描きこみたい

もっともっと
近づきたい
       還 る ため

        還 す ため


 ひとすじの 光


           望んだ

         願った





もう

会 ....
反転した

 視 界 の先

どこまでも 降り続け




 彼方の 月

 此方の 光


手を のばしても

届きや しないから


四方を 倍に

 ....
山陰の川の淵こそ淋しけれ雪降り出せばなおのことなり 傷負いの翼が空を掴む
歪な円を描きながら
しがみつくように飛んでいる

鳥が自分の真上を通る
降ってきた水滴
鳥の血、静かなぬくもりを持って

空には鳥がいた
これから死ぬであろうに ....
下駄箱の中に橋を見つけた
渡りたくなって歩き始める
下を覗き込むと
いる物もいらない物も
等しく川を流れていた
空はどこまでも抜けるように青く
遠くに薄っぺらな虹がかかっている
一度もき ....
用がないのなら蔑んでほしい
花瓶に毒薬を満たしてほしい
洗浄された小さな濡れた手を無造作によこして
あの虜囚の唇をバラバラにしてほしい

街頭の窓からそぞろ歩きする骸骨をみたんだ
そいつは ....
自分で考えることが大切なんだって
きっと多くの人がそう主張しているし
わたしもそれが大切なんだって知っているけど
それでもずいぶん曖昧で 漠然としすぎている気がする

なぜ自分で考えることは ....
ほおかぶりして
通り過ぎるのは
ぎりぎりの
きりきりの
痩せすぎた
頬の痩けた
猫のような男
おのれのことだと
思いながら
角を回るのを
見届けた
見えなくなって
一安心
 ....
音楽室の
Yちゃんの真新しい椅子の後ろに
Yちゃんの埃を被った椅子
その後ろに
Yちゃんの足が折れた椅子
その後ろに
ばらばらになった
Yちゃんの椅子
その向こうは
床が崩れて
そ ....
カーテンの裏に潜んだ結露を
指でなぞると
するすると雫は流れ落ちて
行き場のない小さな水溜まりは
冬の外気と人の温みのあいだで戸惑っている

わたしはうっすらと冷えた指先を持て余しながら
 ....
詩によって わたしは命をもらいます

世界を覆う 黒い雲が

皆の目を 潰してしまっても

詩によって わたしは光を与えられます



ああ 詩は

悲しいほどに わたしを 捕 ....
生田 稔さんのおすすめリスト(2176)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
火のリレー- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...107-2-27
素敵だなと感じさせてくれる詩作品って…- 恋月 ぴ ...散文(批評 ...34*07-2-27
約_束- 塔野夏子自由詩30*07-2-25
ラスト・スノー- Rin K自由詩41*07-2-24
知っているか- 水在らあ ...自由詩32*07-2-24
稲妻でみんな酔って終われるって言うから此処に来た- 水在らあ ...自由詩46*07-2-22
おはり- こしごえ自由詩21*07-2-20
いんたーすてら- 李伍 翔携帯写真+ ...1*07-2-19
チューリップ- 水在らあ ...自由詩43*07-2-18
ノクターン- LEO自由詩42*07-2-18
如月駅- Rin K自由詩50*07-2-15
caged_bird- 李伍 翔携帯写真+ ...1*07-2-13
うにょん- 北大路京 ...自由詩23*07-2-13
「現実の世界」と「物語の世界」- 相良ゆう散文(批評 ...2*07-2-12
さらに真夜中の主婦- weed & s ...短歌1*07-2-11
春のふくよかさの中で- 吉岡ペペ ...自由詩507-2-10
着込んでいるのに- 吉岡ペペ ...自由詩707-2-10
日常2- テルテル ...川柳107-2-10
雑草その後- weed & s ...携帯写真+ ...1*07-2-4
S_T_O_P_O_V_E_R_・_5- 李伍 翔携帯写真+ ...1*07-2-4
S_T_O_P_O_V_E_R_・_4- 李伍 翔携帯写真+ ...1*07-2-4
- A-29短歌1*07-2-1
真空- vallette自由詩607-1-31
靴のこと- たもつ自由詩1007-1-31
消毒された夜の怪物- hon自由詩407-1-30
おもったこと- 相良ゆう散文(批評 ...1*07-1-30
ギリギリの猫- あおば自由詩13*07-1-29
Yちゃんが道を渡ろうとしている- 片野晃司自由詩2707-1-27
ふゆのさかな_・1- 銀猫自由詩40*07-1-26
ちいさな祈り- 相良ゆう自由詩1*07-1-26

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73