今、一度だけ
あなたにサヨナラを言う
そして深く眠りにつくの

あなたは淋しそうに
でも優しく笑って
わたしにサヨナラを返してくれた

どうせまた会えるのだから
お別れの時間は短くて ....
失くしたものは
清らかな意地


血まみれで
無様で
嘲笑われ
下を向き
見つめたい
想いの力が幸せと
かつて信じて
強くあれ
そう
言い聞かせ
ただひとり
泣いたりする ....
怒れば父に似ていると言われ
黙っていれば父の父に似ていると言われ
笑っていると母に似ていると言われる
母方の田舎には老人ばかりで
外を歩けば何処のもんやと
わらわらと集まってきて
ほお、ほ ....
どうしようもなく
僕らは果てのない過程に生きる

欠損しながら生きている

全力で力むよ 今を、誤魔化すために

生きる事の苦しみ





生きる努力の対価に
人は意味 ....
今宵、
白い部屋に
在るもの在るもの
自らの輪郭を鮮明にして
回流する澄み切った夜の空気に
すっかり馴染んで留まっている
横たわっている私もまた寛ぎ
在るものたちと繋がり合う
揺るぎな ....
{引用=
幼子の髪にうつれる檜葉の香は常磐色とぞ見えしが今は


使い古した悲しみが
千々に崩れて風に舞う
遠い昔の草むらの
トンボを毟った黄昏に
笑う子供を卑しむる
君を大人と呼 ....
美しいもの。

鉄塔のあいまからこぼれ落ちた夕暮れ、
逆光のなかに貌のない雑踏、
砂時計をころがす赤児、

美しいもの。それは指揮者のない調和、
影のない演奏の旋律。
涼やかな風吹き抜けて
水辺のススキ銀に揺れ
水面に君の顔ゆらゆらと
浮かび消えては透き通る

まことに秋の時は行く
静かに確かに冬を呼び
真っ白なノート
予定も何もない

一文字目を書くのは
さぞ緊張するだろう

まだ何も書かれていない
新品のキミ

わたしはキミを汚しながら
明日を生きていくんだ

いい友達にな ....
例えば僕がこんな夜更けから
突然珈琲を淹れだしている今、
君は同じ国の中で
ところで何をしているんだろう
などと思う

君が誰かを強く想うとき
僕も誰かを強く想っていて
二つの想い ....
哀れな英雄は
金属質な黒い体を
ますます黒くして
冷たく硬くなってゆく

さっきまで
大きな夢の英雄は
馬にまたがり剣掲げ
青白の空背に睥睨する
そんな姿を見ていた
はずなのに
 ....
西の空が
赤銅色に燃え残り
薄暮が辺りを包む頃
俺は拳を握りしめ
一心不乱に進んでいく
胸の辺りに蟠る
抑えがたい不安感に
鼓動激しく息を継ぎ
夕闇の道を進んでいく

西の空が
 ....
流出する

網戸から ひんやり入って来る冷気のなかへ
私は流れ出し溶けていく
生きている 実感だけが鮮明に
意識をうっとり抱擁し
私は刹那 居なくなる

流出し続けるわたくしは、
自 ....
詩は完璧なものではあってはならない。
詩は完成してはならない。

不完全であることが前提であり、
自明なことなのだ。

詩の言語とは書き手の脳内の何事かであるから、
書き手の外部へは決し ....
仕事先の街に早く着いたので、適当な店を物色して早めに昼を済ませようと考えて、駅ビルにある飲食店街を覗くと、ピークを避けようと早めに昼飯をと考えた人たちでなかなかの賑わいだった。

どうしたものかと ....
わたしが愛したあなたは闇夜に消えた

抱きしめる腕をどれだけ強くしても
あなたは自由な鳥で
わたしは不自由な案山子

あなたのように飛び立つことはできず
わたしは毎日同じ景色を見てはあな ....
● 文字は独立した ●

文字は独立した

改めて言う
文字は独立する

その時、全ての生物の営みは過去になる

だけど、人だけは文字側の列車に乗れるのかもしれない

2018 ....
父親から電話がかかってきた
滅多に電話なんてかけてこない人だ
よほどの事がないかぎり電話をかけてこない人が
その日、その時かけてきた

電話口に出ると
いきなり
ひろしか、父ちゃんだ
 ....
自分は幽霊を見たことがない

父も出てこないし
母も今のところ出てくる気配がない

昔から死後の話は多い

哲学者だって哲学者として生まれ変る
事を信じていたようである

自分 ....
色画用紙をひろげて
影をうつす
木炭でなぞる
しばらく眺める
笑いがこみあげてくる
なんと へんなかたちなのだ
俺といふやつは
俺は笑つた
笑つて 笑つて
笑ひ尽くした
 ....
終わりそうで
終わらない人生よ

しがみついて
よろけて 倒れても
下を向いても
終わらせたくなくて

また歩く

いつまで生きるのか
何処まで生きるのか

あきらめない
 ....
湿気より暑さが強くなる真夏多少は過ごしやすい気がする

かき氷食べて頭が痛くなる嫌な記憶がぐらぐら動く

激しさが増すように降る夜の雨家族会議を遮るように

山菜を採る名人と呼ばれてる近所 ....
波、持ちあがり砕ける
持ちあがり砕ける、波
 
 わたしはいない どこにもいない

陸続と
波波
谷底から
這い上がって来る強風は
この山の頂きで
ぽそぽそと降る雪となる
郵便脚夫のこの俺は
向こうの国に郵便を
届けにこの山を
越えねばならない
いかにも陰気な顔をして
日に日に何 ....
足で漕ぐのは
オルガン
という名の舟

音符の旅
息でつなぐ
ときおり苦しくなって
とぎれる
生きていたという波の上
気配だけになった猫
ふんわり鍵盤の上を渡る

秋の日は
 ....
待ちかねていた
陽の射さない
真冬のバス停

一人 二人と
去り始め
待ちかねているのは
まっている私と
知らぬ間に
尾行してきた
黒い影

ちゃりん ちゃりん
鈴が鳴る ....
恐竜の顔みたいな顔をした女の人が携帯電話でガオーと何やらどなってました。最後は『あなたお名前は?』と言ってました。
私はどんなときに、何の顔みたいな顔をして怒っているのか?笑っているのか?眠っている ....
光が充ちて来る
悪夢の奥から
光が充ちて来る

足場は崩れ
まさに死の淵
その時肩を揺すぶられ
目覚めて見れば顔が浮かぶ
灰色工員帽と蠢く闇
部屋の白壁が唐突に
無機質顕にのっぺら ....
バスには乗り遅れてしまった

あこがれも置き忘れ

古びたベンチで一人

溜息をつく

それでも天を見上げて

両手を差し伸べる

なぜだろう

夢は終わったのに

と ....
瓦が白く光っている

烏が一羽とまっている

広がる朝の光の中を

烏と瓦が交わっている

互いの輪郭守りながら

光の海を泳いでいる
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