すべてのおすすめ
この花は永劫の畔にゆれている。
あまたのうつろいをながめ
蕾という名の一輪となって。

風よりもとうめいなあなたの声が、
水面をやわくなでている。
どことも知れずに吹いてきては。

 ....
まぼろしである
しとどに濡れる街が
明滅する赤信号が
交差点にあふれた人びとが
舗装された道路の窪みが
まぼろしである
底のすりへった靴が
歩道橋の一段目が
つらなった改札の狭 ....
美しいもの。

鉄塔のあいまからこぼれ落ちた夕暮れ、
逆光のなかに貌のない雑踏、
砂時計をころがす赤児、

美しいもの。それは指揮者のない調和、
影のない演奏の旋律。
溺れないようにもがく
ここにあるものは肉体と
満たされない空と
注ぎ足されつづける水

酸欠の頭で考えることは
誰が注いでるとか、
どこまで行くのかとか、
そんなことではなくて ....
秋葉竹さんの新染因循さんおすすめリスト(4)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
永劫の蕾- 新染因循自由詩13*19-2-14
まぼろしである- 新染因循自由詩10*19-1-15
美しいもの- 新染因循自由詩818-11-8
輪廻に溺れる- 新染因循自由詩618-10-29

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する