待ち焦がれる与えられない愛
卯月とわ子

わたしが愛したあなたは闇夜に消えた

抱きしめる腕をどれだけ強くしても
あなたは自由な鳥で
わたしは不自由な案山子

あなたのように飛び立つことはできず
わたしは毎日同じ景色を見てはあなたを想った

闇色の翼は
月のない今夜
羽ばたいてしまえばすぐに見えなくなってしまう

わたしはわたしを抱きしめる
あなたの腕に抱かれる夢を見て
長い夜を過ごしている


自由詩 待ち焦がれる与えられない愛 Copyright 卯月とわ子 2018-11-07 04:42:54
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