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秒針は
ガチガチ言いながら
私を刻む
午後九時半
やりかけの洗濯物は
どんどん乾く
外は真っ暗
今朝
置いてけぼりにしたのは
夢か?感情か?
あと六時間
私の明日 ....
きみの心臓
サテンの雫
パールのマチ針で
小刻みにタックを寄せて
ずらさないようミシンで縫えば
ほら丸い
きみの吐息
ぬめりとして手によく馴染む
暗いところで静かに光る ....
例えば僕がこんな夜更けから
突然珈琲を淹れだしている今、
君は同じ国の中で
ところで何をしているんだろう
などと思う
君が誰かを強く想うとき
僕も誰かを強く想っていて
二つの想い ....
深夜に隠れて朝を思う
枯れた木立と敷き詰めた紅い葉
ようやく落ちた夕日を
ひっくり返して真昼を思う
朝目覚めて感じる喉の渇き
差し込む光を布で押し退け瞼を閉じて夜を思う ....