うまくいかないことのほうが
詩になるじゃない
ぜんぶままならないまま
明日死ぬんだと知れば
職場のいやなやつだって
好きになれるし
世界一不幸なことが起きさえすれば
キリストにもなれる
 ....
きりん座の長い首が見える
北回りの夜間飛行が点滅してる
月明かりに見える飛行機雲

夜を一つ下さいな
眠れないのです
本物の夜を売って下さいな

夜を一つ下さいな
夢の入場券を一 ....
薄暗いトンネルを抜ければ
明るい陽差しが待っている

トンネルの向こうに
理想とする現実がある
徐々に見え始める

闇は続かない
抜け出せばそこは
光溢れた場所

トンネルを出る ....
降りていく
夜空の底へ
降りていく
瞼を閉じて
降りていく

やはらかなそこへ
そこなきそこへ
はらはらはらはら舞いながら
やさしいことのは散らしながら

降りていく
宇宙の底 ....
亡骸の幻影を抱いて
流木の間を
記憶を縫い取るように歩く

靴底を受け止める
砂浜の感触は優しく
けれど
優しさというのは
時折
無関心と同じで

巡回機のようなカモメたち
薄 ....
消え入りそうだったんだ
夜明け前に
悪夢で目覚めると
孤立に窒息して
消え入りそうだったんだ

そんなとき
何気なく手を差し伸べてくれる隣人が居た

「水が欲しいんだろ」
って、ト ....
柔らかな薄桃色の掛布団
夕暮れの雲に覆われた空
真っ白なシーツをふわりとまとう敷布団
おやすみなさい
積み上げられた徒労を包み
疲れた笑いを
しずかにほどいて
瞼を透かす朝のことなど
 ....
 何故あんなに物悲しい顔をしているのか
 美しい曲線を描いて

 過去のしなやかな背筋は悲しみにくれながら
 赤花の遠ざかる姿をただ見ているだけ
 
 一面の彼岸花の中で
 夕暮れの日差 ....
群青が朝焼けに変わるときに
だんだん息をひそめ
呼吸は浅くなり速くなり
人混みの中にいるような酸素の薄さで
白い水蒸気が多く立ち上り
私の息苦しさが君に届く、だ、なんて
言葉をうしなっても ....
瞬きのように
古い明かりが
点滅を始めて
一日のおわりの
非常信号みたいに

すべての支度は終わった
あとは眠るだけ
眠りなどしないだろう
往生際は悪いほうが潔い
ほんとうに美徳と ....
暖かなもの全てが鉛色の死に沈み
永遠は半旗のように項垂れ
希望が蒼い地図のなか迷子になる

顔を背けた神々と姿を現す悪魔たち
剥き出しの恐怖が白い小部屋に充ちるとき、

残されたことは全 ....
何となく過ごしている
何となく仕事している

鏡に映った顔が
元気なオーラではなく
少し濁った感じ

ストレスが消えれば
元気な色に変わる
見た目も変わる

鏡に何でも映り込む
 ....
さざ波が砂鉄で文字を描く
流れついたクルミを
ウミネコが掴んでいく

辞めた訳など聞かないで
ただ愛が枯れただけ
仕事に片思いしてただけ

疲れた心にあったはずの
幸運の四つ葉を ....
廃れた町には何もない
ただそれは理解されてないから
何もない様に見えるだけ

廃れた町には空っぽの家がある
廃れた町には錆びた自転車がある
廃れた町には骨だけになった何かがある

廃れ ....
墓参り高台にあり景色いいご先祖様に近づいた気分

散歩して季節の良さを体感する頬を伝った風のメッセージ

以前から街で有名なたこ焼き屋食べ歩きして生み出した味

牡蠣筏広島湾に浮いている大 ....
春の妖精という名の絵が一枚
フィリン・フラワー・シール
裏に書かれたのは名前だろうか
あつ子の母が今のあつ子と
同じ年のときに描いた絵

ビー玉をこぼしたような羽根
トンボ玉のイヤリ ....
もう長くない、もう息が続かない、間違えた星に生まれて私たち がんばってきたね もういい、もういいから、もういいからって首筋に両手をあてがいあって笑ってた 死ねない、死なない、そうさせてくれるのはこの季 .... 十年も前





オレら



爆笑しながら






ドライバー一本 ....
おれの首筋に手を伸ばしてくるやつら
おれの息の根を止めようとしてんのさ
「そら、こちらの指はここにある、少し力を込めるだけでいい」
そんなふうに撫でてみせるんだ
おれは気付かないふりで、そ ....
ゆうぐれのへや
ぼくたちはどうしても
ふれあうことができずに
こころわかれて
はだかなのに 

どこへゆきたいの
海、へ 
そんなのはうそ
けっしてもどれない どこか

まどぎわ ....
雪を掘るカラス
凍らせた
内緒のおやつ

雪に埋めた太陽
熟すのを待つ
少しほんの少し

飛んでくる
恋人が見えてきた
デザートを広げる

あっと言う間に
柿の実は溶け出 ....
初めてのキスはコンクリートのようだった。
鉄のように冷たくなった手で
そっとあの人の頬に触れる。

身を委ねたその顔は
美しい写真のように切り取られ
魅了されてしまったのだ。

その写 ....
とてもちっちゃなテーブル
だけどぼくのテーブル
幼い日は僕のテーブルなんてなかったんだ

いまは大切なものをそのテーブルに展げたりして

東京下町大衆酒場ノ味
と銘打ったトーキョーハイボ ....
坂の下は霊魂の溜まり場だった
降りて行ってはいけない と彼女に言われた
彼女は二十四の歳に逝ったままの若さだった
その代わりにある家を見て欲しいと言う
二階に八畳間が二つ在るのだけれど何か変な ....
ことばがぜんぶ死んで
人類が残ってしまった
だからぼくはきみを
ただ見つめることにした
白目に走る すこしだけ赤い血管
その茶色いひとみのなかの虹

ぼくたちは退化して
足がなくなって ....
光溢れる夏の午後
庭の梅の木が微かに揺れて
三才の僕はその瞬間、
〈じぶんは自分なのだ〉と不意に気付いた
なにものにも替えられ得ない〃この私という存在〃
その認識が僕を稲妻のように打ったのだ ....
バファリンの半分は優しさで出来ている。
やさしさの4分の3はサ行で出来ている。
ギター弾きが曲線のボディーを抱きながら
少し酔ったような眼で女を見ている

虚ろな瞳を漂わせて 少し狂ったビートで
弦をかき鳴らして
エロティックに悶え酔っている

それは魅せているだけ ....
雲が波のごとく
制空に押し寄せてくる
この光景を
その窓から見たはずだ
きみよ
騙され屋の若き特攻隊員
南の海へ逝く
前に
軍服を着た義手の乞食、
商店街の一隅に座り
通り掛かった幼児の眼差しに
モノクロームの世界を投げ掛ける

義手は銀色、楕円の大きな豆を繋げた様
アコーディオンが哀しげなメロディーを奏で
 ....
秋葉竹さんのおすすめリスト(2293)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
うまくいえない- うみ自由詩4*20-2-23
きりん座- 丘白月自由詩220-2-23
トンネルの向こう- 夏川ゆう自由詩120-2-22
夜底- ひだかた ...自由詩420-2-21
今夜、この砂浜に座って- ホロウ・ ...自由詩6*20-2-20
隣人(改訂再録)- ひだかた ...自由詩420-2-20
空を突き刺す魔女の箒のような裸の並木- Lucy自由詩8*20-2-19
彼岸花- 古具をふ ...自由詩120-2-19
こたえは明星- 這 いず ...自由詩120-2-19
アラウンドアバウトミッドナイト- ホロウ・ ...自由詩4*20-2-16
焼尽- ひだかた ...自由詩320-2-15
- 夏川ゆう自由詩220-2-15
フルーツ&フルート- 丘白月自由詩120-2-11
廃れた町- 瀧石夢真自由詩320-2-11
牡蠣筏- 夏川ゆう短歌220-2-11
妖精の肖像画- 丘白月自由詩120-2-10
- 星染自由詩3*20-2-10
金木犀の匂いがすらあ- TAT自由詩420-2-9
プラットホームなんかたいした問題じゃない(どちらかの手に切符 ...- ホロウ・ ...自由詩2*20-2-9
サウダーヂ- うみ自由詩220-2-9
夕日のアイス- 丘白月自由詩320-2-9
キスの詩- 1月の睦 ...自由詩320-2-8
テーブル- 梅昆布茶自由詩1120-2-6
境界- ひだかた ...自由詩620-2-6
すべてのおわりに- うみ自由詩7*20-2-6
対峙- ひだかた ...自由詩320-2-5
サ行- クーヘン自由詩1*20-2-5
ギターがうまく弾けなかった- あおいみ ...自由詩4*20-2-3
紫電改- ナンモナ ...自由詩2*20-2-3
昭和三十八年、ある街の光景- ひだかた ...自由詩320-2-2

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