剥いたあとの茄子の皮をぺらり、ぺらりと、
指先でつまんでは捨てては夕暮れて。
雨の匂いを連れてくる獣が庭先から見ている。

サラダ油が騒がしくなる。
菜箸の先で茄子をころがしながら、
はじ ....
くたびれた
くたびれ果てた
夏の果て
恋も愛もくり返し
くり返して

夕立の雨音におびえたり
涙したり
蝉しぐれも
一度も聞かずに
夏は終わろうとしている

あなたは変わった
 ....
そんなに
近寄られると
嬉しいような
苦しいようで
皮を剥かれた心臓が
脈打つたび
ルナティックに叫び出しそうな
ワタシを
ワタシの中に
ワタシが見つけるのです

bye-bye ....
燃えるように苦しい試練だった
貪欲で好色で汚れ果てていた
なぜなのかはわからない
疲れ果て 壊れかけ 崩れ落ちた
闇の中に 欲の中に 罪の中で
放蕩に身を持ち崩し
夜の街を 昼の街を 
 ....
灼熱の中をあるき続けて
何処に辿り着くというのだろう

海原を帆走して
何を見つけるというのだろう

カレンダーを捲れば
何が解るというのだろう

枕元に壊れた目覚し時計
私は揺れ ....
秋近く薬師丸ひろ子の歌聴いて泣ける カウンターのお客と会話中 背後の壁にゴキブリ君
とつさに背中で隠す 板長

飲食中 トイレに向かうお客に ありがとうございましたー!
何! 俺に早く帰れか? まずい!

玉子焼きのオーダー ....
髪と髪が触れ
影になる
風のなかの粉
砕けて光る


ざわめきを登りつめたところに
廃線の花 水に浮く葉
ひとつひとつの滴に残る
まばたきの水紋


打 ....
覗き込んだらがらくたばかり
俺の中身は
何だかまるで壊れた玩具を仕舞う箱みたいだ

お前の事使えないってみんな言ってるぞ
職場の上司に毒舌吐かれた
みんなって誰と誰と誰なんだよ
聞いてや ....
自称詩人が
被災地に行き
自称詩朗読会を開いて
被災者を勇気付けようと
行動を起こした

ところが基本的に
自称詩人は労働が嫌いなので
昼は涼しい体育館で
老人を追い払って眠り
夜 ....
あれは何だったのだろうか
白い下着に
染みた赤い穴

生臭くて吐き気がして
身体を逆さまに
したくなった

汚れた下着を
着替える前に
見つめてしまった
その一点が

創作の ....
女将が オーダーを 伝票なし 口頭で、 追いかけるように ホールの娘が 同じ注文

いよいよ開幕
小骨を つけたまま 刺身に、 セットと盛り合わせを 間違い 親子で もめている

鯖焼きひと ....
真夏になると
素麺流ししたくなる
日本独特の涼しさがある

独りきりでも出来なくはないけど
大勢でやるほうが楽しい

白い素麺に混じって
ピンクの素麺が
よく目立ち流れていく

 ....
トモダチはいません
トモダチはいりません

私は人生に大きな損失を抱えています
トモダチはいりません
と言う
捻れた心を持ってしまいました

そんなひねくれ者には
当然の報復として
 ....
泣けば良いそれがあなたの雨になる

神様が一緒にいると仮定して

僕の目をまっすぐ見たのが君だった
爪の色を塗る
指先に春が憩う
私だけの春が
つま先の鼻孔をそっと覆う
設えた指が
織り込まれた雲母が
革命の讃歌をうたう
解放のマーチを奏でる

爪の色を剥ぐ
灰色の日が始まるから ....
地上で最後に咲いた花には
目がありました

かつて生存したあらゆるものが死滅し
文明の残骸さえ塵になった地上で
とうとう最後のいのちになった花は
青黒い雨に打たれながら
薄汚れた白い花弁 ....
○早めの避難というけれど
避難所まで歩いてはいけない

○早めの避難というけれど
猫に犬に牛もいる

○早めの避難というけれど
うちはいつもだいじょうぶだ

○早めの避難というけれど ....
月がどこかへいなくなった夜にきみもひっそりと消えてしまいました。行き先は火星ですか。それとも木星ですか。終バスがないからもう追いつけない。ここは当たり障りのない星です。ちょうどいい気温ではなくただぬる .... セックスをした日時とその時の回数
その都度の感想をノートにつけていたのは
若い夫婦の婦の方だった。

職場の同僚
彼の奥さんだった。

午後の休憩時間に聞かされた話だ。
好奇心を刺激さ ....
大粒の涙‥‥いやそれは悲しみというよりまるで馬鹿げてるとしか言いようのないほどの荒く凄まじい憎しみの雨で草木の葉は低くうなだれ足元はたちまち泥の河となった白く靄の立つ密林を飛び石のように跳ねながらやっ ....   神様、どうか私を見捨てないで下さい。

 心に悲しみ満ちて、静かに訪れる夕暮れに頭を垂れる時、
 一人きり、森の奥深くにある小さな教会に足を運ぶ。
 
 重たい扉の向こうに見える木の ....
熱帯夜がはじまると
民家や道路やの光を
もいで
食べる
行儀のよい獣たちが動き出す

アスファルトの白線を遊んだ痕
そうだ彼女らは南からここへ来た
屋根が静かに揺れ
こぼした光の匂い ....
ひたち

でめ
きん
ばば

43

しんちょ


140
だい

かわいい

5ねん
くらい
あって
ない
けど
かわ
いい
から
つき
 ....
日本に長く暮らしていると、日本の特異性に鈍感になる、日本は特殊である、でも当の日本人は、その中で淡々と日々の暮らしをこなしているため、その指摘に、今更反応することなど、海外からの方々に対する愛想笑い以 ....    
 

手にすれば砂になる
あのひとに似た 言葉の欠片

やがて風になり
記憶ごと消えてしまう予感

二人にとって
何の意味も持たぬ出会いだと
さよならも言わずに去ったひ ....
ふたつのアイスコーヒーをはさんで向かいに座る女の
喉元に何故かイヤホンプラグが刺さっていて
女は何かを話しているらしいのだけれど
ぼくには何も聞こえない

滑稽に口を動かしている女は
穏や ....
歌人は山崎方代がいい
俳句は種田山頭火
小説は太宰
それも「思い出」の書き出しの数行が好きだ
詩人は思い当たらない
有名は誰も

インターネットの宇宙に
儚く飛び交う蛍たち
私の好き ....
井戸の底に潜んでいるのは
あなたの澱んだ心だから
覗き込んではいけない

あなたの良心が背中を押して
墜落してしまったりすると
二度と這い上がってはこれないから

涙を流し続けても
 ....
何者かに肩叩かれて目が覚める

誰も居ない夜闇に腐臭が漂って

布団のなか嫌な汗かき死を拭う
秋葉竹さんのおすすめリスト(2339)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
八月の食卓- Seia自由詩218-8-26
生還した夏- あおいみ ...自由詩6*18-8-26
super_moon- まいこプ ...自由詩218-8-26
時が来た- あおいみ ...自由詩3*18-8-26
場所について- 腰国改修自由詩1*18-8-26
心動- 腰国改修俳句1*18-8-26
居酒屋_哀歌- むっちゃ ...自由詩7*18-8-26
ひとり_言葉- 木立 悟自由詩1018-8-26
死んだらお仕舞いだって- こたきひ ...自由詩518-8-26
邂逅- 花形新次自由詩218-8-25
10歳- ミナト ...自由詩218-8-25
居酒屋_狂騒曲_夏- むっちゃ ...自由詩5*18-8-25
素麺流し- 夏川ゆう自由詩218-8-25
トモダチ- こたきひ ...自由詩218-8-24
君だった- 水宮うみ川柳1*18-8-24
つま先の春- Amy自由詩218-8-24
「最後の花」- 桐ヶ谷忍自由詩718-8-24
早めの避難というけれど- ホカチャ ...自由詩2*18-8-24
誰もしらない- 青花みち自由詩5*18-8-24
必然と偶然- こたきひ ...自由詩118-8-24
ビンタ_★- atsuchan69自由詩3*18-8-24
ガヴォット- ヒヤシン ...自由詩4*18-8-24
熱帯夜の夢- 香椎あい自由詩218-8-23
まんろん- 6自由詩118-8-23
アキラというアノマリー- よーかん自由詩3*18-8-23
水紋- 祥希いつ ...自由詩318-8-23
からまるイヤホン- 高林 光自由詩118-8-23
私がもう一人いてもいい- こたきひ ...自由詩118-8-23
禁忌- 坂本瞳子自由詩1*18-8-22
病魔- ひだかた ...俳句518-8-22

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