きみが初めて見たものは
 きっともうきみの記憶にない

空の青さを知るまえに

 この世界に生まれた命は
 涙のあじを最初に知る

わたしは夏に生まれたけれど
いまだに夏色を ....
崖地から火葬場を見おろす2階建てアパートに生息した 夕焼けのもらい火が6月の風を駆り立てて死んだ
そんな風の噂

あくまでそんな 何処にも届かない声を追い立てた喉を 震わせて
6月から身を ....
あじさいは
梅雨の
花房

時の静謐に
心の寂寥
抱え込み

うっとり
薮に
踏み込めば

赤々と滴る
薔薇の花、
また薔薇の花

此処にも
季節の快楽
眩めき
 ....
あの時
あの空の下で
交わした約束

お互いに忘れるはずがない
離れていてもあの約束が心を繋ぐ

あの時
あの空の下で
見つめた夕陽

今でも昨日のことのように
鮮明に覚えてい ....
六十四歳になってしまった
今更
文学への高い志しなんて持ってないよ

ただただ
インターネットいう海に
言葉の葦の舟で漕ぎ出しただけ
もしかしたらその行く末は
砂漠の果てに打ち上げられ ....
夕焼けよりにんげんのほうが美しかった

雨のうら側に月が輝いている

青灰いろのおとやあらしがぼくを舐める


理不尽をふたりが主張していた

どっちが正しいのだろう

ふたりと ....
雨が怖くて逃げていた
乾いて熱くて痛くて動けない
水を嫌がって苦しみを選び
冷たい風を浴びながらただ溶けていた
しだいに雨の音が聞こえ始め
息が出来ず重く苦しい
雨はまだ止みそうに無い
僕らの切り損ねた爪は廊下の板の隙間から果てしのない奈落へと落ちて行った、僕たちはなすすべがなく、神経症的な音楽の中野先生のピアノに合わせて「帰れソレントへ」を各々のパートに分かれて歌うのが精一杯だ .... 枕元に紫の煙
懐かしい気配
一晩だけ許され
あなたは
天国から降りて来た

手をとりあって
窓を空けて飛び降りる

香炉の灰がゆらゆらと
轍のように後からついてくる

二人 ....
この世のものとは思えない

美しさ


妖気がただよい


みる者すべてを

ひき込むような

透明度


世界中のあらゆる街から


すべての失われた恋が

 ....
八月。うだる様な暑さだった。
エアコンも扇風機もなかった家の中の暗闇で寝かされていた。
父親と母親の間に挟まれて川の字になって。
眠るまでは真ん中の一本線だった筈なのに何だか人間が絡み合う気配に ....
てのひらに舞い降りた
やわらかなバケモノの息は冷たく

右腕に
重過ぎる
そのための花を抱えて
植物園の温室を目指すのは
そこが
恋愛の終焉だから

それを
好ましいと思ってしま ....
妄想だけで生きていける。
キスはどんな味がするのかな?
私から女の匂いは立ち上がる?
狂わしたいな、私の本能であの人の理性を。
あじさいの花房は梅雨の色
差し出した手を青くして
この七月の静かな一時
あなたは寂寥と戯れる
うっとりとした顔で戯れる

時は輪切りにされ垂直に立ち









 ....
図書館のお勧めの本借りてみた自分で選ぶことのないテーマ

新しいショッピングセンター最初だけ人は多くて徐々に減る

久々に雪が降り出し子等騒ぐ「雪達磨とか作ろう」と言う

ニュース見て良い ....
吹き硝子、
転けて
林檎、と
呼びます

たなびく夏の草影に
月夜の晩に種を蒔く
今日聞いた言葉を思い出して

悲しくて
淋しくて
逃げ出したくてと

妖精が種を蒔く
香りをつけて
色をつけて
役にたつように

あした摘むひとが
 ....
無言のまま
田舎へ
無言のまま
夜の新幹線
無言のまま
神は
地へと失神する

もう
言葉はないのです
日々の中にも
秋津島の昔語りにも
それなのに
 ....
都市伝説じゃなかった。
文字通り、地方か田舎の伝説。だから、信じるもよし信じてくれなくてもいい。

俺の父親はちゃぶ台のひっくり返しが好きだったみたいだ。頑固一徹で癇癪持ちで我が儘で無類の酒好き ....
小雨は
薄日を乗せて
銀の色

美しく
濡れて照り映えるのは
君のふくらはぎ

白く優しく季節に溶け

小雨は
薄日を乗せて
銀の色
夏の予感を
貪婪に膨らませ


 ....
雨が降ります
 草木濡らし
風が吹きます
 草木揺らし

)私はひねもすベッドのなか
)のっぺらぼうの死の幻覚に
)さ迷い目覚めてまたさ迷い

雨が降ります
 草木濡らし
風が吹 ....
夕焼けの公園で
見えるものすべてが
影絵になって
私は千切れそうな人形
鳥が巣から見下ろし
虫達が葉の下で見上げる

風が髪をかき上げて
踊れと言うけれど
はぐれた妖精のように
 ....
虹色、あの人をもいで食べたい。
コバルトブルー、私に笑顔がなくて怖いだろう。
だってすべてに押し殺されているのだもの。
もちろん私は怖いです。
でも私はあなたの前で無防備になってみたいのだ。
 ....
ハイビスカスの
葉に寝転んで

蜘蛛の巣に架かる
弓張月を見上げる

消えていく彗星のように
蒼い星の粉が風に揺れて
妖精に降ってくる

懐かしい匂いがした

失恋の匂いに ....
七月になり暑さが増す

梅雨を押し退けて
七夕の日は晴れになる

みんなの気持ちが一つになり
晴れを引き寄せているのか
多分そうなのだろう

短冊に書いた願い事
子供の頃毎年書いて ....
病院の午睡時は
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵のように残り
自分が此処に居ることが
怖いくらいはっきりと浮き立つ

病院の午睡時は
誰も居なくなる
ただ人の気配だけ
影絵の ....
母の花鋏を持って庭に下りる
背の高いグラジオラスが
白い雲を背にして並び

赤い花が足元から空まで咲き
さあどうぞと言っている

一緒に埋めた球根が花になり
私の手を握ろうとす ....
気持ちいいのは
けだるいから
居留守
居留守も
幾日も
生理カップ
たまったかしら
ボサノバ
聴いたら
けだるいよ
居留守
居留守
吸血鬼だわ
あの足音
一文字違いで
その一文字も隣同士とくれば
切っても切れない関係であることは
容易に理解出来る
イランとウラン

あらん限りの勇気を振り絞って
「てめえら、ごたごたぬかすと
ウラン濃縮し ....
どうでもいいぢやないか

それは君のくちぐせであり
ぐうぜんにも 君からきいた
さいごのことばでもあつた

ひと月まへ 一緒に飲んで
別れ際にきいた いつものせりふだ
その前に何を ....
秋葉竹さんのおすすめリスト(2339)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
空の青さを知るまえに- ベンジャ ...自由詩519-7-21
さよなら、ジューン_アニマルズ- DFW 自由詩11*19-7-20
季節の快楽- ひだかた ...自由詩919-7-20
あの空- 夏川ゆう自由詩219-7-20
六十四歳になってしまった- こたきひ ...自由詩719-7-20
理不尽たちの哀歌- 函館ドラ ...自由詩219-7-20
雨傷- リィ自由詩2*19-7-19
僕らはいつも自分だけの譜面を探しているように- ホロウ・ ...自由詩2*19-7-19
逝ってしまったあなたと- 丘白月自由詩119-7-18
エメラルドグリーンの湖に眠る恋- st自由詩619-7-17
うだる様な暑さの昭和だった。- こたきひ ...自由詩219-7-17
バケモノ語り- 立見春香自由詩619-7-16
誘惑の林檎- 杏っ子自由詩319-7-16
戯れの一瞬- ひだかた ...自由詩919-7-16
天気予報- 夏川ゆう短歌119-7-16
夕暮れ- 秋良自由詩219-7-15
フェンネルの妖精- 丘白月自由詩119-7-15
言葉なき夜- Giovanni自由詩5*19-7-15
都市の伝説じゃなくて- こたきひ ...自由詩719-7-15
面会2_夏の予感- ひだかた ...自由詩719-7-14
日曜日の幻覚- ひだかた ...自由詩719-7-14
マリアベール- 丘白月自由詩319-7-14
コバルトブルー- 杏っ子自由詩219-7-13
鱗粉の夜- 丘白月自由詩119-7-13
七夕- 夏川ゆう自由詩219-7-13
病院の午睡時- ひだかた ...自由詩12*19-7-10
グラジオラスの妖精- 丘白月自由詩319-7-9
居留守- ナンモナ ...自由詩2*19-7-9
イランとウラン- 花形新次自由詩119-7-8
或る友へ- 石村自由詩31*19-7-8

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