落ち着かないんだ
四六時中空気のある所にいないと
落ち着かないんだ
公衆トイレで用をたしていても
ついつい詩が思い浮かんで
落ち着かないんだ
彼女とメイクラブしてたのに
急に詩か ....
兵隊蟻の隊列
ポテトチップスの欠片
吹く風、生暖かく
蹴散らせ!踏み潰せ!
整然とした生の営み
獰猛な死への傾き
僕は天を仰ぐ
二本の巨人の足となり
....
草原で踊りもせずに、海岸で泳ぎもせずに読書に耽る人を馬鹿にしていた、そんな夏に
好きになった少年が
寂れた展望台で静かにひらいたタイトルをひそかに探して
わたしはあまり踊らなくなって、あまり ....
おはよう あなたも頑張るわね
ミツバチに声をかける
遠くの山に朝もやが残るなかで
カモミールを摘む
今年最初のハーブ摘み
庭いちめんに咲く白い花
金色のリンゴを陽に捧げ
....
相合の傘
二人は肩を並べて歩いていた
その時
勢い後ろから車が走り過ぎた
何の配慮もなく
水しぶきをあげて通り過ぎたから
外側を歩いていた人は水を被ってしまった
お互いが好きあい
....
闇夜の行列が憎しみの彼方からやってくる。
それは巨大で、熱情を伴い、魅惑的だ。
逃げ道はない。
それは常に君の前にやってくる。
闇夜の行列が悲しみの彼方からやってくる。
....
湖がふるえていた
さびしい さびしい と
だからぼくは
君が残した爪痕をさらに抉って
その傷口から赤い鱗の鯉を
そっと放ってやった
かすかに海水の混じるそこで
長くは生きられないかも ....
わたしの前の席が空いたけど
今しも都市のかなたに沈もうとする大きな夕陽を
見続けていたかったので
座らなかった
燃え滾る線香花火の火球のような
太陽だった
それを反射して真紅に光る壁面 ....
雨上がりの夜
心が揺れるシルクの糸
言葉が立ち止まり
雫が真珠のように流れて落ちる
アジサイとフェンネルに架かる
クモの巣の糸電話
妖精の告白に今夜蕾たちは
こっそり聞き耳を ....
しとしと
詩と死が降って来る
意味と響きの言葉の間(あわい)
貴女の声が木霊して
深い深い沈黙のなか
詩と死が現に孕まれる
)そのとき空が落ちてきて
)そのとき宇宙が爆発して
....
新鮮な珍しい野菜集めた店食べてみたいと思わせる店員
寒い冬ライトアップが魅力的いつもの街がメルヘンチック
駅前の商店街の賑わい減るシャッター通りと言われ始める
金色に輝くススキ丘の上 ....
はるか空
最近は見上げることを
忘れていた気がする
それは足もとの水溜まりを
下を向いて避けながら歩く日が
続いているからだと思った
はるか空
そこには雨の工場があって
....
死ぬのは怖い
死ぬのは怖い
死ぬのは怖い
なんとしても死ぬのは怖いから
何とか死を回避する方法はないものかと
あれやこれやと思いを巡らしながら
何とか今日まで生きてきた
死ぬのは ....
とてもシュガーレスで甘い日々に乾杯
いつかか叶うかもしれない幸福論にさよなら
すといっくなクラプトンが好きだったな
ちょっぴりうち間違えをしたタイピスト
シドビシャスみたいな素直な凶暴 ....
考えなしに
イイねなんて入れると
それで許されたと思って
自分で働いて生きて行こうという
気を失くします
(元々0に近いですが)
あなたがイイねをくれるまで
ずっとこの場所から
離れな ....
{引用=
こわれた家で待っています
むかし きいたことのある
こんな声、です
「死んだ子たちはけだかいので
星になったりしません
晴れ空に光がみちるだけです」
(おし ....
巨大な宇宙の夕焼けが
今日も雨降りの向こうにやって来る
私も君も雨に濡れ
その時をじっと待っている
今日という日を取り逃さないため
在ることの不安に呑み込まれないため
祝祭の刻を、永劫の瞬 ....
去年の秋
星を探しに
小高い公園で二人
私が指差す方向を
まるで鉄砲を打つように
腕を掴んできた
どこ?
僕の星座はここだよ
この指の先
あのカシオペア座の下
君が ....
大きな一頭のゾウの写真をこっそりと
一人だけ見ることのできる男がいた
男はゾウを連れてきて
人々に目隠しをして触らせた
北の民はゾウの耳を撫でて
ゾウは耳だと言った
東の民はゾウ ....
降り続く雨に
赤い薔薇は薮の中
凛と咲き誇り昔日の
君の面影、呼び起こす
*
この雨のなか
はしゃぐ子らの声上がる
病棟の窓辺のやるせなさ
*
一雨毎に色深める
....
地図から欠けているくらい
小さな島の話で 反対っかわまで行っても
さして変わり事もなく あお満面だし
画家には一人の上客が居て、全てはそれで十分だった
さくばん夜な ....
湿度が高くて過ごしにくい
梅雨の重々しさが嫌
雨は嫌ではない
雨に濡れた大自然も
雨に濡れた街も好き
長々しく横たわる梅雨
出口が見えてこない
何もかもが
湿気に包まれて
....
園芸すきな
こてんはあげん先生
満点くれへんかった
こたえのない問やから
空欄のまましとったら
そんでは点やれんのやと
ほんならまともなこたえて
そん花壇に
さいてたんかいの
....
私は太陽の鏡
雨の日も曇の日も
忙しく道を通り過ぎるあなたに
私は光をさす
振り返らなくてもいいの
私は知ってる
夏の間あなたが早起きして私に水をくれたことを
昨日あくびをし ....
私の心は鬱々と
外は晴れて燦々と
闇と光が交錯する
)眩しい戸外の緑の群れ
)俺は眼からそれをむしゃむしゃ喰う
)光で闇を圧倒せんと
)眼からそれをむしゃむしゃ喰う
私の心は鬱々 ....
孤独を愛してるなんて
自分に大きな嘘をついてる
しかしそれは
ただ単純に自分以外の人間と
うまくやっていけないだけ
そして好きな人と
嫌いな人間とをはっきりさせてしまい
上手に自分に ....
降る雨に憮然と私を晒しても
乾くまもなく次の通り雨
紅(くれない)の夕焼け空に見えるのは
積み重なった寂しさの雲
羽ばたきを知らずに堕ちたさなぎでも
夢のまにまに大空 ....
牙よ 凍土よ
ファングよ
悲しみよ
俺たちは罪を犯してもないのに
なんで裁かれるんだろう?
....
ロープウエーに乗って山頂まで向かう街は小さく小さくなって
山頂から絶景を見て他の山登ってみたい気持ち強まる
パンケーキ若者たちに人気あり行列が出来直ぐ売り切れる
お気に入りの店次々と ....
{引用=
かなしすぎてわたし
みちばたのたんぽぽのように首をたれて
ないています
さいごにもらした
ころしてやる
の、声が
しろい綿毛になって
神さまだっただれかのところに
とど ....
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