私は読む
小川 葉
私は読む
本の向こうから
呼ぶ声が聞こえる
空に栞がさしこまれ
訪れる夜も
失うことなく
示された意味を
自らの言葉として
世界に生きる
やがてそれは
鮮やかさを増して
私たちの声とわかる
自由詩
私は読む
Copyright
小川 葉
2008-01-19 22:58:20