わたしの身体は三日月の野原です
このなだらかなカーブは
どのみち受け入れるための
情報を得る手段であり
触角のようなものです
屹立と振動が描く
幾重にも連なる波状のはしっこを
数千億もあ ....
一人は 黒人で
一人は 脳に 帽子を かけている
一人は 白人で
もう一人は 師匠を  感慨深げに
見下ろし
四人で うなずく

自由の 女神が 骨折している
間が あいたからだ
黒 ....
小柴さんは散歩を
3歩、する。

小柴さんは散歩を
3歩、する。

小柴さんは散歩を
3歩、散布、する。

小柴さんは散歩を
3歩、サンプルを散布、する。

小柴さんは散歩を
 ....


 声を潜めて

 雨と歌う

  からからわれた

 囁き声は

      ひくく
 
        ひくく 

 こぼれおちてく

 すきまだらけの

 ....
あの頃、君に告げられなかったことを今


 ***


ねぇ、君
冷やし中華を誰よりも早く始めたいの、とはりきる君の姿が僕は好きだったんだ



ねぇ、君
扇風機の首フリに合わ ....
さくら かんざし
あかねの 鼻緒

ねむりの いわおに 
腰かけ
仰ぐ 


ちり ち り りん
金魚の尾ひれが 
風鈴を蹴る

ちり ち り りん
黄色の帯と 
左手 
 ....
なずさふなつことのはさらさらと
なづさふなつことのはさらさらと

流れることのは 指をすりぬけてゆく
つま先から伝わる水温
ひんやりと冷たい感触
ひきさかれてゆく
目を背けて すくいとる ....
川縁の草いきれの中を
ひた走った記憶は
あるいは夢かもしれず


はじめは
ひとすじの流れにすぎなかった
けれど運命は
生まれる前から決められていた

旅を重ねるごとに
強さを身 ....
せっかくのスカートが、なんて
君は
ふくれた顔で
片手にサンダル

フナムシも
フジツボも知らない
君は
おびえた顔で
片手にサンダル



ここは 
たまたまの国道沿い
 ....
「10月 」


少女だったころ
それは青空と同等で
わたしは生きる喜びを持っていた
埋もれていたものを
そのたび拾いあげても
掌から滑り落ちていく
昼間の悪魔は友人といい
夜中の ....
湿った風が吹く朝に
君は薄い火を灯した幹から両手を離す


種の保存の掟は果たせたのだろうか
君の生き方は純粋で幸せだったのだろうか
最後は雲の切れ目から青空が見えたのだろうか


 ....
いま
星の下で
明日のために
今日の色を決める
走りぬける
全力疾走の快感
それが俺を
白い荒野の上に立たせている
時には多大な収穫を
時には多大な疲労を
もたらす荒野
その謎の ....
燭台にともされたろうそくの炎が
一点の曇りもない銀のナイフとフォークに
照り映えています
用意された皿はただ一枚
白い無垢な皿です
さあ時間になりました
採れたての ....
ふなりと 赤い 人形が 捨てられている
もうすぐ 季節が 笑う
一人の  生霊を もう 一人の
生霊が  育て上げ
赤い   人形は 沢山 捨てられる

田舎の馬車 弟の 遺言状が 護摩炊 ....
むらさきいろの透明グラスは
この指に
繊細な重みを
そっと教えており

うさぎのかたちの水色細工は
ちらり、と微笑み 
おやすみのふり


壁一面には
ランプの群れがお花のか ....
みんなヤサシイ
わたしにヤサシイ
タイリョウノオクスリ飲む
飲まれるタイリョウノオクスリ
サヨナラ今日こそサヨナラ
元気が出るとリストカット
ご飯を食べれば
オネーサン指とオニーサン指が ....
もう
鋭いところまで、
来てしまっている。

人々は、
気付いているのであろうか。
虚空は、
妖しく、うねりながら明滅している。
あさっての老人は、
{ルビ落葉=おちば}に手を合わせ ....
少女の頃の恋は夏とともに
終わってしまうものなの
その恋は
秋は嫌いなんだよって言った
彼の夏休みの一部であって
砂浜の足跡みたいなもん
それでも馬鹿みたいに
求めあった身体には
きっ ....
腰の曲がった老婆がひとり
大雨の中を歩いている
両手を鎖に繋がれて
重い足枷を引きずりながら
濡れるに任せ歩いている

彼女にも愛は確かにあった

独り暮らしの雨は寂しい
愛は何処へ ....
唇の端を赤くした車が止まる交差点で
平行するというより、円還していた
二つの車輪が―、つまり自転車が
ひとりでにゆらゆらと通過していくような
微かな摩擦熱で火がつくような真夜中に
ティーエイ ....
僕が生まれた頃

空は今よりもうちょっと身近にあった
雲はいろんなものをカタチ作るから
それだけで面白かったし
行き先も告げずに日の暮れるまで遊んで
「烏が鳴くから帰りましょう」と手を振る ....
緑のなかの月
金のなかの羽
夜の上で重なりあう
土の上で重なりあう
空のむらさきから
鳥が飛べないほどの風が
裏表なく降り下りる
どこへでも
どこまでも
 ....
とてもかたい列車で
おもちゃみたいな街から出て行く
レールをわざと踏み外して
けたたましく列車はのぼる
神秘だねって笑う暇もなく
割れた空へと進んでいく



にわか雨が過ぎていくの ....
雨あがりの空ろな声は

流れる雲のきらめきか


雨に湿った
{ルビ濃紫=こむらさき}の瞳がとなえる
つながりの腐蝕は
しっぽり燃える送り火で
季節を含む
風の滅びゆくさまを映す
 ....
観測史上最大級の台風が上陸した日の夕方
未確認の大型生物の屍骸が
四国のとある漁村の浜辺に流れ着いた

地元漁協の連絡を受けて
ある大学の海洋生物学の調査チームが到着したのは
発見から14 ....
あ〜あ。
暑くてやってらんねーな。
バイトも楽じゃねーな。
背中のファスナー
誰か下ろしてくんねーかな。
いつもより少し日が暮れるのが早い気がして
つたの絡まった郵便受けをのぞくと
少し錆びた箱の中には、もう秋が来ていた

慌てた僕は、街を見下ろす公園に行き
ペットボトルのロケットにラブレターを ....
流しのはじっこで
トマトにかぶりつく

切って 盛り付ける前
誰もみてない 朝

どっからくるんだろう
この 破りたい
悲しみは

形よく そろえて
行儀よく いただいて
終わ ....
あなたのいない       空       白       を、日々うめる努力をしています。
もう、慣れました。     空が      白く      雪で染まってから随分たったので。
昨日は眠 ....
ねぇ、知らないうちに

ねぇ、正確なリズム

ねぇ、心臓も

ねぇ、わたしのからだ
海みたい
潮の満ち引き
お月様と一緒
28日周期で
満月のわたしは血だらけ
新月のわたしは眠 ....
かおるさんのおすすめリスト(4124)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
女体についてのオマージュ- 芳賀梨花 ...自由詩19*05-8-29
骨折- 奥津強自由詩505-8-29
小柴さんの散歩- カバ自由詩205-8-29
浸水- かぜきり自由詩6*05-8-29
君に宛てて- Monk未詩・独白187+*05-8-29
献花- 千波 一 ...自由詩43*05-8-29
なずさふ、なつことのは- e R i自由詩2+*05-8-28
汽水- 落合朱美自由詩17*05-8-28
磯辺の遊び- 千波 一 ...自由詩20*05-8-28
小詩篇_「砂浜」- 芳賀梨花 ...自由詩10*05-8-27
空蝉- しらいし ...自由詩15*05-8-27
直観の疾走者- 岡部淳太 ...自由詩5*05-8-27
晩_餐- 塔野夏子自由詩7*05-8-27
赤い人形- 奥津強自由詩605-8-27
硝子工房- 千波 一 ...自由詩23*05-8-27
感謝- 芳賀梨花 ...自由詩9*05-8-27
ブランコ- こしごえ自由詩16*05-8-26
鵠沼橋- 芳賀梨花 ...自由詩4*05-8-26
渇いた雨- 恋月 ぴ ...自由詩13*05-8-26
真夜中- プテラノ ...自由詩1*05-8-26
遠い夏- LEO未詩・独白3*05-8-25
邂逅- 木立 悟自由詩505-8-25
初空列車- からふ自由詩705-8-25
季節- こしごえ自由詩6*05-8-25
ベリーちゃん- 大覚アキ ...自由詩805-8-25
哀愁の横顔- 落合朱美携帯写真+ ...10*05-8-25
空っぽの郵便受けとラブレターをのせたロケット- 伊藤洋自由詩5*05-8-25
トマト星人- 砂木自由詩16*05-8-25
空白- ふるる自由詩23*05-8-25
体内ファシズムとレジスタントなわたし- 芳賀梨花 ...自由詩6*05-8-24

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