「もう無理なんだ・・」 と

電話の向こうですすり泣く男の声を聞きながら
鳩サブレーの袋を破いた。

バターのきゅんと効いたこの銘菓を、私は好きだ。

ぼりぼり。

むしゃむしゃ。
 ....
{引用=


一、擬人法


かなしむこころではなくて
かなしみという言葉を覚えなさい

よろこぶこころではなくて
よろこびの色彩に詳しくなりなさい

問うことはよそ ....
ちらちら舞う舞う
ゆきのこそのこ
あすふく風の そよぐ黒髪

かえるまい
いや
かえろうか
真白な空の
冷たい熱の 鳴く結晶

あやす涙を
すくいとり
手紙にそえて
あすへ飛 ....
おおきなカバンはいらない

なるべくなら
手ぶらが
いい


気の向くままに街を

ゆかいなものに
流れるものに
みじかく綺麗にあいさつをして
気の向くままにときを

 ....
弟がつり革になって
ぶらさがってる
白い輪っかのところなどは
良いつくりだった
揺れるたびに僕はぎゅっと握り
引っ張られた弟は
それでも痛いとは言わなかった
昔からそういう子だっ ....
宇宙うさぎはばかでかい
宇宙うさぎはくそちいさい

宇宙うさぎがたまごをうんで
宇宙うさぎ子がうまれ
宇宙うさぎ子がたまごをうんで
宇宙うさぎ孫うまれ
宇宙うさぎ孫がたまごをうんで
宇 ....
指導者殺しの裁判の争点は
今や罪ならぬ白か黒か

女の性と男の業か
それとも狂える心の罪か


指導者パートリィは
英雄になりそこねた男だった

二千の騎馬警官の指揮を執り
革命 ....
レジに並ぶ
買いものかごには
陳列棚にいた
やせ衰えた犬が入っている
丸まることもできず
横倒しに細長い
耳を澄ませば微かな息遣いが聞こえ
たぶん生きているのだと思う
レジを抜 ....
私には任務がある、やらなくちゃいけないことがある。
そう、サトリのことは考えちゃいけない。

僕は野球のユニフォーム着て夜の道を歩いている。練習帰り、地下鉄の駅に向かう地下道で、親子連れに出会っ ....
焦りをおぼえた場所からは
やさしくきこえる
誘惑のつめ


口笛をなつかしむまでは
曲がり角などこわくはなかった


憂いにまみれた地平には
消せないほのおと
水夫のつばさ
 ....
 都内の様々なカフェ・クラブ・ライブハウス等で「ポエトリーリ
ーディング」と呼ばれる詩の朗読が行われるようになってから、約
9年以上の月日が流れた。「ポエトリーリーディング」という名前
が日本に ....
 詩の読み方といっても、そんなものが決まっているわけではないし、決められるものでもない。読者は自由に、自分の読み方で詩を楽しめばいいのだ。だが、そう思う反面、詩の読み方に根本的な誤りがある人が多いよう .... 校庭で担任の先生が
カマボコを食べ続けている
僕らのささやかな幸せを願っている
その向こうの少し遠いところには生家があって
大きな窓から僕の可哀想なお父さんが
目を瞑っているのが見える
 ....
北からの強い風が吹いていた
枯葉をまだ護っている木々にも
誰もいないベンチにも
そこに流れる時間さえ吹き飛ばし
風は強かった

明け方の夢に両の頬が濡れて
世界中で独りぼっちのような目覚 ....
川島なそさんの「馬野幹 『金(キム)』を読む」
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=100170


えー、金(キム)のくだりはとても好きなの ....
緑色の少年が白光の中を泣きながら歩いている
彼の、砂利道を隔てた向こう側の意識の中には
水色の少女の後姿があぜ道を逸れて歩いている
そうして彼女はいつも田んぼの水の中へ沈んでしまう
だから彼は ....
 写真が嫌いだ。風景写真は好きだが人間が写り込んでいる写真が大嫌いだしじぶんが写り込んでいようものならその写真を処分するためにおまえの妹の身柄を確保して交換条件にしたいぐらいに嫌いだ。思い出は必要 .... もう間もなく第二回批評祭が終わる。
読み手として参加している人、
書き手として参加している人、
皆様、お疲れ様でした。
以前、詩の合評会でお疲れ様でした、
と挨拶したところ、
別に ....
批評とかなんとかいって小難しいことを書いたところで、どうせ底の浅さを曝け出すだけなのでそういう路線で行くのはやめておこうと思う。

結局、なんだかんだ言ったって、つまるところは好きか嫌いかなんでし ....
+拝石教の教え+


生命は大地より生まれる
大地なくば草木なく
草木なくば獣はなく
獣なくば人もない

生けるものの命そのものは
ひとつの大岩が砕け
多くの石が生まれること ....
涙を混ぜる、という行為には
冬の夜は長すぎる

ひつじが百匹を超えたら ふいに湧き出す
僕って何だろう、みたいな問いかけに、いつも
たまたまこの星に生まれて
たまたまこの国に来 ....
ガードレールの
かすかなすり傷から
少しずつ、ずるり
赤錆と化してゆく
そこを避けて触れた人さし指の
さらさらの、その
真っ白に乗じて、何も
何もかもわからな ....
君がいるから僕は存在する
誰もが羨望する
誰もが欲しがる君の姿
ショーウインドの特等席で
いつも輝いている
値札なんて不要だよね
君の価値はお金にはかえられないから
要はハートだってこと ....
 詩を書く時、詩を詩たらしめるために、韻律という要素は欠かすことの出来ない大きな要素となる。頭韻や脚韻などのいわゆる押韻とリズム、詩の音楽的な要素のふたつを合わせて韻律と呼ぶ。
 日本の詩の淵源が和 ....
身のまわりのひとところが
なんだか前よりも
がらんとあかるくなった気がするのは
そこに虚無がひとつ
生まれていたためだった
私はいまだその大きさも輪郭もつかめず
いつかつかめる日がくるかど ....
まあるい卵にうさぎの眠り
たゆたう袖から
虎のまなざし

いつかは還る最果ての灯へ
のぼる姿を
手から
手に


浮かべた舟は遠ざけて
くれない川面に
こもりうた

幾 ....
世界が希薄になっていく
高い高い、高い場所で
不純な核にとらわれて連れ戻された
綺麗なだけの名前で呼ばれるもの

   海は無限のやさしさでとかして
   吹き抜ける音や打ち寄せる色だけが ....
{引用=**  みすてられしつるばらの軌跡より
    はるかとおき地にさくもうひとつの
    業の花についてのおはなし。}



幼い日の楽しみといえば
暖炉脇で聞く祖母の話だった ....
一 

 今日は一月三日で正月休み最後の日なので、昼食に餅を食べた後、
毎年必ず初詣に行く寺へ出かけた。子供の頃からこの寺に連れて来
た両親とは今も共に住んでいるのだが、二十歳を過ぎた頃からこ ....
詩で食ってゆく、とは、必ずしも詩集を売ることじゃない。俳句で食ってるヒトは詩で食ってるヒトより多いけれども、それは、句集を売って食ってるんじゃなくて、たいていは俳句を教えてお金にしている。たとえば老人 ....
かおるさんのおすすめリスト(4124)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鳩さぶれ。- もも う ...散文(批評 ...44+*07-1-10
小詩集【擬人絵図】- 千波 一 ...自由詩13*07-1-10
小雪(こゆき)- こしごえ自由詩12*07-1-10
スケッチブック- 千波 一 ...自由詩13*07-1-10
車内- たもつ自由詩1807-1-10
*宇宙うさぎのうた*- 知風自由詩207-1-10
*貞女カーラの裁判*- 知風自由詩207-1-10
愛国- たもつ自由詩807-1-9
サトリのことは考えちゃいけない- 佐々宝砂散文(批評 ...4+*07-1-9
列島- 千波 一 ...自由詩13*07-1-9
■批評祭参加作品■_「_ロッカーズの星は今夜も瞬いている_」 ...- 服部 剛散文(批評 ...607-1-8
■批評祭参加作品■詩の読み方について- 岡部淳太 ...散文(批評 ...15*07-1-8
遠足- たもつ自由詩1007-1-8
遠い別れ- 銀猫自由詩16*07-1-8
■批評祭参加作品■_金(キム)は好きなんだけど、- いとう散文(批評 ...907-1-8
祭りの炎- 結城 森 ...自由詩3*07-1-8
ポイントについて- 黒川排除 ...散文(批評 ...23+07-1-8
■批評祭参加作品■第二回批評祭- たもつ散文(批評 ...507-1-8
■批評祭参加作品■馬野幹への恋文- 大覚アキ ...散文(批評 ...507-1-8
*石の教え・神の夢想*- 知風自由詩107-1-8
サークル- Rin K自由詩32*07-1-8
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Face_2_Fake- 恋月 ぴ ...自由詩36*07-1-7
■批評祭参加作品■日本の詩における韻律の歴史- 岡部淳太 ...散文(批評 ...3*07-1-7
虚無をめぐる予測- 塔野夏子自由詩9*07-1-7
雪月花- 千波 一 ...自由詩13*07-1-7
結晶核、とらわれて- たりぽん ...自由詩15*07-1-7
*ミリィの風車小屋**- 知風自由詩407-1-7
■批評祭参加作品■_「_無言の遺書_」__- 服部 剛散文(批評 ...507-1-7
■批評祭不参加作品■ノン・レトリックより■この文章は古いから ...- 佐々宝砂散文(批評 ...6*07-1-7

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