美しいものを見ると
なぜか哀しくなる

そう言ったあの人は
ときどき
儚さに目をそむけて

今日も人を殴る
センパイ綺麗ですよねなんで結婚しないんですか
などとほざく後輩の頭をこつんとこづき
それじゃ明日ねとあっさり告げて
農協の裏手の墓地を抜け
コンクリ舗装のきつい坂を登り

唐突にある扉をあ ....
寒冷に順応できず
やがて
命を奪われかけて
それゆえ
灼熱


灰と 火柱と 黒煙と


好き好んで
化身となったわけでは無いのに

ただ
寒さに耐えられず
ただ
冷た ....
言葉になる前の言葉から
鳥は滴にしたたり降りる
空になり木になり土になり
重なる光にひらきひらかれ
目をふせ ひろく
ひとつにたたずむ


夜の雨音の冷たさが
肩から腕へと流 ....
久しぶりに家に帰ったら
家が他人行儀な素振りを見せた。

玄関の扉は
「いらっしゃい」
と、言い掛けて
「おかえりなさい」
と言い、
ベッドは
「ごゆっくり」
と ....
都議選の宣伝車が姦しく徘徊している。「お
願い」であるのなら人に迷惑をかけてもいい
らしい。名前の連呼。連呼。夜に働く人たち
の票は必要とされていない。連呼される名は
誰に名付けられたもの ....
彼のお兄さんと会った
彼のお兄さんは産まれなかった
彼のお兄さんは彼よりもカッコいい
そして彼よりも優しい
彼のお兄さんに抱いて欲しくなった
どうかわたしを愛してね

どうしてあなたは産 ....
雨・・

と、今日の世界を書き記す。
ここからどこへ
行くというのか。
どこへ?
決まっているじゃないか
そこへ。
そこ?
そうそこ。
ここ?
そうここ。
どこなんだここ。
 ....
武装して
ディスコテークへ出かけては
都会の男と女を観察
その頃のモードといえば
薄く笑う中森明菜
サイレントアイドルデュオウインク
たぶん
神のお告げ
ナインボール弾けて
水割りは ....
梅雨時に降らなかった雨
どこに消えてしまったんだろう
照り付ける太陽から逃げ出した雨
心までからからな気がしてた

仕事なんてできなかった貴方
どこにいってしまったんだろう?
眩しすぎる ....
銀の柄を握って
車輪を回していました

沢山の貝が車輪の下から生まれてきたので
焼いて食べたり
髪に飾ったりしたのです

髪は細かく編んで
魚を獲るのにつかいました
魚のヒレはいつま ....
  イーサ・ダラワの七月の浜辺には
  遠い国の浜辺から
  いつのまにやら波が攫った
  いくつもの言葉が流れ着く
  

  嵐の後にそれを集めて歩くのが
  灯台守のワロの ....
もともと
あてになる眼ではないけれど
それでも
夕陽の色彩くらいは
心得ている

川辺は 減速を始めている
木立は 瞑想を始めている
鳥達は 安息を始めている
あきらかに夕陽の時 ....
養豚場から柵を跳び越え豚が逃げ出した。
ラジオを首からぶら下げて。
 田んぼの稲は真っ青。そこを豚は一直線に突っ切って
町の市場へと向かう。ラジオは大音量で、
「豚肉が高騰中!」と報じている。 ....
毛むくじゃらの家猫が出かけて行ったきり
帰って来ないものだから
庭の木で啼くスズメの声が
遠慮なく鳴る目覚まし時計で
最近は、誰よりも早く窓を開けて
新しい風を味わう

あめ色の古机の上 ....
どうしようもないくらいの
空の返還が
わたしに帰ってきた
わたしの唇は青いことでいっぱいになる

空に着歴がある
それは長い長い数列
雲は遠くの蒸気と会話したりするけど
やがて話が尽き ....
5本の指を
2本にしたり3本にしたり
左手の指だけを動かして
おかあさんの言葉は難解ですね

2本はふたり
3本は3人
ではなくて
子どもが3人
親と子ども
でもなくて
 ....
水平線をながめて
二リットルの水を浴びる
空と海の間の
相容れない一本の線は
わたしたちに にている

つまさきを砂に沈め
光を背にあびる
水はしみこみ
かわき
そして きえる
 ....
それはマサルとも劣らない
あなたはPPDでKCCな人だ
朝から晩までオレだった
闇を切り裂くバターナイフ
二文字で五行分ぐらい伝わった
だけど二秒ほどの恋愛
曇天なのにめちゃ暑い まるで ....
世界一小さい公衆トイレ(それはおれんちの、そして君んちのトイレ)
で、ギャルソンが生まれた。趣味の悪い蝶ネクタイをしていて
手に乗せた皿の上には、ご主人様どうですか?といわんばかりに
蛙の死骸が ....
レッグウィップレッグウィップ。足元にじゃ
れつくウィップ。遠ざかる遠吠えにウィップ。
深夜のアスファルトに水滴。薄い雨粒。オゾ
ンの微膜が地表にはびこり地球を覆いつくす。
オゾンウィップオ ....
わたしは、ほんとうは楽譜なのです
と 告げたなら
音を鳴らしてくれるでしょうか
指をつまびいて
すこしだけ耳をすましてくれるでしょうか
それとも声で
わたしを世界へと放ってくれるでしょうか ....
雨に濡れるのを忘れた人が、信号の前で返り血を浴びている。どんよりと、ただどんよりと生きていけ。おまえの夜の病はいまだ進行中だ。魚群探知機に映る影の人びと。探そうとしてもけっして探し当てられない影の呼吸 .... ムーニールーがありんこを相手取って
裁判をしているころ
お日様は林檎を
真っ赤に染めて
林檎はムーニールーに食べられるのを待っている

カタツムリが雨の中
小さくくしゃみしたけれど
ム ....
夜になると
魚は目を閉じて
消えていく泡の行く末を思う
消えていく
自らの姿に思いを馳せ
静かに
目を閉じている

夜になると
魚は目を閉じて
自らの見ることのなかった風景を見 ....
とどがいます
打ち上げられました
寝ています
どこにも行けません
助けて
なんて頼まない
とどだから
なんだか疲れたので
しばらくここで休みます
ひとりです
ダイヤモンドダスト
 ....
錦糸町では世界が
落下を始めていた
世界は徐々に
錦糸町に収束し
凝縮し
一点の穴から
落下している
俺は子供の頃
家のものに連れられ
錦糸町駅で降りた
公園ではルンペンが ....
コンクリートの丸いもようは、踏んじゃだめよ
って、
しあわせになれないから
って、
きみが言ったとき
さっき
二度ほど踏んでしまったぼくは
ちょっと泣きそうになって、あわてて
声をだし ....
夜が街を歩いている
きらきら きらきら
瞬く星や月を身にまとって
夜が昼間の街を歩いている
きらきら きらきら
なんとゴージャスな
きっと昼食もゴージャスに違いない
誰もが夜に注目してい ....
知らない足音がわたしたちを追い越し
立ち止まっていることに気づく
群れるものたちのすべてが
居場所を持っているように見えて
小さな声でいることに
少しだけ疲れて

彩られた樹木たち ....
かおるさんのおすすめリスト(4125)
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