稲妻でみんな酔って終われるって言うから此処に来た
だから早くそれを出せばいい
そう言いながら手を傷つけて血を流しながら
貝殻を握りつぶしている友達を笑って見ている
俺たちはライトアップ ....
上司のお母さんが亡くなったので
お通夜に行くことになった
周りの人の香典をいくつか預かり
初めての列車に乗った
これから何度乗る機会があるのだろう
列車は住宅街を抜けるように走った
民 ....
2007/02/21
樺太犬
タローとジローが見つかって
生きていて
良かったなあと
みんなが喜んで ....
果して
愛は
枯れないだろうか
愛はいのちを生かす
愛はすべてに宿っている
愛は忘れ去られることはない
しかし果して
愛は
死なないだろうか?
木の葉が光をみつめている
....
うぐいす色の鳥のたねを
あたためる
その小さな手は
もう、知っている
ふくらむことの
喜び
ひとしく
うまれることの
尊さ
{引用=
1
むかしむかし
あるところに ....
そして日々は
あっち行って
こっち行って
僕らみんな
あっち向いて
こっち向いて
ほい
ほい
ほいほいほい
しっぺ
でこぴん
....
走ることは
ほんのすこし
歩くより早いだけで
大地に触れる回数は
結局少なくなってしまう
走るということは
触れないということか
月はやっぱり見えなくなる
世界から消えようとす ....
朝起きるとボスだった
眉間に深い皺が刻まれていたが
特に不満があるわけではなかった
煙草をつまんで深々と吸い込む
ブラインドはない
のでカーテンから覗く
何ということのない休日の朝が広 ....
針のあなに
糸をとおす
磨硝子からにじむ
光のあわい
しずけさ
のおくのほうから声がする
……わはわをたまわる)
柔軟にしなう
わたしの呼吸をなぞるのは
失われた かなしみ
....
ムンムンだ もう
狭い山道に俺はいま 立っている
工房からの帰り
ひとりひとり
ぶつかりそうに
すれ違いながら
笑って
ほほえんで
あいさつする
俺も同じよう ....
きみの吐く
藍色の空気につつまれるたび
わたしはぺしゃんこになる
圧縮されたわたしは宇宙をとびかう電波みたいに
ひらひらと空を舞い夜を見渡して
みどりの泉でからだをふやかし
きえない炎 ....
あたしの彼氏はタイガーマスク
推定年齢三十前後 未詳です
職業はプロレスラーだと言い張ります
でもこないだ路地裏で中学生にお金取られました 未詳です
割合料理とか得意みたいです
生鮮 ....
よそ者は居場所を選べないので出口に着いたのは間違いかもしれない。窓越しに見る飛ぶ影に命の区別がなかったように、ぶつからずにはくぐれない空を首で抱えて、じくりとすべる頭にかぶった布の織目も知らないんだ。 ....
夕焼けは決して終わらない
さっき、オレンジのストローで
おもいっきり膨らませておいたから
輝く小石たちのいるポケットの輪郭
指先の土は、もう、乾いた
工事現場の重機の群れは
拳を打 ....
持っているの?
あなたに尋ねられて
思わず
持っているよ。そんなものと
答えてしまった
だけどね
ほんとはね
バッグのなかを
さんざ探しても見つからなかった
どこかで買えるのかな
....
かなわない風が巻き込まれる
斜めに落ちる こすりつけられた熱のあった
触らない高さ
鳥がいやそうに羽根を打って
冬を越してしまうのかもしれない
固まりついた葉の向こう
紐をつかんで ここで ....
ひとつのポケットにふたつの手を入れあたたまったふたり雨の日。
雨の日にはくりくりになる。
きみの髪くりくりするのが好きだった。
怒られるの ....
いつか君の病気が治ったら
どこにでも行こう
そのときまでに俺は
いろんなところを見ておくから
いつか君の病気が治ったら
カンパイしよう
缶ビールでいいよ
もう薬はいらない ....
したんです
最近日々が
不真面目で
申し訳ない
のぐそ
したんです
僕の住む街から
工房のある隣の港町まで
海沿いを
くねくね
うねうね
モンテ・ウリアという ....
夜に開いた
隙間を
埋めるように
雨の旋律が
耳に届いて
孤独にいる者の
遊び相手と成りはしないだろうか
滴の奏でる音が
たった一人の為の
優しさとなって
降り注いで
あなたは雨 ....
闇の中で抱きしめる
体温だけを信じられるように
つまり、それはそう
あなたを想うだけで
私はどんな場所でも
世界の果てにすることができる
孤独は誰かを欲しいと感じる気圧
星だっていつ ....
咳をしたらたまたま側にいた
隣の課のえむさんが
フルーツのど飴をくれた
えむさんがフルーツのど飴を好きだなんて
初めて知った
えむさんは僕より十歳くらい下の女の子だけど
背は僕より十セ ....
不愉快な覚醒が
北寄りの強い風で更に増して
両手の無意識がコートのポケットを探す
ひんやりとした裏地や
捨て忘れた入場券に
指先は触れているが
今はそれより風から逃れたい
月 ....
ぼくらは詩人 時代の申し子
一家言あるぞ いわせろ
ほんしつてきにじゆうなぼくらは
こっきとかこっかとかをひていする
でもむかしのえらいしじんとか
むかしのえらいしそうかとかは
え ....
ギリギリ感バリバリ
えばってんじゃねぇ
エヴァってもねぇぜ
大きいオトモダチはいねぇ
頑是無きお社会シャーウッド
戦争ゴッコはコンテニュー
首斬られても放浪ナイズド
ツウ好みなるペダ ....
2007/02/16
東京都特許許可局と滑舌の稽古
東京と京都が仲良くなってから
80年
陸蒸気もでかくなったとキンジロウ
EF52型のデッキにもたれては
こ ....
背中国の背中法廷では
今日も背中裁判が開かれている
背中!
裁判長の素晴らしい判決に
原告も被告も
手をとり歓喜の涙に
背中を震わせている
背中国の人々の背中に当たる日の光は
....
今日
雪
降って
消えた
ことばは
とんと
降って
こない
今日 雪 降って 消えました
....
黙っているだけで、
聴こえてくるよ。
こんにちはこんにちは。
ことばさん。
道路工事の音リズミカルどどどどどど土曜日にはしないでね。
....
妖精に満ちた部屋に
姫は住んでいる
王子を待っている
永遠に続く
冬の魔法が解かれるのを
ときどききらめくのは
姫の笑い声で満たされた
妖精たちの柔らかなお腹だ
....
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