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通り過ぎていく

あれも これも

通り過ぎていく

別れすら、喪失すら、死すら
記憶の奥に凍結され

でも どうしても
過ぎていかないものがある

意識の核のようなもの
遠 ....
俺は「人」をやめるのは難しいと思う。

むごい人間をむごいまま、
間違ってる人間を間違ったまま見放す、
放っておくことがでけへんからや。

俺もできることならやめたいけど、
どうしても人 ....
○「 シルバーカー」
年よりに
ハイブリッドカーは
いらない
買い物と病院へ行くだけだから

年よりに
新車は
いらない
いつ乗れなくなるかわからないから

年よりに
多くの最 ....
鏡まで5センチの距離
一時間、見つめ合う
答えはない
近づいても
あいだにゼロが続くだけで
一人にならない

私は炭素と水素
愛と幸せの外にある
扇風機と蝉の声も
組成が少し違 ....
「われらには存在は与えらてない。われらは流れに過ぎない。

われらは喜んであらゆる形に流れ込む。 

昼に、夜に、洞穴に、寺院に。

われらは貫き進む。存在への渇望がわれらを駆る。」(ヘッ ....
眠れずの夜半の僕はといえば
ベランダに丸椅子出して店番す

陳列された星座の数々に反し
なかなか御客も来そうにないが
一杯の焼酎があれば
僕は幸せ
夏は氷わりで
冬はお湯わりで
一杯の焼酎を飲む
後は夢気分

一杯のコーヒーがあれば
僕は幸せ
朝一杯
昼また一杯
音楽を聴きながら
本を読みなが ....
世界の残響のなかにいる
わたしをおちょくるな
微細な世界のリアルが必要だ

私たちはあまりに未完成だから
消え入る前に
羽を安らえる場所が必要
憩える場所の安息が必要

私たちは救わ ....
人を悪く思うのが
一番よくない
人を悪く思うことほど
心身を消耗することはない
人を悪く思うのは
自分の心がそう思うのである
自分の心の鏡が
歪んでいたり汚れていたりするから
そう映る ....
夜が明けるのか
日が暮れるのか
判然としないところに
留まっている

気楽に、穏やかに
心の深みに臨む
意識が覚醒する
静謐な孤独に包まれる
眼前の世界が
鮮明な輝きに充ちて
広 ....
やっと静けさが訪れた
外は稲妻、内は冷房
ジョン・レノンの声が響く
夢と現の境にいるような
剥き出しの独りの魂のように
脳髄を震わす

此処が
天国だろうが地獄だろうが
構わない
 ....
星といっても
夜空を飾れるわけじゃない

夕暮れ時か夜明け前
ほんのひととき輝くだけさ

星といっても
自分が光ってるわけじゃない

お月さんとおんなじで
太陽の光を反射しているだ ....
青の世界に入る
裏返りながら
肉の痛みに耐えながら

青の世界では
虹が湧き立つ
美と哀しみの揺動
貫く霊性

僕は独り
白い部屋に佇む
舞い散る雪を思って
別離の感覚を取り戻 ....
おもいのほか
ながい旅になったね

きみが言うとき
夏はもっと熱くなる

もっと遠くへ行かれたね

言い合いながら
右往左往した
春や秋や冬を思い出すと
夏はますます長く ....
伝えたいときに
伝えたい相手がいないというのは
なんと苦しいことだろう
猫の手をいくら借りても
そのへだたりを
消し去ることはできないだろう
だから
ひかりでできたえんぴつが要る
空気 ....
吸い込まれる
遠い汽笛
戯れる子供達の影
娘は出かけたきり帰ってこない

壊れたら
水底深く沈むしかない
たましいの強さを信じて
人生の終わりに
輝くものはあるか
内面深く沈潜して ....
よりよい幽霊になりたくて
悪い橋を何度も渡り
金色の蟻たちを埋葬してきた
完璧な駅
にわか雨の神
遠くから聞こえる近眼
ハレルヤ、ハレルヤ、
零がどんどん溢れ出す
無限大まで少し足りな ....
鬼太郎が
そこにホントにいるのなら
隠れんぼでもしたい境内


焦げついた
苦い恋でも恋は恋
ちゃんと綺麗に終わらせてみる


卒業と
終わりの意味がわからずに
 ....
一石ていどなら

こんなに世間を
騒がせなかっただろうが

一弾となると
これほどまでに

波紋が広がるのかと
正直驚いている

最初は
ちょっと狂った男のやった
よくある事 ....
掴めそうに濃い影
昨日の残骸の
花火を拾う
お前たちだけが残って
火をつけた奴らは
消えてしまったのね

川に足をつける
彼女が対岸を指さす
先週あそこで中学生の女の子が溺れて死 ....
冷え切って
毒づいて
虹のかかる遥かな空を
大きく両腕を広げ渡っていく
君が悪いわけじゃない
僕が間違ったわけじゃない
ただ人々が佇立する
ただ独り独りひざまづく
神妙に、繰り返し繰り ....
夜蜘蛛は一晩経つと朝蜘蛛に
こっそり生まれ変わってた

死なずとも生まれ変われる事を
こっそり僕に教えてくれた
○「好日」
体調がよくて
天気がよくて
女房の機嫌がよければ
今日も好日なり

○「化粧」
あんなに長い時間
自分の顔が観れるものだと思う

○「コロナ感染急拡大」
こうなったら ....
ためこんでためこんだ
洗濯ものが山となり

その重圧が
たまらずに

このクソ暑い
夏の最中に

意を決して
洗濯してみたら

まぁ
よく汚れが落ちること

それに
や ....
幸福とは笑顔のことで
夏休みの子供にあって
土日の大人にないもの

幸福とは未来のことで
無計画にあって
心配にないもの

幸福とは夢中のことで
このセミにあって
わたしにないもの ....
遠く奥まる意識が
貴女に近接する

計り知れない高みから
雨は降り続け

柔らかく思考を包み込む愛
天空で舞い散る花火

音楽は鳴り続け
束の間の永遠に身を任せる

送った手紙 ....
窓の外は夏

見つからないのだそうだ
あの日、Aの身体を貫いた
一発の銃弾が、どうしても

Aの体の中にもなかったのそうだ

本当に、隅々まで、探したの?
Aの体の中に入って
奥の ....
透明すぎて何も見えなくなった視界を
侵蝕する夏

振り向いては駄目と云った
爛れ落ちてゆく意識で
最後に何を感じたの

ああ {ルビ懶=ものう}い
純粋ごっこの残滓に
濁った火をつけ ....
熱波渦巻くこの街に
晴れ渡る青が落ちて来る

目覚めた意識は盛り上がり
生きて在ることの凄さに打ち震える

疼痛発作の間に間に迫る世界
知覚と思考を圧倒し
銀の輪舞を繰り返す
美しい響きの渦に呑まれていく
静かに波打つ大海原
残響は遥か魂を震わせ
遠い親密な記憶に接続する

掘り起こせ、今夜
掘り起こせ、記憶の痕跡を
神々が吐き出したこの世界を
最後に成就し ....
朧月夜さんの自由詩おすすめリスト(3778)
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