すべてのおすすめ
荒涼の沃野を散布する
貴女と云う銀鱗の輝き
生に震撼の死を孕ませ
〉生きたい処で逝きなさい〈
地球と天国を架橋し傘差し
伸びやか細やかな静かさの渦
秩序を壊しながら秩序を創り出し
....
たった、ひとつでいい
上手な恋がしてみたい
なんて想ったら
あたりまえみたいに泣けて来ないか?
わけもなく好きになるこころが恋なのに
それを器用な考えで
そのひとのことを ....
私は、軽っぽいわけじゃない
私は、ただ軽いのだ
あまり考えないから
なにひとつ考えないから
耳鳴りが止まらずに
深夜、眠れないときも
曇天つづきみたいな
未来への不安の ....
***********************
心の開き方を誰か教えてくれませんか
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必要ないものはみんな処分するのよ
着なくな ....
いのちに
とおい
せっぷんを
するいのちはいのちと
いっしょになる
誰かを好きになるなんて
思ってもいなかった
形の違うクッキーみたいな
心と心を抱きしめて
ボロボロ泣いたり
ぺろぺろ舐めたり
自分が生き物だって
初めて気が付いた
寂し ....
ありのままに定めよ天馬は(苦い、)余裕ぶって
山百合の旋律をそのままに見つめても気だるげで
この影は、
どの光も。書いた言葉が外縁を彷徨いながら
頬は触れた感覚 ....
{引用=
いつの日か、還る頃合いを待っていた
ひとけのない停留所に 雨が、降っていた
行き先のないバスに、
いつもの場所で、ブザーを押さずに、
しらない土地へ、行ってみようと
....
こういう時も
書くしかない
いのちの衝動を
熱く
鉛筆をにぎり
・
みんみんぜみが
一所懸命に
愛の歌を
歌っているのを
ただ聞いている私
・
どの道
最後を ....
「冷やし中華はじめました」、それは夏を大まかに括っていた、水色の一枚の暦のように、町中華の古びたガラス製の開き戸に貼られていた、その水色の張り紙を、店主のおっさんの手がゆっくりとひき剥がしてゆく、ぽっ ....
過ぎ去りゆくもの
全ての虚しさから
新た在るもの創造され
萌え出る生命たち
ぐんぐんぐんぐん生成する
「思考の遺産を身につけて
私はこの感覚世界に歩み入った。
神の力が私をここに導い ....
白い折り紙
茶色や灰色を裏側にして
折って畳んで持ちあげたら
イノシシの肩甲骨に
トンビの翼に
エゾジカの硬い角になって
歩く
駆ける
羽ばたく
私の手の平に包まれて
....
私の母親の両親は どちらも良家の生まれだったらしく
蔵をいくつも持っているような村一番のドン百姓だった
祖母の家は代々蚕を育て 絹糸を紡いでいる家だったらしい
祖父の家も詳しくは知らないが ....
郊外から久々に都心に出れば、
拡がり迫り来る無機空間の
白壁に聳え立つビルディング群、
それら狭間に伸びるアスファルトに
浄められる如く洗練された装い身に纏い
行き来する一律精巧細工な女の子 ....
澄みわたる
青い空を
深く深く
みつめると
静かさ胸にしんとする
・
形見の歌を
声に出して
なぞる
あのひとの
いのちを
・
今
今を通りすぎる
涙は
....
盆が過ぎ
盛りを越えず
しずくはおちない
八月
陽の下
きみよ
九回で終わると思うな
イレギュラーはつきもの
焼けた肩に仲間が触れる
口元にしずくがこぼれる
伝 ....
風に舞う
赤とんぼたちの翅が
秋の陽を
反射するなか
草刈りを終える
・
秋の日の
かたむいてゆく時
こころも何かへと
かたむいてゆく
山鳩の歌ひびき
・
青空 ....
いつも天気予報とにらめっこ
明日はまたとない釣り日和
銀鱗たちが待っている
モスグリーンを身にまとい
渓の緑に溶けてゆく
崩れ落ちて来る鉄骨の群れ、
朱の血飛沫散らし
無機の呼吸し始め
振り絞られる意識の視界、
否定の十字の楔打ち込まれ
打ち震える貴様の両手両脚
野草ヒメジョオンの群れ
とっくの昔に埋葬 ....
異国の船は沖の無人島の側で沈んだってノイズだらけのラジオが言ってた、本来はアウトドア用のロングチェアーにもたれながら、海水をたらふく飲んで死ぬのはどんな気分だろうと俺は考えた、大量に飲むと気がふれ ....
ハンカチをほどくと、
(ル・クレジオ『モンド』豊崎光一・佐藤領時訳)
そのたびに
(パヴェーゼ『ヌーディズム』河島英昭訳)
生まれかわる。
(ギュンター・グラス『ブリキの太鼓』 ....
ああ、海が見たい。
(リルケ『マルテの手記』第一部、大山定一訳)
きみは海を見たことがある?
(パヴェーゼ『丘の上の悪魔』10、河島英昭訳)
ぼくは
(サルトル『アルトナの幽閉者 ....
コンクリート壁が壊されたいま
砂埃舞う荒れた道幅の右端には鉄門が建ち
中腹には小高い丘が盛られ
数えきれない肢体が埋められているから
幼 ....
ルーペをこらせば針は意外とでこぼこしている
ざらつく空洞を液で充たした
ニミリ
十ミリ
百ミリ もっと 震わせながら伸ばす
ずる休み
保健室の時計はゆっくり回る ....
シャリシャリと雪の降る、とてもカラフルで甘い、果実のシロップのかけられた、とてもささやかな氷河期をとても暑い夏の日に食べる。
色づいた
赤とんぼ
鮮やかな
命
命が首をかしげる
今日もおばあちゃんと折り紙で鶴を折る
最初に三角に折るところから
おばあちゃんは折り方を忘れてつまづいてしまう
だからまた折り方を教える
だめだねえ
弱々しく笑うおばあちゃん
毎日 ....
何回目かの朝がすぎて
何回目かの夏がきた
朝から犬が吠えていて
朝から蝉が鳴いていた
犬は吠え終わったけど
蝉は決して鳴き止まなかった
メロウさんは屋根の上
柔らかく微笑んでいる
生ぬ ....
この朝に起き
ベランダに
真紅に色付き
咲き誇りゆく
ガーベラ見入り
そうしてしばらく
静かな喜びの感情
胸奥から心臓から
内底から満ち溢れ
とくんとくんと脈打ち
身体に隈なく浸透 ....
空の道を
持っている
鬼やんまは
幸いかな
幸いに気付く私も
・
夏は
短い
命
「秋風吹いて来たなあ」
八十数歳が言う
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