すべてのおすすめ
人生の走行距離はもう僅かかもしれないが
スーパーカブ程好きな乗り物は無いと思っている

角栄大臣の日本列島改造論で大陸との現実の橋ができていたら
スーパーカブに跨って日本のあるはずもない誇りな ....
九月のしずかなあかるさは
透明な翳りを含んで
その中に点々と
露草の青 浮かんで

波紋するさよならを
心に溜めて
やわらかく孤立しながら
佇む意識の彼方に
ほそい岬
それは空へ帰 ....
詩人の肖像は
誰にもわからない

あるときは
長く執拗な夏
異教徒の祈り

暮色の岸辺の苫屋の
清貧という夕餉

園遊会での貴婦人の
緊密なコルセットの誘惑

屋根裏の経済 ....
静かな頭蓋のなかで
記憶は波だつ あらゆる襞へ
あらゆる層へ
その波たちは伝わってゆく

記憶はささやき
記憶はつぶやく
かたちを持った あるいは
かたちを持たない
出来事のこと 出 ....
そうやっていつも気づかないふりで逃げる
上手く逃げたと思っていても
いつかは対峙する時が来るものだ
ひとり
佇んでいたプールサイドは
夏の光に汚れて立つのがやっとだった
きみが
手のひら ....
命を失える幸せ

命あるもの、みな持っている

生まれたその瞬間から

心底の利き手に持っている

決して失うことのない幸せ

たったのひとつ、確かな幸せ

今日は悲しくて ....
この胸から一枚の
夏の風景をとりだしてひろげよう
青い湖 まわりは緑の森
そのむこうになだらかな丘々
湖には小さな桟橋 つながれている幾叟かの小舟
ほとりに小さく白い館

そこで僕らは
 ....
日々に少しの余白を

どうか忘れないでいてね

なんにもしない日とか

空ばかり眺めていたりとか

そういう

一見すると無駄のような

切って捨ててしまいそうな

だ ....
暗い風が吹いた
濃くあかるい夏空の下を
暗い風が吹いた

暗い風が吹いてもなお
夏空は濃くあかるく
白くかがやく雲を湧き立たせた
蝉たちは鳴き 鳴きやめ また鳴き
鬼百合 向日葵 百日 ....
壊れたピアノがひとりでに鳴って
夏は残酷にあざやかに夏のままだった
空は記憶のモザイクだった
鳴きしきる蝉の声と
ひとりでに鳴るピアノの不協和が
けれどなぜか心地よかった

記憶のモザイ ....
昼間、干しておいた敷き布団

どこか小麦の香りかな

ひとまず、嗅ぐ

犬になる

犬になっている暇はない

はやく眠らねば

眠らねば、ならぬのに

やはり小麦の香り ....
此処は廃墟
もとは何であったのか
すでに忘れられた廃墟
散らばる残骸
もとは何であったのか
すでにわからない残骸

けれど此処にも
美しく夏は満ち
光と風とを遊ばせ
やがてその中に ....
夏の子孫になり損ねました

また置いてけぼりです

誰もが暑い坂を駆けてゆくのに

白い夏制服の誰もが

それなのに僕ときたら

汗のかき方さえ習得していません

父も祖父 ....
世界は終わってしまっていた
ただ 世界が終わってしまったことに
気づかないひとりが
円形舞台のうえで
踊っていた
世界は終わってしまっているので
そこに音楽はないのだが
音楽があるかのよ ....
たぶん、それは「ケハイ」
を感じることなので。

今朝、ごみだしにいくと、
セミが鳴いていた。

今年初めての音だった。

とおもいきや、

仰向けに飛んできたセミが、
地面 ....
 一段下がったこの一行目を歩くみちゆき
二行目には何かの展開が来るはずで
三行目ははなから期待してなかったけど
四行目の隣に
       かわいらしい花が咲いている
のを見ていたら六行目に ....
現実と現象には「私」が必要である。
夏になるには科学など不必要である。
「私」が「ああ、夏だ」と汗をかけばいいだけである。
君はその身体に
神話と寓話とを
ありったけ詰め込んで
旅立つよりほかなかった
君が旅するほどに
君の身体の中でそれらが育つので
君はいつも張り裂けそうだ
君の身体から
抑えきれず放たれ ....
此処が何処か解らなくなって
未知の途中で立ち往生

明日はどっちかわからないけど
今日はナヤミ尽きない

階段は昇る為に
そして降りる為にある

階段の途中で不安になった
わたしは ....
ある人から
窓をもらっていたことを思い出して
とりだして開けてみた

窓の向こうは
地平線まで何もなく白い地と
日も月も雲もない白い空

ふとその地平線に
何かの影があらわれた
だ ....
夢を見ている間はそれが夢だと誰も気づかない
いつだって覚めてはじめてそれが夢だったんだと気づくのだ
最初は良い夢から始まったはずなのにいつの間にか悪い夢に魘される事は度々あった

いのちには限 ....
白鯨ゆく遥かな青天を

僕もゆけたなら

四肢の折り目を開き

やっと、やっとの夏の日を

僕もゆけたなら

平泳ぎの一掻き、一蹴り

果てしなく自由に

生まれたまま ....
月並みな幸福も
月並みな不幸も
みんなは興味がないから
今日も話を盛る

月並みな嘘なら
誰にもばれないからいいさ

みんなは会釈して
わたしを見守ってくれている

そのうちに味 ....
よる
あふれる
かなしい
ゆめだけ



あさ
こぼれる
かわいそう
ことばだけ



ひる
みちる
うれしい
ひかりだけ
感覚する、
風の通り道、雨の匂い
そのたび新しい自分がいて
ぼくは大きく手を広げる
この広大な地球の上で
この肉体を抱えながら
笑っている泣いている
すべて愛しい日常些事
一つ一つ噛み ....
結婚して家族持ったら
家が欲しくなってしまった

ローン組んで家を買った
それからローン返済が優先順位一位になった



ローン組んで家を買ったら
生活が地獄になって
前が見えなく ....
おまえは、哺乳類だし、ミトコンドリアと共生してもいる。なるほどお前の予感はこういったものだ。たとい愛は滅んだとしても我々には科学がある、と。
おまえは、おまえが自分の事をおもうほどさほど悪くは無いの ....
雲のどよめき艶めき、うふふ 
夕暮れ間近に囁くもの 

出口は入口と延々と
展がる地平に眩む我

水の色開け灰色散らし
流れる流れる、地の果てまでも
あのこは
よいこ
あのこがよいこで無かったら
よかったのにな
「死人に口なし」というのは嘘だ
死んだとたんに盛んに語りかけてくる
お袋が親父がばあちゃんが伯父さんが叔母さんが中学の恩師が同級生が近所のおばさんが┅┅
たくさんの死者が盛んに語りかけてくる
朧月夜さんの自由詩おすすめリスト(3778)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
スーパーカブ讃歌- 梅昆布茶自由詩1721-10-3
九月_昼/夜- 塔野夏子自由詩6*21-9-27
詩人の肖像- 梅昆布茶自由詩2121-9-23
記憶波- 塔野夏子自由詩5*21-9-19
夏声- ふるる自由詩8*21-9-14
幸せ- クーヘン自由詩2*21-9-13
夏の風景- 塔野夏子自由詩14*21-8-29
糊代- クーヘン自由詩5*21-8-25
暗い風- 塔野夏子自由詩8*21-8-15
壊れたピアノ- 塔野夏子自由詩4*21-8-3
犬になる- クーヘン自由詩6*21-7-29
廃墟の夏- 塔野夏子自由詩2*21-7-29
夏の子孫- クーヘン自由詩6*21-7-23
幸福な踊り手- 塔野夏子自由詩5*21-7-23
犠牲者1号- ナンモナ ...自由詩3*21-7-22
みちゆき(ブラウザにより意味不明になりますすみません)- ふるる自由詩7*21-7-20
- ナンモナ ...自由詩4*21-7-11
沈黙の語り部- 塔野夏子自由詩9*21-7-11
此処が何処か解らなくなって- こたきひ ...自由詩621-7-11
窓のエピソード- 塔野夏子自由詩6*21-6-27
いのちには限りがある- こたきひ ...自由詩421-6-22
ゆけたのなら- クーヘン自由詩6*21-6-21
月並み- TwoRivers自由詩8*21-6-18
一日- ひだかた ...自由詩721-6-16
風の通り道、雨の匂い- ひだかた ...自由詩721-6-16
家が欲しくなって- こたきひ ...自由詩421-6-16
そう悪くない事を忘れるな- 道草次郎自由詩421-6-16
均衡- ひだかた ...自由詩621-6-15
ひとのまえでものが言えなくなった、いつからか。- 道草次郎自由詩421-6-15
死者は語りかけてくる- ホカチャ ...自由詩1*21-6-15

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