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千切れ雲広がる
夕空を
ベランダから眺めている、
私はすっかり空洞だ
目を閉じると
銀の粒子が飛び跳ねて
網膜に映る六角形
ゆらりゆらりと
眼窩を舞う
)壊れていく、壊れていく
....
誕生から 過ぎ去りし日々 あまりに
早かったね
そのほとんどを 自分のためにではなく
使い果たして 人は逝く
磨耗 という言葉 なんだかな ぴったりだな
焦燥して ....
フローリングに寝転がり
爆発する太陽を浴びる
降って来る光の洪水は
世界のすべてを肯定し
温め熱し燃やし尽くす
)否、否、否
)肯、肯、肯
)越えて超えて!
病に苦しむ己も
....
昔からコッペパン食べるとコペンハーゲン行きたくなる。
小4の秋、昼休みに裏門から脱走したのも、きっとそのせい。
紅茶山に陽が隠れて
キャンプを張るには少し肌寒い夜だった。
焚き火の根元をいじってるとムスコが問いかけてきたのだ。
(ねえ、法王様と天皇様ってどっちが偉いの?
枯れ枝で炭の棒を探る、こすり ....
まだ、会える可能性があったとき、このワンピースを作ろうと思い立った。
その勢いでクレジットカード決済で、この布を買った。型紙も買った。
そして、1か月以上放置し、裁断してあったものを昨日今日で形に ....
悲しみだけが
おれの人生なのさ、とか
くっだらない
愚痴こぼして、
ホントにそうなの?
そこにあたしは、いないの?
忘れてもいい不幸なんて
いっぱいいっぱい、あるよね ....
玄関のドアを開けると雨の音がした
アスファルトは濡れていなかった
中空を見ても降っているものはない
存在しない雨を不思議がっていると
中空の先に樹木があり
葉が風に吹かれ擦れていて
この音 ....
握った拳で
光が折れる
俺はいま
障害物になって
誰の視線でも
強く感じる
なぁ信号機
お前の心は
矢印なんかじゃ
曲がりはしない
真っ直ぐに立って
その痛みだけを
....
イートインに
午後の光が射し込んで
私はのんびりコーヒーを啜っている
いつまでこうしていられるのだろうかと
心の隅では考えながら
それでも柔らかな陽射しに包まれて
身も心もうっとりと
今 ....
異国のバーバーで髭を剃ってもらうのが夢です。
僕の髭はその為に生まれ、その日を夢見て生え揃う。
雲梯にぶらさがっていた君たちは
いつか僕の子供でも仲間でも家族でさえも無くなって
風はきっと順番にあらたな名前を生み出してゆくのだろう
忘れ去られる恋人達にもせめて懐かしい墓碑銘を
そ ....
寒そうにしているからってすぐに上着を貸そうとするのはちょっと待ってね、ほんとうに自分の上着を渡していいか、実はもう少し考えてほしい。貸してから、やっぱり返してなんて言えないよ。言えないでしょう、とても ....
何処か遠く彼方から
子供たちの声響く夕暮れに
缶カラからから転がっていく
風もない 人もいない のに
からからからから転がって
グシャリひしゃげる 銀の色
すると無数の記憶の断片が
....
土塊を捏ねる
指先に気を集め
煮え立つ熱を流し込み
ゆっくりしっかり力入れ
未定形の粘る分厚い土塊を
思い思いのまま捏ねくり回す
捏ねくるうちに不思議なこと
土塊と指先は拮抗しながら ....
真っ青な大空
太陽がかんかんと燃えてやがる
やたら眩しいから
ためしにこの手でえぐり抜いてやりたい気分さ
この世界はあらかた人で埋まってしまったけど
人間って奴は息づかいが荒いよ
....
消えてしまえと蹴飛ばしたままの
不揃いな石が僕の過去なんだ
尖ってばかりで角が取れずに
哀しみを包む言葉を待ってる
悪いなさっきは痛かっただろう
これあげると言って被せた帽子は
数 ....
僕のため息、偏西風にのって、飛んでいく。
憂鬱な窒素のかたまり、いとも簡単に渡米する。
旅は
どこまでもいつまでも
途中でした
いく先々で
四苦八苦が犇めいていました
喜怒哀楽も有りました
旅は途中でした
風光明媚は見当たらなくて
路上には
残酷や悲惨が転がって ....
ハチミツを垂らしたような首輪で
繋がっている空を眺めると
どこかで優しい声が聞こえる
月の砂漠に迷い込んでいた
あれが好きとかこれが嫌いとか
輪っかを投げるうちに出会ったから
正面を向 ....
自転車をこいで
急に
思い立って夜の
街中の観覧車を観に行こうと思った
眠れなくても微笑んで
夜の遊びでも
するかな
街も
眠らないのなら
コンビニは
24時間 ....
この白いワンルームに横たわりながら
夕べの巨大な富士の威容、像を結び
深まる夜陰に、暫し暫し
わたしは帰っていく
雪降る宇宙の孤独へ
安らぐ貴女の子宮へ
心の奥処のフルサトへ
寄 ....
羽も 曇のかけらも息苦しく
空の喉から吐き出されている
水平線に生い茂る咳
白く白く渦まく風
動かぬ曇の歯車が
動かぬままに重なりつづけ
やがて月に照らされながら
....
木漏れ日がゆらゆらと揺れて
子供達の飛び跳ねる声が木霊して
聖歌隊が通り過ぎる
微睡みの午後三時、
萎び俯く花々は
遥か地平から流れ来る
真っ白な鰯雲の群れたちに
ゆっくりと包み ....
マカロニと申します
ペパロニではなくて
マカロニと申します
身を捩れば無限大の
シンボルにも見えて
メビウス感が増して
深淵な雰囲気だって
醸すことができます
だけど日常は日常 ....
占い師がことわざを並べる
不安と喜びを並べる
砂漠に足を取られ
森の落ち葉を踏み
気が付くと稲荷神社
夢を見ていた
忙しく孤独な夢を
すすきの穂に誘われ
欠伸のその先に
狐が跳ね ....
一条の線となって差し込む光、
意識を遥かな過去へと運び
わたしは光の渦のなか
次第に何処にも居なくなる
郷愁と憧憬だけが木霊して
今日は寒いね
手をつなぐ口実
でも嘘じゃない
風は冷たく吹きつけるから
寒いのは本当
でも手をつなぐ為の口実でもある
誰よりも傍に居られるのなら
日常のどんな事だって口実になる
....
いつか何処かで
人は誰でもその身体を無惨に千切られて
灰にされて
風に飛ばされる
そんな
ご不幸を
御愁傷さまですと
何度も見送ってきた
けれど
いつかはきっと
御愁傷さま ....
その呪いの
暗い
ほんとうをしっている
赤い血のゆめを吸い込んだ少女
街をさまよう顔のない亡霊
聴こえない声が
君の名をよぶ気がする
しろくつめたいガードレールは
....
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