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実家の二階にある寝室、家具の匂いが強い部屋で、幼かった私はしきりに咳をしていた。肺から何もかもを洗い出し絞り出すかのように激しい咳をして、掛布団を小刻みに揺らしていた。脳を巡る血液は熱く、著しく濁って .... しまっておいた物が見つからない
きっとかくれんぼをしている

不意に見つかるときは
隠れているのに飽きて
そろそろ見つけてよ
と言いたげに現われる

普段からよく使う
机の引き出しか ....
空が何も言わなく成って

もう随分と時が流れた

雲が背中を見せて

流れ過ぎ去り

稜線に時折光が遊んでも


空の無い絵が貯まるに連れて

益々沈黙で地に押し付けられる
 ....
るりるりるりら るりるいら
はりはりはりら はりはいら

瑠璃色のグラスに 祖母が水を注いだ
古い民家のちゃぶ台で 縁側から射す光が
グラス越しに ゆるりゆらめいて
幼いわたしを 魅了した ....
森のなかで消えてゆく向日葵のため息が
とてもせつなく感じられるのであれば
きみよ
虹色の風をもういちど友にすることだ

光には影があり影のない光はない、と
たくさんの人が言うけれど
影の ....
茶川賞貰ったって
それで食っていけるかって
言うとさ
そんなことないわけで
テレビ出て
タレントもどきみたいなこと
してるとかさ
その後パッとしないの多いじゃん
特に最近は

御言 ....
蛍を見たことがないから
あの光をしらないから
どうしても僕らは
つめを齧ることがやめられなくなる

――前時代の定義を簡単に説明できる程、僕の脳は若くないんだ

少年達は夜の都会の空 ....
きみから
ありがとうという言葉を聞いた事がなかった

すみませんという言葉しか出てこなかった
それは感謝の言葉ではないんだ

君からは何ももらわなかった無表情なその平凡な佇まいは
拒絶や ....
川が かろやかに ながれている
人々は みな
黒い衣装を着て
積み重ねてきた色とりどりの思い出が
しずかに ながれていくことに 心を寄せている

美しい心でありたいと焦る日々を埋葬し ....
生易しいことも優しくないことも
最後には過ぎ去ってしまいます

人の血や肉は
入れ代わらないから
お医者様が大変です。

代わりましょうか?と葬儀屋


その日、姉が死にかけていた ....
明けない夜をいく私のマカロニウェスタンヒーロー
早打ちガンマンが撃ち抜くもの
それは傷の在り処
痛みの訳を知らしめる

明けないままに夜を行く私のアウトロースター
孤独なハリーが愛するもの ....
ささいな言葉を宛てるにも
勇気がいります
愛ならば


企まないで
ほしがらないで
ただ真っすぐに仰げたら

空は
味方につきますか


かぜに誘われて
かぜに残されて ....
元カレーの元カレ 口があるのなら語り合いましょう
いいえ
口があるのなら舐めあわなきゃ
いいえ、もっと
口があるのなら齧りつかなきゃ
まるで胃袋みたいね
あなたも私も
でも
食べ尽くせないのよ
私もあ ....
なべなべそこぬけ
そこがぬけたら 
つながれた両手のうちのどちらかを
くぐる
ふたり一組になって遊ぶこともあれば
大人数で輪になって歌いながら
そこがぬけたら そこぬけに笑う  ....
行ってらっしゃい
おかえりなさい

ありきたりな言葉だけど
愛を含ませると
新鮮な響きを持つ言葉になる

あなたの言葉の奥にある
キラキラしたものに触れて微笑む

挨拶から広 ....
迷走する瞑想
所業の諸行無常

彷徨する方向性
異形の世の偉業

進行する信仰
混然たる根源

重いもの思い
軽くからまるカルマ

脳天気な転機
転がるこころ

 ....
寒波が襲来
「それは 陽子と電子が告げた」
風花を焚く 冬の冷香
月夜だけがそこに在る

俯きながら 雄弁は実らず

雪に 傘をさす
「泣き顔が とても簡単に思い浮かぶから」

そ ....
て何だ
ガソリンスタンドはこればっか
客に手を汚せというのかしら
石油の匂いは嫌いじゃないけど
まどっちかゆーと愛してるけど
可燃性危険物がボタボタ垂れるレバーハンドルを
何で金払ってまで ....
寒くなってから思いついた怪談 あなたは
とても綺麗に微笑みながら
水のような滑らかさで話をつなぐ

わたしは
そんなあなたに見惚れながら
あなたの綻びを探してしまう

あなたは
笑っていないほうの目でわたしの ....
デッキを叩きつける大粒の涙や嫉妬に狂った風、
幾度でも海に落ちる雷の眩しい光とけたたましい声が鳴り止まぬ
転覆するくらい傾いては揺りもどす破れた帆の船に乗った弱虫どもよ
今夜もセイレーンたちが舞 ....
娘と一緒にドラッグストアーに行って
「好きなものをひとつだけ買ってあげるよ」
と言ったら
「ホチキスが欲しい」と言う

「ホチキスならうちに二つもあるでしょ。
塗り絵の本とか色マジックのセ ....
金魚 金魚
可愛い 金魚
ビー玉たくさんお城のように
ご褒美貰っておおはしゃぎ

金魚 金魚
可愛い 金魚
お手々もあんよもなくてね
お口つかって生きてるの
ほらね ほらね お上手お ....
A.Karasu

カラスなぜなく?
カラスはなくした
カラスは大切なカーディガンなくした
黒色のカーディガンには
夕焼けのガーネットが
入っていたのよ
それでも
カラス、なくな
 ....
{引用=進歩は昔話を撲滅する}
 あんたの事は食わしちゃる
 あたしが部屋で何しとるかは
 詮索せんといて
 覗きでもしたら出て行くきね

女房のオツーはそう言って襖を閉め
日がな何事か ....
毒矢を構える 待ち人が
噴水の傍らで 翼を折り 
畳むことない 不敬

平面へ滑り 落ちていく 
知識人、 いつか
煙突が 影を伸ばし  

林立した時、
黄色い毒の 飛沫が ....
{画像=130121043641.jpg}


              メザシも高くなったものだ

       ....
薬缶の口から湯気ポッポ


ノドグロの口から日本海の匂いがまだ消えないうちにと
料亭の女将の口から少し早めの夜が始まる
けれど日本の財布の口からはわずかな小銭しかでない
だからみん ....
新宮、古賀を抜けて、福津に入ろうかというとき

僕は、唐突に、「のっぺらぼう」に出くわした。

それはいきなり現れて、国道沿いに突っ立っていた。

真っ白い顔をこちらに向けて、あるはずの無 ....
こひもともひこさんの自由詩おすすめリスト(2964)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
風邪- 葉leaf自由詩413-2-1
無くしたものとの対話- 殿岡秀秋自由詩813-2-1
無言の空へ- ドクダミ ...自由詩6*13-1-31
るりるりるりら_るりるいら- 凪 ちひ ...自由詩8*13-1-31
虹色の風- 草野大悟自由詩3*13-1-31
茶川君からの手紙- 花形新次自由詩213-1-31
青い指- 赤青黄自由詩2*13-1-31
ありがとうの季節- 梅昆布茶自由詩1013-1-31
_白が虹むところ- るるりら自由詩20*13-1-31
幸福論- 月形半分 ...自由詩613-1-31
クリント・イーストウッド- 月形半分 ...自由詩3+13-1-31
瑠璃- 千波 一 ...自由詩7*13-1-30
元カレーの元カレ- 北大路京 ...自由詩313-1-30
- 月形半分 ...自由詩413-1-29
_やさしいちえのわ- るるりら自由詩17*13-1-29
挨拶- 夏川ゆう自由詩313-1-28
イエス・ノー- シホ.N自由詩613-1-28
牡鹿の告ぎ- 黒ヱ自由詩3*13-1-28
セルフ- salco自由詩7*13-1-27
寒くなってから思いついた怪談- 北大路京 ...自由詩413-1-26
ウラ- nonya自由詩30*13-1-26
海の魔物たち_☆- atsuchan69自由詩8*13-1-25
ホチキス- 夏美かを ...自由詩41*13-1-25
古本屋- 月形半分 ...自由詩513-1-25
からすとつばめとはととすずめの詩- あっはっ ...自由詩113-1-24
鶴の恩返し- salco自由詩31*13-1-22
屋上から- すみたに自由詩313-1-22
贅沢- ドクダミ ...自由詩6*13-1-22
詩2編- 月形半分 ...自由詩613-1-22
「のっぺらぼう」- 元親 ミ ...自由詩4*13-1-21

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