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投げキッスして逃げ去る足にドクター中松のバネの靴 蝉といえばハルゼミ。ぼくは春の東北の山を訪ねるまで、こんな恐ろしい蝉の音があることを知らなかった‥
頂きにとどく高さのモミやミズナラの梢から、一里四方の谷を震撼させていた。その虫は親指ほどの大きさも ....
並ぶつもりで
並んでいるのではないし

何億光年も離れた小さな星の住人が
語り伝えた
神話など知らぬ

集まって
輝いているように見えても
それぞれ
果てしなく遠い

線でつな ....
飛んでいる矢は静止していることに
時熟できる者は決してゼノンのパラドックスが
あながち間違いではないことに気づく者であり
現在は常に過去であることを知る者であり

おのれを時間化することにい ....
おばけ不足で夏を迎えた    窓を這う
   ゴーヤの日除けに
   蝉の声

   首に巻いたタオルで
   額の汗を拭く

   夏の昼下がり

   冷たい麦茶と
   生ぬるい扇風機
   微か ....
生まれた、とパチリ。
立った、とパチリ。

ともだちができた、パチリ。
ケンカをした、パチリ。
たくさん泣いた、パチリ。
好きな子ができた、パチリ。
身長がのびた、パチリ。
ピアノがひ ....
瞳の奥底に隠れてこっちを覗いている
裸の抒情の手足を縛り上げ
哭きながら何度でも犯し続けよう
石切り場から運んできた
重い想いを凪いだ風に浮かし
寛容な字面をことごとく摩耗させて
のっぺら ....
元気でなくなったり

必要でなくなったり

そうなればどうなる

そんなこと考えては

練習している、何を

元気でなくなったり

必要でなくなったり

そうなればどうなる ....
分断された悲劇
繰り返す応酬
反射する憎悪の悪夢
報復の名のもとに祭り上げられる犠牲者



物言わぬ亡骸をいいことに
物言えぬ霊魂をいいことに
報復の根拠とされる犠牲者
 ....
ナゲットがひとつ
コンベアから落ちた
その瞬間
心の箍が緩んだ
自分から
ナゲットを手に取り
思い切り
床に投げつけた
目の前がパッと
明るくなった気がした
もうひとつ手に取り
 ....
廻廊を二つもやり過ごすと以前の記憶は戻ってこなかった 。奥まった待合室には先着が何人か居て、そのうちの何人かは連れ添いの家族のようだ。しかし誰が患者で誰がそうでないのか、わたしには特に気にはならな .... スーパーでサツマイモを手にとったら
品の良い老婦人と隣り合わせになったので
「何が美味しいですか」と尋ねると
「だご汁がよかよ」とにっこり答えてくださった

その夜に六畳間で食べた晩ご飯は
 ....
大統領に投げられた靴を打ち返そうとして空振り 工場の裏に生えた草を抜いていて思った
この国は何て豊かな国なのかと
何もしなくてもこんなに沢山自然に草が生える
知らない名の草が生える
1ヶ月でこんなに生えるなんて凄い生命力
しゃがんで ....
パセリってなんであんなに残すひとが
多いんでっしゃろな
れっきとした野菜でっし栄養だって
野菜のなかでもトップクラスなんでっせ

嫌いでっか
飾りもんと勘違いしてはりまへんか
もしかして ....
  はきつぶされた靴は
  あなたの手にひろいあげられ
  鳶の影は 青い空を円の形に縫う
  午後、けれども其処彼処の綻びから
  光は果物のように落ちてくるのだろう
清水を昇る魚の群れに ひどく、眩暈がする

私は今日も 獣の肉を食べる
鳥の、豚の、牛の、或いは、ナニか、の。

理不尽にして一瞬に殺されたモノたちの
肉を焼き 血を焦がし
日 ....
種を蒔く人よ
太陽が目覚める前から 満月が挨拶するまで
私を耕してきた人よ

私は情けない文字でした
いつも 対角線から汚いコトバで罵り
そして 平行線に並べられた
多種たち ....
眠れない 
夜の遊びは一つだけ 
寂しい沼地 
孤独な塔 
幸せ探し 
夜更かし
ここは海の底 
アパートのすぐ傍を 
誰か横切るよ 
とても大きなもの 
じゃらじゃらと 
宝石 ....
気心の知れた仲間に
まだ友人とも呼べない人に
身も知らぬ赤の他人に
それこそ
前触れもへちまもなく
君って、 だね。
て言われ
しばらくはただ
狐につままれたみたく
信じ ....
すごく綺麗な声がしたので
見上げると
すぐ近くの
電線にとまっていた
小首を傾げては
同じリズム
同じ音程
同じ歌詞で
繰り返し歌っている
私には
聞き取れなかった
何て言ってる ....
道で猫がひかれている
内臓をぶちまけた姿でよこたわる
そこは子供たちの通学路で
水泳にでかけてゆく子供たちがいた

猫を横目で確認した子らは
ひそひそと話しながら立ち止まらずにあるいた
 ....
尻尾
普段は隠している

尻尾のことが
気になります

眉を上げて
小首を傾げて
舌を出す仕草

大変
大変…だわ…

私の夫は
実は
犬なので
8年前
拾っ ....
 遠く離れた
 名も知らぬ君に対して
 愛を感じるための
 口実なんてない

 人類みんな
 兄弟、姉妹だから、なんて
 そんな標語も、白々しいだけで

 だって
 兄弟げんかも度 ....
〈誕生〉
生きるために産まれてきたのでも死ぬために産まれてきたのでもない。
目的がないのではなく目的を作るあなたが産まれたのだ。
あなたは自由でもなければ不自由でもない。
自由を作るためにあな ....
むかしある女の娘に
なぜ私にそんな義務が
あるのですか
と 言われた

ただデートに誘っただけなのに

イイヤそんな権利は
僕にはありません
と 答えて
僕は
下宿に帰って泣いた
川の終わりの
影ふらす樹に
最初の光が
瀧のようにそそぐ


ふかみどりの霧が谷を呑む
雨粒が土を齧る音
煙の十字
かすかに かすかに名を呼ぶもの


空と径が ....
掛け軸の中に残された想い

夜が十分に闇であった頃
月の柔肌に立ち昇る香の煙より
        しろくあわく

現世を離れた囁きを運ぶ
ぬるい風を孕んだ柳のように
        し ....
左右

右なのか左なのかと言えば
娘の通信簿の○は 右に寄っている

よくできる できる もう少し
           ○
           ○
           ○
   ....
こひもともひこさんの自由詩おすすめリスト(2964)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
投げキッスして逃げ去る足にドクター中松のバネの靴- 北大路京 ...自由詩714-7-31
夏の蟲- Giton自由詩3*14-7-31
プレセペM44- Lucy自由詩18*14-7-30
脱自的思考力(“存在”の序章として)- HAL自由詩3*14-7-29
おばけ不足で夏を迎えた- 北大路京 ...自由詩414-7-29
【_昼寝日和_】- 泡沫恋歌自由詩19*14-7-28
ピースの嵌まる音なんて- DAICHI自由詩114-7-27
わたしは喜んで嘘を書こう- ただのみ ...自由詩27*14-7-27
練習- 吉岡ペペ ...自由詩314-7-27
アンインストール_オール_オーバー_パレスチナ&イスラエル- komasen333自由詩2+*14-7-27
チキンナゲット- 花形新次自由詩214-7-27
空白の館- アラガイ ...自由詩9*14-7-27
だご汁- モリー自由詩514-7-27
大統領に投げられた靴を打ち返そうとして空振り- 北大路京 ...自由詩314-7-27
草茂る国- ichirou自由詩17*14-7-26
それって_あきまへんで- HAL自由詩15*14-7-26
綻び- 草野春心自由詩514-7-25
餓え- 為平 澪自由詩2*14-7-25
種を蒔く人へ- 為平 澪自由詩8*14-7-25
夜更かし- やまうち ...自由詩5*14-7-25
_・・・- 天地無用自由詩2*14-7-25
みたことない小鳥- Lucy自由詩13*14-7-24
道に横たわるもの- 朧月自由詩314-7-24
夫は犬なので- 比良末潮 ...自由詩514-7-24
包み紙- まーつん自由詩11*14-7-24
人へ- 葉leaf自由詩314-7-24
権利と義務- 浩一自由詩3*14-7-24
ひとつ_湛える_Ⅲ- 木立 悟自由詩314-7-23
こだわり- ただのみ ...自由詩18*14-7-23
左右- N.K.自由詩4*14-7-23

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