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                050115


                   
みじんこ
こすもす
ゆりの花
左うちわの
いもようかん

ひっくり ....
君のことが気になって
顔が赤いんじゃないかと思った
なんだか 火照っているような
こんな風になるなんて

やっぱり君のことが気になって
そういえば よく目が合うね
なんて
もしかしたら ....
溺れる姿に溺れているだけ
両の手足をへし折って
ひざ下の失望に溺れる

ぷかぷか浮き始めるその前に
そっと抱き上げ
かわりに暗く深い本音を沈めた

やさしい眼
やさしい耳
やさしい ....
私は私という個人
私という集団
私という交差点の
私という雑踏

私の往来から
私を見つけ出そうと
私が手を伸ばせば
全ての私が邪魔をする
私の手は振り解かれる

やがて私の歩行 ....
企画、ペアで連詩 「flower」

          風音&三奈合作


舞う桜は美しく
別れも出会いも染めていく
綺麗なものを綺麗だと
言える君のキレイなココロ
忘れない ....
介護施設のベッド
幸せそうな家庭が
そこだけ
作り上げられている
洗剤のコマーシャルに出てくる
清潔そうなお嫁さんが
わたしの代わりに
お祖母ちゃんの世話をしてくれている
に違いない
 ....
冷え切った肌寒い朝に
わたしは毛布にくるまっては
冷え切った足先を
ぬくめる

例えば死というような
ことばの冷たさは
毛布にくるめても
いつまでも温まらない

エアコンやヒーター ....
今は
帰りのエクスプレス
成田で別れた
今も焼き付く蛍光灯の真白
新宿駅のホームを踏んだ数なら負けない自信が、ある
薔薇のポートレイト
「デューン・プール・オム」が残る部屋
無邪 ....
廃村の外れで
垂れ下がった電線が風に吹かれている。
壁や窓を叩いている。



置き去られたカラーボックスに
アニメのシールがでたらめに貼りつけてある。
清掃車のオルゴールが近づいてく ....
“鬼さん、こちら”
“手の鳴る方へ”


駆け寄っては消える音
遠くで掌が誘うも
先には闇でもなく光でもない
果てない草原のような
落ち着かない風景が広がっている

触れた一瞬の感 ....
娘とふたり
バスに揺られている

おまえが置き去りにした
ウサギの手さげ袋は
そのままバスに乗って
湖近くの営業所まで
運ばれたらしい

忘れ物はぜんぶ
そこへ運ばれてしまうのだ
 ....
これが泣いている、
という行為
大粒の雨が
ぼたり、ぼたり、と
音を立てる


わかってあげられない
ティッシュを差し出すこと
背中をさすること
それしかできない


それで ....
目の前にある林檎
赤く赤く鮮やかに


もしも
私に見える林檎の赤が

他の人には
私が見ている葡萄の色として見えていたとしたら

私は他の人が見えている葡萄の色を赤だと思っていて ....
あなたがあなたであるために

あなたがあなたであることを

あなたの限り、
生きぬいてください
リューヌ 思い出して私との約束
おまえはどこに行ってしまったの
ある日突然いなくなった私の猫

リューヌ 何度もおまえの名を呼ぶけれど
私に答える声はもうないの
ただおまえに似た夜がそこに ....
 {引用=副題:狙われた街/狙われない街}

こんな日はめったにないけど

たとえば
なにもかもが真っ赤に染まる絵のような夕焼けの日

空は思いのほかよごれてしまって
あるいは記憶のな ....
わたしの
両眼は野良猫なので、まれに
きみの影で化けている
部屋の隅で、まれに
息の根を止め損ねたあの子が見えるのだが

わたしの
言語は蛭
だったのだ、たくさんの日本語が
彼の血を ....
夜気に退屈をさらけ出すプラタナスが
細い小枝で編んだ投網で上弦の月を引っかけている
葉陰から木漏れ日のように明かりを点滅させて
モールス信号を送る橙色


きっと月の頬には痕が残るほど
 ....
うまく思い出せない

見送った後ろ姿なら
鮮明に焼きついているのに

君の笑顔が好きだった
それは本当のこと

なのにうまく思い出せない

強がってさよならの言葉の最後に
わたし ....
お弁当忘れてるわよ
という声が
10km先のパパの会社まで聞こえて

あ、まだ作ってないんだった
という声が
10cmしか深さのないママの口からこぼれた

私はひとり
ピラフを解凍し ....
ねぇ いつもより少し冷たい風が吹く夜
あなたは 言ったよね?

「もっと強くなりたいんだ。」

私ならあなたに魔法がかけれるの
知ってた??

いつでも あなたの栄養剤になれ ....
わたしの声帯から延びた
蔦が
ビリジアンの意地悪だった
集合体は頑丈で 瑞々しい
唇をつたって、ずるずると
出ていく
あのひとの唇をつたって
入っていく
 取り返しのつかない色
 取 ....
色鮮やかな薄衣をまとった山あいは
戯れて欲しいと無言でせがみ
得も知れぬ愛おしさと
恋の味とは甘さばかりでは無いことを知る

その味わいのほろ苦さよ
古い峠道の傍らで人知れず朽ち果てた祠で ....
                 081025





くつしたが
くつしたがくつしたがと
悲鳴を上げるので
靴下がと
穴の開いた靴下が
靴の中で欠伸する

石ころを蹴っ飛 ....
朝から
お経が流れている
それはどこからともなく
流れてくる
となりの家の屋根を越えて
うねりながら
からまりながら
長くねじれた
二重らせんを描いて
川岸の水辺へ
つづいている
 ....











エキゾチックな弁当

ふたりは夜を待てないから

愛人弁当は夜食べる













食卓 ....
ただ生きてゆくための幸せなら
わたしは要らない

もしも人が
幸せを呼吸する生きものだったら
息もできずに倒れる人が群れると思う
それほど幸せは少ない

けれど
簡単に見過ごしてしま ....
いらないと思ってたけどいらなくなかった
忘れられることが何より怖いくせに
忘れればかなしいことはひとつ 消える
わかっている


雪がとけるのは誰のせいなんだろう


明日の死と永遠 ....
シルバー剥き出しのステンレスカーの丸みを
帯びたそのフォルムは柔らかくて東武線の武
骨な旧型車より洗練されていた

(実は武骨に見えた旧型車は日比谷線の車両
 が登場する直前まで製造されてい ....
遠い空とつながったきみが
小さな点になる
それは消失してしまいそうな
さびしい孤独であるのに
ふしぎな水色に輝いている

逆さまから立ち上がるときのきみは
やさしい速度でやってくる
淡 ....
beebeeさんの自由詩おすすめリスト(5731)
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