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「少しだけ泣いてもいいですか?」

あなたは細い声でささやく
そしてやっぱり止めようと
小さく肩をふるわせている

「きょうはずいぶんと湿った空です」

たしかに昼間吸い込んだ蒸気を
 ....
 
水のために
夜は流れるので
その最下流
海が見えるあたりにはきっと
朝がある

朝のために
水は流れるので
その最上流
泉が湧くあたりにはきっと
命がある

そうして
 ....
おにーさん おにーさん どうしたんですか?
失恋でもなさったんですか?

世界中の不幸を背負ってるような しけた面してますねぇ
そんな顔して黄昏れてたって モテないままですよ

「 海パン ....
私は今日も朝から晩まで

1人
ボートを漕ぎ続けている

この広い広い湖の果てを目指して

昔はここにも美しい花や
可愛い小鳥達が仲良く暮らしていたんだよ

王国の住人は私一 ....
雨が
語ることはなかった
無言のまま
つみかさねられたのは
あなたへの愛しみ

一日の重さをうしない
さまよう
魂の喪失を
かさなる花弁が
ささえる。
蒸す夜の リージェントホテルの地下
急な階段を降りると 黒い扉が開く
すっとした冷気と
スモーキーな空間に吸い込まれて
おもわず{ルビ噎=む}せてしまうほどの

カウンターでバーボンコーク ....
夏の始まりはいつも目が覚めると

私の視界はぼやけていて、ちょうど海の中で目を開けた時の様に、視界がゆらゆらと揺らめいている

足元は雲の上を歩くようにふわふわと足場が悪い

時折私は雲と ....
いつかの
茜空。

うろこ雲は
何も語らず
ただ
漂って、いる
徐々に
唐紅を
纏いながら

ただ
漂って、いる


澄んだ夕陽が 麗しく
私の光る爪が
 ....
 
そんな日は
きみが
こわれちゃいそうだから

誰よりも強く
抱いてあげたい。


そこにいて
なんて言わないから

歩き疲れて倒れる前に
きみの手を握って
笑えたら い ....
蜂の巣が近いらしい
家の裏山の方へ行くと
飛んでいる蜂と ぶつかりそうになり
私も蜂もあわててよける

洗濯棒の近くの花の中で
仕事中の蜂も時折いるけれど
そっと ぱたぱた 洗濯物をかけ ....
 
こうえんから
おばけのこえが
きこえました

おばけじゃなくて
ぼくのこえだよ
おばけはいいました

やっぱりおばけだ
みんなは
わらっていいました

そういうみんなも
 ....
1.

まだ小さな姉妹たちが
夜明けの色をした色鉛筆で
たくさんの羊の絵を描きながら
うとうとしていたら
一匹目の雄羊が
夏の部屋の小さな黒い空を
食べ始めました
たいへんお腹が減っ ....
親友の奏でる
「久しぶり。」

なつかしい声、
じん‥とくる


彼の奏でる
「久しぶり。」

なつかしい声、
じん‥とくる
眠れない夜
詩が書きたくなった
誰かに伝えたいわけじゃない
誰かに存在を知って欲しくなった

S・O・S
愛だの世界だの大口叩いてはみたけれど
正体はただの寂しがりやなんです


 ....
最近妻がビヨンドになってきている

40過ぎだというのに
髪をピンピカリンの金髪にして
耳は穴だらけ
いくつもピアスをつけて
じゃらじゃらと音をたてている

夏だというのに
わざわざ ....
 
奪い合いの恋から始まる
愛があると云うなら
風の中で浮かんでる
その笑顔は誰のモノ?

弄ぶも得意でしょ?
夢の中まで手をのばし
刻んだ名もよみがえる
君からも ほら、
云って ....
祭りの夜は雨でした。

カメラを片手に
あなたを探して
緊張を撮影した私
ぼやけた色とりどりの風景に
あなたはいない

溜め息を雨粒がさらってゆきました。

意味の持たない写真達
 ....
自分が何者なのか
まだ分からなかった頃
なだらかな猫背の丘の上の
手のひらの形をした大木によりかかって
毎日のように雲を眺めていた
飽きもせずに眺めていた

いわしはうろこが剥がれた ....
ひろばにおちてた
そらいろ めがね

めにかさねたら

あめあがりのくもさんが
ぜんぶ ゆがんでる

ひょこっとみえたにじさんも
かいだんみたい

でもね でもね

 ....
色とりどりの花
匂い
移ろい

ときめき
きらめき

ちょうちょの
黄色が
軽やかに舞う
花のように 電気のように
一回転したぶらんこのように

嘶く牛蛙
はずかしい空に散る
不器用なほど優しい君は
人よりも多く涙を流す
その滴を拭うこともできず
僕は何度も唇を噛み締めた

武装した人々で溢れる町
妥協・諦め・偽り・無関心
履き違えた強さを抱えて
一体何と戦 ....
夕方の上り通勤快速は
降り出した雨を切り裂いて走る

車内は意外に混んでいて
ロングシートは満席で
吊革に片手をぶら下げて
流れる車窓を流れる雨滴を
ぼんやりと眺めていた

雨の駅に ....
深い悲しみを抱き
癒し
眠りに誘い


そして私は
深い悲しみから
解き放たれた吐息を聞きながら



夜の眠りにつく
今夜の献立

・夕焼けと向日葵の背中の煮物

・虹のフライ

・蝉と夏休みの子供の声の和え物

・打水のおつゆ




ごちそうさまでした、と
流しに綺麗な皿が
水に浸さ ....
 
新聞脳の父と
テレビ脳の母と
YOUTUBE脳の子供が
小さな家に住んでる

すべて借り物
いらなくなれば捨てられてしまう
情報のはかなさ
メディアのくるしさ
家族の双方向性
 ....
たばこ
それはヒトを好戦的にする
きつえんしゃ
は 非人道的存在だ
でなければ旅先で 略奪などするわけがない
虐殺者の大多数が 愛煙家なわけがない
ああ幼子を傷付けたくない一心で
花火す ....
ガラス張りの冷蔵庫から
ぼんやり眺める街並みは
いつか見た夢のように
とても希薄で

行き過ぎる人影は
照りつける陽射しに
丁寧に舐め回された揚句
溶けかけている

薄いアイス ....
夢を見た
走り続ける夢

人混みを駆け抜け
雨の中を走り

まだ走る
走り続ける夢


いったい私は
どこへ行きたいのか
何になりたいのか


泥に飲み込まれるような疲労 ....
       余 熱


       そこは
       しろい花が咲いていて
       緑も若やいで うつくしい
       空気は
       いつまでも清澄であり
  ....
beebeeさんの自由詩おすすめリスト(5731)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「水のための夜」- ベンジャ ...自由詩6*08-8-4
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涙の湖- 蜜柑自由詩1*08-8-4
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UNDER_GROUND- 西日 茜自由詩13+*08-8-4
夏の始まり- 蜜柑自由詩2*08-8-4
落陽- 長谷川智 ...自由詩4*08-8-4
夜が止まる。- Izm自由詩308-8-4
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ビヨンド- そらの  ...自由詩16*08-8-3
Darkness_Dreamer- Izm自由詩308-8-3
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爽(仮題)- 長谷川智 ...自由詩1*08-8-2
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