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母がいたから私がいる
父がいたから私がいる

今日は言えないけど
やっぱりありがとうかもしれない

カーネーションの赤いギザギザが
忘れられなくて
あちこちの葉陰に
星たちがひそんでいたかもしれなかった
小さな噴水は
古い歌のリフレインを奏でていたかもしれなかった
白い日時計は
誰も知らない刻限を指していたかもしれなかった

アーチ ....
ファミレスで
天丼とうどんを食べて
わたしと息子は
お母さんの財布に潜り込んだ

使い古された財布は
いつだったか
わたしがお母さんに贈ったもの
暖かいけど
すきま風が寒い

白 ....
ずっと思っていた
もし私に子ができたら
母のようにはしない

夢と希望を押しつけて
思い通りにならないと
はっきりと落胆の色を浮かべ
幼子にいつも顔色を窺わせるような
そしてあっけらか ....
救いの手がとどめを刺した 朝はこんなにも鳥の声であふれている
それが
そらみみでないことを知ったあと
染み出てくる
当惑を
奥歯でそっとかみしめて
(愛おしいシーツの皺を伸ばすように)
こんなふうに
人は日常に ....
人魚のことばは あぶくです
なにを しゃべっていても 語尾はいつも 
めるふぇんて わたしたちには きこえます
うろこののこる おみあしは めるふぇん です

人魚のゆびさきは 笹船のよ ....
区切るのは、窓枠
ガラスを斜めに横切る曲線
不規則な、雑巾の跡
掃除の手順は安定しない、いまだに


座る場所は決まっている
そうである限りはきっと
向こう側の風景も大体変わらない
 ....
【九連宝橙】


目を奪われるような荘厳な展開だ
鳳凰の風が 吹いている
いち早く 声をあげるべきか

二度見をするが やはりそうだ
三度三度負けを繰り返してきたが
四方 ....
雨から出て不味いタバコの煙 広い平和な公園の片隅に
行ってはいけない
小山があった
5月になると
咲いたツツジに誘われて
子が行こうとすると
親はきまって
こう言う

行ってはいけません とだけ

ダンボー ....
日々を複雑にしているのは
自分自身

定規で線をひいて
はみ出さないように色をつけて
出来あがった図形に名札をはって
似通った図形をひとくくりにして

複雑にせずにはいられない
 ....
無理やり押し殺した感情はあった
具現はなみだだった
部屋に帰ってしっかりと鍵も確認してから
こぼれ落ちるにまかせてみた

止まらない止まらない
こんなにもあったのかと
いとしい形たちに
 ....
        早苗月というのに
     落日後には過敏症となる
       生来のアデノイドと
     老後の筋骨のバリケード

        その寛解のために
      気・ ....
かりんの木の花が
小さなピンク色しているの
ずっと知らなかった



きみは確かに
かりんの木の下にいて
かりんの実が落ちたのを
いつもくわえていた
おもちゃで遊ぶことを知らないき ....
君はクラスの中でただ一人
輝く褐色の肌を纏った男の子

幼児部の時は
「お母さんに会いたい」とよく泣いていた

お母さんはさぞかし優しい人なのだろうか?
遠足の日 君のお弁当は
ポテト ....
ちいさな命が逝きました

なにもできないことが
くやしくて
何度も名前をよびながら
一度も
空をとぶこともなかった
幼い翼を撫でておりました
スポイトからこぼれた水を
君は果たして飲 ....
朝起きたって
同じ場所にいるんだけど
夜を経たせいで
遠くまで来た気がする

今日やれることは
昨日ときっと同じだけなんだろう
それでも
がんばってみようかな
そう思った
私は生き ....
猫でした
まちがいなくねこだったと思うのですが
定かではありません

幸せだったかもしれませんし
そうじゃあなかったかもしれません
宿無しだったのはたしかです

いまでもたいして変わり ....

曇り空の夕暮れは
町を朱く染めることも無く
夜の闇が次第に
足元に絡みつく

足取りは重く
暗がりの多くなった街を
抜け出せることもなく
赤い提灯の灯りを頼りに
居酒屋の縄のれ ....
ブラックボディのノートパソコンを開け
キーボードに伸びる手を追い越して
パネルに伸びた指が
無作為にキーを叩く

 SACK DON SEX…

夜明け前の画面に触れた指先から
水が泡 ....
堅い表情の子供が
傍にいる大人に向かって

この鳩は白いのに黒い墨で描かれていますね

と言う

大理石と御影石と蛇紋岩
由緒正しい学校の
離れに建つ理科室

理科教師は熱心な質 ....
ソースが汚ならしく
白い皿に残っている
綺麗に盛り付けたけど
終わってみるとこんなもんだ

しゃしゃっと水で流して
網かごにセットする
ナイフもフォークもお箸も
「汚れ物」になって ....
とても狭くて
天井が低いから
うっかりすると頭をぶつけてしまう
夏は暑いし
冬は寒いし
もう使わないのに
捨てられないベビーベッドとか
読まれたがっている本たちに
囲まれて思う
一生 ....
青空を見ているときは
星空をわすれ

かき氷を食べているときは
雪をわすれ

かなしみが沢山のこころは
よろこびをわすれ

大人になると
子どもをわすれ

山を登る ....
青いドームを突き破れ!
そうして憧れは
宇宙の彼方まで飛んで行くことだろう

僕らは青いドームの下にいる
まるで手の届きそうな天井に
僕らはいくつもの夢を馳せる

あの青い空間は一体何 ....
箱根でモジリアーニ展を観ました。とても良かった
ほっそりとした首の、はかなげな女性像
瞳をブルーで塗り込めて、
それは
彼女を静止させていた
あらゆる他者とのコミュニケイトを
拒絶するみた ....
野原の道でもつれて、転び
膝から血を、滴らす
少年・吾一は
埃を払って立ち上がり
拳を握り、天に叫んだ

「我は世界に、一人なり…!」

その時
背後の川の何処かで
ぴちゃり、と銀 ....
深夜、火がついたように
泣き出した2才の周は
生まれた時と同じ病院に
急遽、肺炎で入院した

生まれて間もない
ちっこい周を世話してくれた
懐かしい看護師さん達が
「あらあら、かぜがひ ....
覚えたての縦笛から
頼りない汽笛のような音が
飛び出したから
思わず笑って
私は手をふる

どこかへいくの?
またかえってくるよ

音を作るこどもたちが
今でもほら
とても楽しげ ....
beebeeさんの自由詩おすすめリスト(5731)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
柔らかなギザギザ- 朧月自由詩414-5-11
Heart_of_the_Garden- 塔野夏子自由詩4*14-5-11
母の日のランチ- 小原あき自由詩4*14-5-11
母の日に- 森川美咲自由詩9*14-5-11
救いの手がとどめを刺した- 北大路京 ...自由詩714-5-11
カミツレの花- そらの珊 ...自由詩13*14-5-11
めるふぇん- るるりら自由詩18*14-5-11
ひろがる- あ。自由詩11+14-5-10
我牌はロンである_三篇のオムニバス- るるりら自由詩8*14-5-10
雨から出て不味いタバコの煙- 北大路京 ...自由詩214-5-10
公園- そらの珊 ...自由詩13*14-5-10
一粒- nonya自由詩16*14-5-10
正体- もっぷ自由詩214-5-10
錆ついた風見鶏_①- 信天翁自由詩214-5-9
かりんの花- 小原あき自由詩10*14-5-9
君に与えられた色- 夏美かを ...自由詩28*14-5-9
おとむらい- そらの珊 ...自由詩12*14-5-9
あるきだす- 朧月自由詩414-5-9
猫でした- 梅昆布茶自由詩33*14-5-9
居酒屋幽霊- ……とあ ...自由詩11*14-5-8
連休明けの- イナエ自由詩10*14-5-8
墨で描かれた白い鳩- 塩崎みあ ...自由詩2*14-5-8
食洗機- 藤原絵理 ...自由詩12*14-5-7
屋根裏- そらの珊 ...自由詩10*14-5-7
いいんだよ- 小原あき自由詩13*14-5-7
青いドームを突き破れ!- 未有花自由詩10*14-5-7
ビギン- umineko自由詩6*14-5-7
絵本の風景- 服部 剛自由詩614-5-6
初めて入院する夜に__- 服部 剛自由詩814-5-6
楽隊- そらの珊 ...自由詩1914-5-6

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