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女教師 と 女学生

『 遠足前日 』
 

* : * : * : * : *


先生:ってことでね、おうちに帰るまでが遠足です。 なにか質問がある人ー

生徒:はーい!  ....
  きいてね。
  きいたこと、あってもね。
  うるさいだろうけど、ね。
  ねぇ、きいてね。



  きいてね。
  その耳たぶでね。
  もっと奥のほう、
  まごころ ....
うまれたときから もっている
だれでも みんなもっている
おおきなたま になるたねを
きみの ちいさなてのなかに
そっとにぎって あたためる

ほんとうに ちいさなこのたまは
すこしずつ ....
水の国に生まれ
綺麗な水を飲んだ
からだ
が穏やかに波打つ

朝のプールに浸されている
エンソサラシの個性

思考
思考は本を読まない

水を飲む
綺麗な水
今日
はじめて ....
君を言葉で表すなんて
もう僕には
出来ない

すでに
君は詩そのもの
ネックレスは
詩集の栞
香水は
ブックカバー

僕は何度もページをめくる
潤いの瞳と唇
柔らかな人差し指 ....
だいどころのまどから
こもれびがおちている

どこでみつけたのか
いっぴきのはたらきありが
ひとつぶのさとうをかかえ
そのひとすじのこもれびを
いまにもわたろうとしている
 ....
夜中にひとり食パンをかじる
バターをつけないで
ジャムをつけないで
電気もつけない

冷蔵庫の前にしゃがんで
はみはみ
虫みたいに食べる


どこか外国から船に乗せられて
海をこ ....
ピーナツバターを塗りたくってから、くだいたナッツをまんべんなくのせて、すこし焦げるまでトーストする。卵を溶いて、砂糖と出汁で味をつけて充分熱したフライパンで巻く。沸騰して火を止めてから三十秒経った .... 風に裏切られ
風に助けられ

風に煽られ
風に愛され

風に踊らされ
風に守られ

風に蹴られ
風に勇気付けられ

風に泣いて
風に抱きしめられる

 ....
カーテンを開かなくても分かる 今日は晴れ。
眠気を感じず きびきび 起きれた。
迷いなくベッドメイキングをする。
積んでた本に 小指をぶつけることなく洗面所に行く。
歯磨きからコンタクト装着ま ....
 
 
「子供の頃」
 
ねるまえに
おかしが
たべたくなるのは

まだ
こどもだから

おなかがすいて
しかたがないのだ

こどものむしや
おはななども
やっぱりそう ....
僕はおさなかったので
ミッキーマウスが
消防夫だったりした
脳膜がメンマになって
少しおかしかったりした
火星人に思いを馳せると
くしゃみが出そうだった

トタン屋根が何かを
 ....
月曜日
何もする気にならなかった
朝の授業をさぼった
明日の予習を済ませて
午後から散歩に出かけた
音楽を聴きながら
大学の中の公園で
ぼーっとしていた
木立の間を風が流れていた
土 ....
パステルで
どんなに綺麗に描いても

たった一滴のそれで

闇につつまれてしまう

いや
闇さえも

一色ではないから

魔の色なのかもしれない





強 ....
お疲れさま♪

優しく声をかけたいのだけど
つい嫌味な言葉なんかを付け加えてしまう

どうしてなのかな

額に汗かいて努力したのはあなただし
わたしは洗い物とかしながら眺めていただけ
 ....
青空に首を突っ込んで
即死した変死体の傍ら
空飛ぶ鶏の嘴(くちばし)が夥しい数で囀(さえず)る

青い空に白い雲
夕方には赤い夕日と
朱に染まる山の端
(絵に描いたような五月晴れ)

 ....
様々なほつれが
絡まり
絡まり
新しい網をつくる
それは思いのほか
大きく強く

抗えない

ああ
感情よ消し去れ!
全ては事もなしと目を力強く瞑り
握りこぶしをポケットに隠せ ....
浮かんだことを綴る
渇いた笑いが聞こえる
戸惑う でも綴る
自己陶酔 自慰行為
そう?かもしれない

嘘はつきたくない
不器用なりに言葉を発しても
どなたかが聞いて
その方がその方の ....
ひらがなの
かきじゅんが
ぜんぶさかさまだから
おかしかった

まるですきにさきみだれる
はるのはなを
みているようで

まちがえていることが
ただしいのだと
きみに ....
佐野元春の「日曜日の朝の憂鬱」を聴いていたら
自然に泣いていた 
寂しいと感じていることに
今更ながら気がついた
今まで一人で戦ってきた
暗闇に向かって拳を突き続けるみたいな
手ごたえのな ....
古い連れに暴走族の集会に来いと誘われた
面白そうだから行ってみた
古い連れは十五の夜にバイクを盗み 補導された
僕は十五の夜に 他人の物は盗めそうになかったから
親父のワープロを盗んだ ....
夜が辺(あた)りの色を奪うとき
灰色の濃淡だけの風景の中
独り佇み窓の外
悲しみだけの夜道を歩き
とぼとぼ何処へか歩き出し、

夜が心も奪うとき
沈む気持ちのその先に
灯りがぼーっと点 ....
杉林 針葉の緑をすり抜け 
どこからか 舞い落りた白い花弁が
木蓮の紫の蕾近くを行き過ぎ
日陰に残る雪より先に 土に落ちた

山の 日が射す場所は暖かく
雪で登る事が難しいと思っている間に ....
iPod nanoを買った
僕は音楽をイヤホンを使って
フルボリュームで聞くと
身体の真ん中、丹田の下から
頭のてっぺんまで通路が開き
身体の中の気が噴出する
この気には二種類あって
ひ ....
雛菓子をつまむ指先の
その感触は
母さまの温もり
 
ひとつまみ
もうひとつまみと
雛の飾りから拝借する君の
{ルビ当=あ}て{ルビ所=ど}ない{ルビ戯=たわむ}れは
長き ....
私の娘に出会ったら
どうか伝えておいてください
何一つ伝えるもの残すものはないのだと
ただそれだけを伝えてやってください

私が道のそこかしこに置いた石に
あのこが躓こうとも
教えられよ ....
土手の切れ目が1本のラインに見えるから
平らになってる地面ギリギリまで 後方にバックして
50m走でそれなりに女子に褒められた 足の速さをもって
ホップステップで 夕陽に煌く川面に行ってみる。
 ....
おまえがねむらなくても
かわりはいくらでもいる

といって
すいまがおとずれます

ああ、ねむることも
いきることなのだと

ゆめのせかいで
きがつくことができたなら
 ....
父親の圧迫骨折が悪化して 
日々の介護の不安に 
瞳を曇らせたまま 
嫁さんが布団に入った深夜に 

密かな寝息をたてはじめた寝顔を 
そっとみつめて、心配事の全てを
癒してあげたいと思 ....
 あんなところまで
 かけあがってゆく脚力があった
 なんて、知らなかった
 あれが
 かけのぼってゆく波のペニスだったなんて

 美しい波形
 コバルトブルー
 夏の日に ....
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