「海をください」
衝動を燃やす手立てを海に聞く　冬の最中に血潮は熱く


「スピリタス」
屠殺の日　金が欲しいと振り下ろす　きっと今日、今、君に会いたい


「光来る朝」
そのゆびが　わたしのからだに　ふれるとき　それがめざめ　ひかりくるあさ


「夜明け」
夜を射る　彼女の指が届く頃　空の高くに双星光る


「蕾む乙女」
たましいの在り処に残る光だけ　年老いた乙女　午後に眠る


「刺繍」
紡ぐ糸メリドの丘に日が落ちてお針子ヤシュマは息を引き取る


「氷点下のソネット」
打ち付けた天井に彼女打ち付けた　絡まってまるで蜘蛛の巣みたいよ

これらは今まで発表してきた詩を短歌という形にしてみようという試みです。
短歌にする過程で自分の書いたものを読み解くことで、自身の再発見ができるかも、とか
書いたもののその前や後を想像する事で、作品を深く読めるかも、とか
一度短歌という形に凝縮してみることで、その短歌から新しい世界が見えるかも、とか
などと考えています。
平たく言うと、短歌の練習と作品の紹介をしちゃおうという、そんなリサイクルとリユース企画です。

参考作品

「海をください」http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=58603
「スピリタス」http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=58701
「光来る朝」http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=58750
「夜明け」http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=60504
「蕾む乙女」http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=60671
「刺繍」http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=60856
「氷点下のソネット」http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=61161

ミゼット（１〜１０）http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=90135
ミゼット（１１〜１６）http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=94512
ミゼット（１７〜２９）http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=95629