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つよい風でゆれる木が
叫び声をあげている
夜は
だれかが故意にこぼした
つぼの中身
ぼくの指先までも暗闇で包む
視覚をうばわれて
ぼくも叫ぶ
泣いてみせても
だれ ....
ぼくの大切なものは脳みそで、
おなじ窓を見ても
脳みそがぼくだけの窓をつくりだせるんだ
ぼくが迷子になったら
世界中の人の頭をかち割って
脳みそを見比べて、
ぼくを探してね
....
幽閉されたのは
地上と空の隙間
鳥よりも下で
ぼくは生きる
人間にもなれない
あいまいさ
クラップ ハンズ
だれにも触れられない手を
たたいてる
雨がふればいい
....
ガラス瓶に入ったら
出られなくなった
壁は透明で
外のようすはよく 見えた
きれいなものが見えて
手に入れたいと思った
愛しいかたちがあって
触れてみたいと思った
透明な壁 ....
目を閉じれば暗闇
その中にも色は
ぽつり、ぽつりと
置かれている
....
夜も構わず降り続いたんだ、雪。
梢を伸ばした櫻の木が
両腕いっぱいにそれを受けて
しならせて垂れる
....
目を閉じると遠い
なにもかも
くるまの行き交う音が波音のようで
ぼくをここからひきはなす
....
きょうのひがおわる
おんなじように あなたのひもおわる
きょうもいきてるよ
だって ....
ぼくの短い両腕じゃ
半円だって描けない
手をつないで欲しいんだ
き ....