醜悪な鬼が追って来る
神社の境内の暗闇で
醜悪な鬼が眼前に居る

灰色石畳にその巨大な体躯を乗せ
そうして鬼は深まる闇に、
無言でギトギト輝きながら
思わず俯いた私に、
強烈な異臭を放 ....
あなたの小指に糸を巻きつけました
赤い色をした糸を
風にふるえて揺れている
その糸の先にわたしの小指


(ねえ きれいでしょう この世界は
 心でしか見えないものがある)


ど ....
陰翳図鑑を紐解いてみる
きみはどこにもぶんるいされていないメタフィジカルな亜種だ

世界のどこを掘ってもきみのような奇蹟に会える訳も無い
ちょうど僕が98回目の神経衰弱を患っている時にきみに出 ....
          160624


禁止法
近視方
近司法
金糸宝
錦糸縫
菌糸法
筋刺法
斤四方
均師報
なかなか
漢字変換できないから
今年の住民税は ....
死を真近にして、
書き留める詩の言葉

魂の核、響きの聴取
自我の内なる霊性溢れる
普く人から 一滴また一滴。
力の限りに走っているのに
ふんわりとスローモーション
もうすぐこの世の中が
終わってしまうのだろうか
一滴の雨が頬を伝う
生える緑の匂いが鼻を突く
右足が地に着くと
ずしりと沈み
ボタ ....
終わらぬ夜に氷を浮かべ
ウイスキーを探る指先が
膜の上を滑るようになぞり
飲み干してしまう液体の色

薄暗い照明のせいで
味は苦かったとしか言えずに
転げ回る夏の大車輪が
 ....
古傷は
ばんそうこうで隠し紛らわせても
消えることなく
ふとした拍子に剥がれてしまう。
私の
持つ自然治癒力では
どうしようもない傷なので
外界へ
ばんそうこうを探しに行く

この ....
ハーネスを付けた老犬が
散歩している
ヨタヨタと…

仔犬の頃から
遊びあった犬
散歩中に私を見つけると
尻尾を回し飛びついてきたのだが

「マリリン」呼んでみる
近寄ってこない
 ....
わたしの愛しいお月さま
 借り物の光で身を装いながら
 あなたは女王のように天を渡って往く

わたしの愛しいお月さま
 ちょっと見わからないが肌は荒れ
 あっちもこっちも傷だらけ

わ ....
無風に花瓶、押し倒れ
転がる転がる、少女の手許

受け止める幼手、花瓶は砕け
甲高い笑い声、さも当然に

さも当然に、笑い声響くなか
花瓶は完璧に粉々に、亀裂走る円卓

少女は意識し ....
平熱の日々には
ひとの軸が熟していく
高熱のうめきも低熱の苦しみも
何もないので表面はなだらかであるが
ひとの上へと落ちてきたものは
どこまでも着実に収蔵され
ひとを通過する静かな ....
意識 開かれていく
音の響き自在な界に
眠りの底 オオゥオオゥ
覚醒の内 ォォイ ォォイ
子音は母音に溶解し
回遊するシの言葉ガ
音像の絶えざる変形に
至福の在る形態、歌い創る

( ....
終着駅までのすべての往路が足し算の暦なのだと
信じきっていたころも確かにあったことを思い出す
アネモネの蕾をみて安堵したように降りはじめる雪がある
ことはまだ知らなかった
降りつつ、積もる雪で ....
  梅雨(つゆ)の隙間の
    木洩れ日のもと
常日頃は見向きもしない
   街なかの原っぱに
   うずまきただよう
   黄いろいエナジー
    それは それは
     卒寿と ....
焼き豆腐は とても素直
邪悪な世界の空気を 自らが吸い取り
拡散もせず 大人しく
鍋の横で 蹲っている

ヒロインとして 崇められた湯葉のように
くるくると 蜷局を撒いた 蛇の如くに
時 ....
3・14から始まる円周率は
無限に続く

わたしが生まれた瞬間から
円周率を言い始めたとして
数十年を経た今も
それは言い終えられないことになる
そして、わたしがこの一生を閉じる ....
防御の意識を溶解され
ビートの強度が脳髄貫き
自己循環のループ壁取っ払い
スッポンぽん ノ 真っ裸
偽って 成って 鳴ったなら
個体の内楽音 ハ 天体間楽音
あおあお宇宙 すっくと独り
 ....
あいつはいつも金がなくて
いつでも誰かに金をたかった
嫌われ者の
ジョン・ホーミ・ウォーター!

あいつはあいつでいいとこもあって
優しかった、野良犬にも、あたしにも
ひとりぼっちの
 ....
わたしたちは一枚の大皿に住んだ
皿は基本的に何の模様もなく
真っ白な大地にところどころ土が盛られた
わたしたちはテントを張り
ひまわりを植え
にわとりを飼い
真っ白な地平線をながめた

 ....
立入禁止のスイートルームで
締切間近の原稿を書くと

昨日まで普通に見ていた空が
今日は灰色の壁に塗り変わる

バゲットとチーズとワイン片手に
イマジネーションの旅を始めても

憧れ ....
雨が降るのは拒めないが
雨降りに何をするかは選ぶことができる
濡れたくなければ家から出ないことだ
出かけるのなら傘を差せばいい
傘がなければ濡れるしかないが
傘を差しても多少は濡れる
濡れ ....
いきなり冷水を浴びせられ
置かれた境遇に気づく
昨日まで笑いあっていた人々が
一歩退く
仕方無い
自分はそちら側でなくて良かったと
誰もが胸を撫で下ろしている

私に向けられる
さり ....
 月の調べにうっとりとする今日の夜だ。
 幾千幾万もの光の帯が私の窓辺にやってくる。
 天上の彼女は奏でる。
 今日も一日幸せな日だったと。

 深紅に染まったローズヒップティーを飲みな ....
 キャンバスいっぱいに塗りたくられた真っ赤な背景に
 ピエロの肖像画が悲しい瞳を私に向ける。
 有無を言わさぬその迫力に思わず目を背ける。
 その時私はやましいのだ。

 そのほとんどが ....
貴女の母国の言葉を教えてください
いつまでも話していたいから

貴女の好きな花を教えてください
部屋いっぱいに飾り付けてみたいから

貴女の好きな小径を教えてください
ときどき散歩に誘っ ....
{ルビ朝=あした}が来たからもう眠ろう
夜の迷子はもうやめて
あしたが来たからもう眠ろう
この世の迷子をもうやめて
嫌なことだらけ

だけど

いいねと思える表現以外は許されず

まるで

社会の足を引っ張るなと

溜めさせられ続け

生きることなどナンセンスと歌えば

母に叱責を受け
 ....
かすかに聞こえる
なつかしい声は
わたしでない誰かを呼んでいる

昔飼っていた犬や
死なせた金魚
履かないままくたびれた靴
そんなのたちを

呼んでいる
待っている
のは
 ....
華やかに散ってゆく
花びらは雨だれに撃たれ
風に身を捩らせて
朽ちてゆく
救われることなく
踏みにじられて
それでもなお凛と
色を失わず
最後の一瞬までも
華であり続ける
誇らしげ ....
レタスさんのおすすめリスト(4313)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
本性(改訂)- ひだかた ...自由詩216-6-24
赤い糸を君に- 石瀬琳々自由詩8*16-6-24
メトロポリスの夢- 梅昆布茶自由詩716-6-24
禁詩法- あおば自由詩6*16-6-24
思考シ.07- ひだかた ...自由詩416-6-23
静止するとき- 坂本瞳子自由詩6*16-6-23
- ミナト ...自由詩416-6-23
治癒- 自由詩2*16-6-23
犬眠る、そして_ー歳を取るとはこういうことか23- イナエ自由詩14*16-6-23
微笑- ただのみ ...自由詩11*16-6-22
必然- ひだかた ...自由詩2*16-6-21
平熱- 葉leaf自由詩816-6-21
思考シ.06- ひだかた ...自由詩216-6-20
おむすび- もっぷ自由詩716-6-20
塑像(五)- 信天翁自由詩116-6-20
すき焼き- 藤鈴呼自由詩4*16-6-20
円周率- 千波 一 ...自由詩516-6-19
思考シ.05- ひだかた ...自由詩216-6-19
夢の中で墓からでてきた黒人女が歌った歌- 佐々宝砂自由詩3*16-6-19
大皿の日々- 佐々宝砂自由詩316-6-19
監獄の朝- ミナト ...自由詩2*16-6-18
雨が降るのは拒めないが- ただのみ ...自由詩9*16-6-18
冷水- Lucy自由詩10*16-6-18
月と天使- ヒヤシン ...自由詩5*16-6-18
心の膿- ヒヤシン ...自由詩4*16-6-18
風信びより- 梅昆布茶自由詩916-6-17
ララバイ・グッバイ- もっぷ自由詩3*16-6-17
日々- 短角牛自由詩316-6-16
檻のない柵- はるな自由詩416-6-16
華やかに、華- 坂本瞳子自由詩3*16-6-16

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