真夏の鳥取砂丘には
ただ一本の樹さえなく
にぎわう人と数頭のらくだの黒い影を
その茶色の肌にゆらしていた

運動靴を履いてきたけれど
砂に足をとられて歩きにくい
切れる息
額から滴る汗 ....
イヤイヤの社員旅行で拾う栗 「自分に味方しないものは敵だ」
という考え方と

「自分に敵対しないものは味方だ」
という考え方は

同じようでいて ずいぶん違う

生まれつきの敵も味方もいやしない

パレスチナ ....
渇いた落ち葉を踏んで歩いた
湿ったアスファルトに
暗い空から
時折雪がこぼれてきた

かじかんだ手で傘の柄を握り
歩いたことのない道を選んで
なるべく迷子になるように
帰る方角 ....
無音の夜
食卓を引き

白い骨壺
カタカタ鳴る

「寂しいのか」と尋ねると

無音の夜
ますます深く広がり

足許カタカタ鳴り響く白い骨壺
不意に亀裂走らせ粉々に

沈 ....
   晩秋の頃
   血を吐くように
   楓は赫く染まる
   握り拳ほどの肉塊
   女は躯に楓を孕んだ
   命の蘇生
   輪廻転生する魂
   春になれば
    ....
なぎさでさわぐ波濤のように
名前まけする 小公園の
こだちがざわめく 晩秋 に
卒寿となった おひとりさまは
もっぱら せまりくる
おのが身の陰影(かげ)に追われる
甲高い鳥のさえずりと
 ....
馬鹿なシティーボーイいばってばっか
それなりにうつむいて差し込むポッケ
そんなわけないのにひとりぼっち
人ごみがマジゴミみたいで軽くショック

人工の砂浜ではてしなく曇るオレンジ ....
投げるから捕ってねと言い虚栗 悩む
何を信じ
何を疑うか

叫ぶ
どうしようもない
掻きむしりたい
苦しみに塗れて
生活する中で

信じられることは

もちろん
誰でもなくて

たった一つ

君の ....
継ぎ目もなくすきとおる
うしろすがたのような青
とおくからきた風がとおくへとぬけていき
休日のざわめきや
かすかにひびく水音や
何重奏もの葉擦れを
はこんでいく

ふと見る枝に
リボ ....
グラスの中に
ひとかたまりの雲が浮かんでいて
グラスの底へと
静かな雨を降らせている

夜になると
そのグラスの水底から
地球がひとつ
生まれでる
私のお父さんの仕事は
箱舟を作ることです
むかし、ノアとその家族と
さまざまな動物たちが乗り込んで
洪水から生き延びたという
あの箱舟です
いつ来るとも知れない洪水に備え
お父さんは毎日 ....
 突然の驟雨に匂い立つ森が私を呼んでいる。
 どうしようもなくお前たちに会いたいがそれが出来ない。
 胸苦しさが止まらない。
 次に生まれてくるなら私は森になりたい。

 何かに生かして ....
あなたには確固とした道があり
立派な道標もある
でもそれはあなたの道標
私のではない

あなたの道標では
私の道は歩けない
どんなにおぼつかない足で
曲がりくねった道を歩いていたとして ....
暗闇に明滅してるテレビジョン孤独な夜のためのスタンス

ぽつねんと机の上のエンベロープ誰に届けるあてもないのに

冷蔵庫の独り言を聞きながらひとり眠れずにいる真夜中

恋しいと淋しいはきっ ....
キンタマ王子は
どうしても賞が獲りたかったので
ありとあらゆる賞に応募したが
今のところ
NHK俳句教室の
「選者のお前は誰で賞」の次点に
選ばれただけだった

どうしたらもっとメジャ ....
秋の雲じしゃくあそびの砂鉄かな 聴いたことない言葉でも流行語 両端が見えないほど長い橋の上
ひとつの影が立っている
呼びかけても応えない
近づいても近づいても近づかない


夜の左脚のしびれから
次々に飛び立つ火の鴉
水たまりの波 ....
時々思考が靴擦れしてしまって
開いた口が痛い痛いと叫んでしまう

時々思考がふやけてしまって
歯ごたえのない口になってしまっている

時々思考が気化してしまって
きかない筈の口も ....
まな板にびっしり生えたふじつぼを
包丁でこそぎ落としていく
刃を横に寝かせて
柔肌からかさぶたを剥ぐように
緑色のふじつぼを剥いでやる
少しの抵抗と悲鳴があったかと思えば
ぽろりと流しに落 ....
               151115

ネアンデルタール人の存在感が増したのは
発掘した人骨が他の旧人類とは比較できないほど多く
現生人類とも混血したともしないとも言われる隣人は
70 ....
肉は常に壊れ物
魂は常に生もの
与えられて引き受けて
私の詩は魂から魂への捧げ物

さあさどうぞ召し上がれー大したものではありませんが

耐えて喜び踊って飛んで
生きて生きて天を見上げ ....
大きな月に定規をあてる

誰も来ない

人生は終わる

山の向こうに人がいる きっといる

豚色のピンクの人が

 ピンクの人は月に定規をあてたりしない
 そんな人の上にも月 ....
あなたが水草だった頃
わたしは産まれた
あなたは水草の味がした

ここにつどうすべてのいのちは
いのちをきょうゆうしている
だから
それをざんこくなどとおもわないでおくれ

あなたは ....
制服を脱いだら
一体何が
私を
女の子だ
と証明するんだろう

外に飛び出たら
素直な気持ちを伝えたいと
思う気持ちも
霞んでくるんだろう

好きも嫌いも
簡単に言えなくな ....
今朝はやけにすずめが気にかかる
あまり明るくない雨上がりの湿った土の上を
ちいさくなにかついばんで
むくっとしたり首をかしげたり
尾羽を振ったりして
手のひらにすっぽり収まりそうなすずめが  ....
彼女の名前は、林檎といった
日がのぼり 日が沈んで どんなときも
心に 一つの凛した樹、それが林檎だった

パオバブの木は 特別な木ではなく
桜の木は 花見のときだけが桜ではない ....
朝、駐車場の前に
犬の糞が落ちていた
私は舌打ちをして
それをテッシュに包んで
ゴミ箱へ捨てた

二日後、駐車場の前に
また犬の糞が落ちていた
私は憤慨し殺虫剤を撒き散らし
水を入れ ....
レタスさんのおすすめリスト(4314)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
すなやま- そらの珊 ...自由詩15*15-11-19
イヤイヤの社員旅行で拾う栗- 北大路京 ...俳句315-11-19
どっちにもなる気はない- ただのみ ...自由詩17*15-11-18
散歩《2015年11月18日》- Lucy自由詩13*15-11-18
夢現- たけし自由詩7*15-11-18
【_楓_】- 泡沫恋歌自由詩17*15-11-18
芥子色の北風(四)- 信天翁自由詩415-11-18
3分バージョン・すごい死にたい気持ちのまま生きていく- モリマサ ...自由詩515-11-18
投げるから捕ってねと言い虚栗- 北大路京 ...俳句415-11-18
無題- 瑞海自由詩2*15-11-17
「むすぶ」- 小夜自由詩415-11-17
卓上の神話- 塔野夏子自由詩3*15-11-17
箱舟- やまうち ...自由詩415-11-17
曇りの日- ヒヤシン ...自由詩10*15-11-17
無題(仮題:道標)- 天竺葵自由詩215-11-17
眠れない夜のミュルミュル- 未有花短歌8*15-11-17
キンタマ王子、賞を狙う- 花形新次自由詩115-11-16
秋の雲じしゃくあそびの砂鉄かな- 北大路京 ...俳句515-11-16
聴いたことない言葉でも流行語- 北大路京 ...川柳315-11-16
夜の真昼- 木立 悟自由詩615-11-16
思考と口の相関関係- 乱太郎自由詩14*15-11-16
調理- 春日線香自由詩115-11-16
霜月の秘密- あおば自由詩5*15-11-15
タマシイの肝- たけし自由詩3*15-11-15
わたしも上手にうたえない- 北大路京 ...自由詩1115-11-15
水草と魚- そらの珊 ...自由詩17+15-11-15
モラトリアム- 瑞海自由詩8*15-11-15
偏心痛- ただのみ ...自由詩18*15-11-14
黙ってみている青い空- るるりら自由詩14*15-11-14
【_犬の糞_】- 泡沫恋歌自由詩12*15-11-14

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