冷たい風
長谷川智子


いつも、つねに
私の体を流れる
“冷たい風”

どこから
吹いているかは、分かる

北 でもなく
ましてや 南でも ない

私の心の暗闇から、だった


二度と還りたくない
いや、還らない あの場所

あそこからしか 吹かない


あまりの寒さに
小さな身をかがめ、動けなくなる

背筋を寒くする一瞬が
私を凍らせはするけれど

いまの私なら 立っていられる


幸運なことに
私には 支えてもらえる仲間が現れた

彼らには
言葉にしきれないほど 感謝している

今 言えるのは
“ありがとう”


あの場所は
私から 遠のきつつある











自由詩 冷たい風 Copyright 長谷川智子 2008-07-24 08:50:40
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
「mind & body」series.