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藤の花に締め上げられてる杉の木が声も立てずに朽ちてゆく初夏
通学路の木の葉の影を覚えてるもう二度と通わない道
肌の色が日に日に焼けてく子供らが通りてく百日紅の下
「まあだだよ」探す気 ....
満月の夜は眠れないの
ううん眩しいからとかではなくて
満月の夜は眠れないの
どうしようもなく心臓が跳ねるから
満月の夜に
眠れないのが
あたし一人であるのなら
ええそれはしよ ....
ヒラヒラと
ターコイズ
目の醒めるような
青を背負って
ユラユラと
アゲハチョウ
陽炎の間を
いったりきたり
その背中で
トルコの貴婦人が泣いてる
墓を背負って
ヒラヒラ ....
アダムの喉に詰まった林檎
人類が未だ飲み込めぬその叡智の一欠け
貴方の皮膚越しに噛み付いて
賢くなった気になりましょう
数多の月日をそれ無しで
無事に過ごせていれたとしても
飲み干せな ....
