スピカ
umineko

何もかもがいやになって
下を向いて歩くのだ

メールを
打つふりなんかして
詩を書いたりしちゃうのだ

幸せな人は詩を書かない
というのは本当です
だけど
私の不幸など
ありふれすぎて息が詰まる

夕陽は振り向いたりしない
桜はこっそり化粧を落とす
みんな
したたかにきびすを返し
私はいつも出口を失くす

手をひいて小高い丘で
深呼吸しようよ、って
だからあなたは誰でもよかった
さみしいだけの

あなたの中に私を見る
私たちは双子の星の
回り続ける楕円軌道

キスをする

忘れるために忘れるために
流れていくために

あなたにゆだね
あるいは隠れ

どうして
ひとりなんだろう
 
 
 





自由詩 スピカ Copyright umineko 2007-04-14 19:06:45
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