「 空の鏡 」 
服部 剛

その本を開くと 
一遍の詩が終わるページの余白に 
ひもで結んだ「空の鏡」を首からかけて 
両腕をひろげた小人が 
立っていた

その本を手にした読者の 
誰も知らない涙は落ちて
水面みなものように輪をつくり

「空の鏡」にすいこまれていった 





自由詩 「 空の鏡 」  Copyright 服部 剛 2007-04-15 08:35:53
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