すべてのおすすめ
緑色の少年が白光の中を泣きながら歩いている
彼の、砂利道を隔てた向こう側の意識の中には
水色の少女の後姿があぜ道を逸れて歩いている
そうして彼女はいつも田んぼの水の中へ沈んでしまう
だから彼は ....
白紙のような夜には
目を瞑れば金色の旋律が細い糸をゆったりと垂らして
時を止めたようにさらさらと揺れているので(・・・落ちていく)虹色の部屋に
ハンモックを掛けよう
天井を ....
わたしの家に来るときは
あなたは私を心から
好きだと言わなければなりません
そしてその後二人して
円い机で二人して
花瓶の花に浮かんでる
水滴について語り合いたい
窓の外はもう薄暗くて
....
金属が激しく鳴り響くような盲目の世界で
sufferの影の歩みに合わせ荒い呼吸を繰り返す大地
風すら消えた暗闇の空間には星すら瞬くことがなく
――夜の螺旋階段を登っていく音がする――
幾千 ....
記憶は左から右へ過ぎ去り
流れる雨に歪んだ街並みは
僕の黒い顔を窓に映している
暗い路地にぼやけた蛍光灯は
6等星にすらなれなかった
歩道を照らす銀色の光達
僕達は何処へ行くんだろ ....
私は倒れている
私の左手は破壊されている
私の薬指は錆付いて動かない
先ほど玄関の扉から入ってきた男が呟いた
「お前は存在の無意味だ」
私は倒れている
私の部屋にはかつて私の写真が ....