僕も君も宝探しが好き
雑誌を見て探し回る
やっと見つかった
多少危険が伴う場所にあった
上手く隠れて見えにくい
幾つかある宝の中から
欲しいものを一つ選んだ
僕たちが持ってき ....
葬式に行っても
涙が出てこない
もう悲しむ力まで
なくなってしまったか
長生きすればするほど
友だちがいなくなる
知り合いがいなくなる
飲み放題食べ放題は
昔のこと
若い頃はいくらで ....
詩はエレメント
生きる糧
ただようその香
打ち消した昨日
やよい
詩は月だった
暗い裏道の桜は
ノイズ無く咲いた
さつき
詩は多忙だった
梅雨の前に
やること多くて
....
本当に人間
あんまりな社会性に辟易すると
詩のひとつも浮かんでこない
ご飯を食べていたければ
パンに変えてみた
同じジャムが続くと
すぐ飽きてしまうので
時々変えながら食べている
入院していたとき
私はいつもご飯だった
隣の患者はパンだった
....
日曜日の夕方
猛暑です
私がどこで何をしていても
ここは猛暑です
この世に参加して随分経ちました
参加賞を貰いましたか
まだですか
もうぼろぼろですがいつもポケットに入れています
....
波リズミカルに打ち寄せる
浜辺 灰白にて広がり
貫く漆黒の直線、
後光帯びる弧空、
やがて訪れる
深い夜闇に
点る明澄な灯り
手を繋ぎ寝そべる二人に
対立し合う世界の響き、 ....
始まれば終わるしかない額の花
箱庭や不在ばかりが生って夕
切り落とす音朝顔の青に似て
行き先のないまま咲くの月下美人
ダチュラダチュラダチュラダチュラ寂しい日
昔のように
直ぐに見られる場所は
かなり少なくなった
山奥の綺麗な川に行けば
たくさんの蛍に逢える
まるで銀河のように
魅力的に飛び交う
蛍な夜
蛍の歌が聞こえてきそう
....
祇園の石段の上から
灯の街を眺めさせたいと
私の腕をむりやりつかんで
つれて来た あなた
遠い異国の昔
王宮の血汐がはねあがった日
革命の巴里祭
そして日本では祇園祭 ....
○「生と死」
僕たちは
生きているかぎり
死に向き合わなければならない
○「信じる」
僕たちは
信じる気持ちを失ったら
生きていけない
○「感謝」
感謝する心こそ
幸せの源 ....
夏の夜空に
打ち上げられた花火を
僕の車輪にして
遠く離れた
君のいる場所まで
漕いで行く
群青の草原を
駆けて足りるなら
炎の縁に
君を飾りたい
花火が街を照らす間に ....
電気ポットの内側に、「ここまで」という表記があり、いつもそのずっと手前までしか水を入れられない。なぜきちんと水を満たさないのか、と言いながら、夫がコップから水を注ぎ、ぴたりと「ここまで」に合わせて ....
午前七時三十七分発の電車に乗りたくて
はや足で のぼる小路
それでも
目の端がとらえてしまう 小さきモノ達よ
短くなったタバコの吸い殻
路面にひろげられたまま貼りつく ....
有名な金平牛蒡美味い店一度食べれば二度三度頼む
カップ麺三分待てば食べられる初めて食べる気持ちで食べる
散歩する時に飼い猫ついて来る毎日の日課幸せ気分
砂浜の潮の香りはやや冷たい冬の ....
短夜の風を含んで消えていく
ほとんど意味ない囁きの群れ
暗い出来事があったとしても
明日は明るいだろう
そんなふうに感じると楽
今日一日を満喫する
明日のことは最後に考える
何があっても
楽しむこと忘れない
自然体を忘れない
今 ....
wi-fiの切れた風景
ビットレートが滞って
すすんだり、もどったり、
わらったり、する
pngでもjpegでもいいよ
解像度の低い幸福は
夕立のように僕らを襲った
観測は遠 ....
三迫川で魚全く見かけない驚く程に浅くだだっ広い
チョコレート甘く美味しいだけではない寿命を伸ばす優れた効果
牡蠣フライ外はサクッと中ジューシー地御前牡蠣は大きく育つ
海岸沿い暫く走り ....
○「自己中心」
世界は自分を中心に回っているわけじやないから
自分の思い通りにはなかなかいかない
雨の日にはこんなあたりまえのことすら
忘れがちになる
○「希望」
人間は希望を求めて生 ....
草原で風に吹かれて
座っている
誰かが来るのを待っている
偶然通りかかるには
あまりにも広い
知らなかった
こんなにも膝を抱えるなんて
自分自身で歩いて来た
わかっているけど
一 ....
さっきまでエアコン
入れてたのに
夜風 また
涼しく
網戸にし
数多病んだ肉体精神
はぁと深々ため息つき
耐えながら
相変わらず
夜闇の静かさ響き
安らぎ感受す ....
私
雨だれのリズムで
「晴天だけが良い天気とは限らない」
なんてぼんやりとつぶやいて
自室の窓の外へ目をやる
その人の人生を私が生きることはできないので
私は私の人生を生きるしかない。 ....
二回目の会議の前に飲むココア楽しいなんて言えない時間
週二回料理教室通い始め家では同じ味にならない
初恋に二回目はないたった一回人生を潤す体験
友達は昼夜二回食事する朝は食べないギリ ....
いく本かの 樹が
チロチロ陽を洩らす太い枝に一羽きて
また二羽が来る
小さな頭を左右に振って
最初にきた小鳥が身を投げ出すように低空飛行
今し方 私達が登って来た細道へ向かう
....
ポチ連れて右に折れたら夏館
入道雲白いもくもく幼き日
本好きのギター少年ハンモック
ビールより缶チューハイや缶たまる
ポチ連れて曲がる三叉路大夕焼
夕暮れ
時 やわらぎ
広大な大地
ぽつんと独り
取り残され
失うもの
もはや
何ひとつ無く
ひたすら自由に
懐いていたもの解き放つ
抱いていたもの解き放つ
)わたしはあな ....
シャッターを落とす
あのざっくりとした硬さ
断ち切り目に
憧れた子ども
これっきり然とした震撼も
つかの間フイルムを失うと
空間に倣う
一度きりのはずの人生で
く ....
おふとんとわたくしの
さかいめがおぼろげ
すなのこまやかさで
ぬりこめられて
まぶたをきちんと
とじたまま
きょうのしごとについて
まとはずれなだんどりをくりかえす
お ....
薫風や金の穂麦の地平線
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