のみこんだ言葉が僕の夜になる
壊れかけのゲーム機懐かしい形
夜に降る欠片をいつも見てた人
実在しなかった日々に暮らす手紙
墓のなか きみは後悔し ....
ねぇ、帰らないでよ
君の自転車の反射板の光、
今すごく良い感じなんだよ
青と黄色が溶け合ってて美しいんだよ
だから帰らないでよ
僕とここにいてよ
こんな、しがない夕方だけれども、
コ ....
ラブソングという名前の正方形
いつもの日 いくつもの日々 積もる日々
どことなく小説みたいな口説き方
とどかないこと どこまでもとおい午後
死の前日の君へ、死の翌朝の僕から
忘れ物を届けたい。このささやかな詩手紙で。
どこかへしまい込んだまま
すっかり埃まみれなまま もはや記憶だけのままの
使う事もなかったアレは、かなり貴 ....
・・・・・なむ・・・きょう・・
静かに落ち着いて聞いていると
ところどころにしか聞き取れる言葉はないけれど
手お合わせかみしめていると
水のように心に体に
....
今回も首の皮1枚繋がって、
切り口からはえてきた新しい顔。
1920年代も不安だった。
ハイデガーの哲学に希求した者たちも多くいた。
2020年代、世界は危機である。
でも日本はあいかわらずである。
イスラエルはいち早くワクチン接種している。
日 ....
入口と出口を外へ持ち出した
出口まで出会ったものを持っていく
一口には言えないことを口々に
思い出の中で出口を思い出す
入口で出くわしたのは自分だった
....
信濃毎日新聞という故郷の新聞に、むかし、俳句を投稿していた時期がありました。何度も投稿したものの全部没で、一度も俳句欄に載ることはありませんでした。一度でも自分の書いた俳句が新聞に載っていたら、ど ....
物心 コップの水が有限のようにも無限のようにも思った。
音なしで大人しいけど画面から騒々しさは想像できる。
歩くたび無数の宇宙を踏みつぶしている気がして、靴底の黒。
....
助けてほしい
誰にも負けない
力があるのに
誰より何も出来ない無力な
力のある無力な僕を
助けてほしい
僕は誰もいない部屋の中にいる
そして上流から流されてきていたいくつもの流木を思い浮かべている
僕は アパートの一室で
昔住んでいた街の風景を見ようとしていた
そして かつて思い描いてい ....
古いビル壊され何もない空地子供心は公園望む
古い地区何処の街にも存在し歴史伝える資料館ある
鳥の声聞いてすんなり目が覚めた日曜の朝自由を開く
有害なもの何一つない田舎ただ純粋な心に変 ....
病だれの貴様の苦渋に満ちた顔を
幾分かの罵りと叫び声の木霊する彼方へ押し付け
やんごとなき事情に濡れそぼったフリをする
破れかぶれな心情と堪らない愛撫の誘惑に負け
しどろもどろな自分をカノ ....
机の上に延びる
湯呑みの影が
お地蔵さんの姿に視える、夜
――もしや
目に映る風景の
あちらこちらに宿る
心というものか
気が遠くなる
丸い三角や四角が浮かぶ
この静けさに包まれ
気が遠くなるよ
やがて深く沈んでいくんだ
この静けさに呑み込まれ
静けさの
深淵が奏でる
全て諦めたとき
静けさが
....
{引用=あなたにとってはつまらないものでも
わたしにとっては宝物なのよ}
きるからころから
きるからころころ
キラキラした音が耳の夜に
温かい雨のように
降りしきってくるのを幾らでも 溢れるまで
宝石箱にしまおう
こぎん糸を 祖母とほどいて巻きなおした ....
あなたが深く絶望するとき
世界は絶望するけれど
その世界はぼくの世界とは違うのだけれど
そのことでごめんなさいと思うのは
あなたの絶望の世界のなんだろう
ぼくは
まあこんな人間でやってきた ....
そのキャッチコピーをナイスキャッチした
名前より前からお前さんがいる
アニメオリジナルの髪色と口癖
たとえ忘れても亡くならない心
あの人の小説みたいに降った ....
目を瞑ると
さっと広がる
闇のなか
光の気の熱の子が
くらげのように
浮遊する
泡立つ
暗い意識のなか
触手を伸ばしたり
縮めたり
反発したり
共鳴したり
それは忙しい
流動 ....
水面から飛んでいったよ
白鳥一羽
連れはいなくて
さみしさを推進力に
二度ない羽ばたき
空に刻み
一、ニ、三の
呼びかけもなく
その日になったら
後悔もなく
そんな姿を ....
いったいどこに連れてかれるのか
路地という路地
通り続けて何時間
今までになかったことが
起こっているのは確か
とにかく一人では
起きなかった事件
それでも自分の意思が
なかったら ....
日がな一日
謎は謎として取り残され
私は五感の縛りに沈む
思いは鬼火のように揺れ動き
逃れる的を掠めていく
現象する本質を
律動する思考を
掴みかけては取り逃し
夢の底で溺れている
....
人が消えて世界が残った
主人が消えてペットが残った
生徒が消えて消しゴムが残った
教師が消えてチョークが残った
バイトが消えて履歴書が残った
店長が消えてマニュアルが残っ ....
暗くなる写真 笑顔のまま揺れた
きみが鳴らしたその一音のことを想う
空が青くてあなたが笑っている
忘れても この目を閉じても残る風
デートの時に
よく行く喫茶店がある
両親も若い頃来ていたらしい
コーヒーが一番人気で美味しい
いつもホットコーヒーを頼む
如何にも喫茶店という感じの外観
コーヒーの香りが染みついた ....
{引用=響きわたる
主語
空砲
フレーズは
野兎となり
雪原を転げてゆく
ナナカマド
直喩への赤い奉仕
雪駄の声に
あごを引く文節
風と橇
イタリック体
お ....
君が生きて、
僕と出会って、
お前が生まれた。
そこに
運命とか、
宿命とか、
必定とか、
そういうものが、
あったにせよ、
なかったにせよ。
君が生きていて、
僕が君と ....
瓦解する、わたしの履歴が
夜の犬たちに喰われていく
まっさらな夜明けを望んだ
傷だらけの朝に、残った両目で空をみて
なくなった口で
あいしてる、と何度もなんども
空想の愛を ....
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