青色の携帯電話で撮った空
風のように心がまだ動いてる
雲のあいだを歩いてる人と犬
立ち止まっては朗らかに青く澄む
紫陽花も
藤も
桜も
白薔薇も
流行り病で
切り売りされた
泣き言さ
それもソイツも
ああそ ....
行きつけの喫茶店
小さなフォトフレームに
花の詩が書いてあった
優しいペンネームを添えて
ウェイトレスさんに
「詩人さんが書いたんですか」
と聞くと
「ママが書いたそうです」
と答 ....
マルメロになる
かなしいので
月を見上げている
おんなじことだ
そのおんなじなのが
月面の星条旗みたいだ
億年に噛みつかれた孤独
おぇ
今しがた今は今に至り
雲丹の毒針と
あい ....
わなわなふるえる
ひびの、よろこびかなしみよ
それがこの世のさだめなら
汝のコインに息を吹きかけ
明日の行方へ、投げてやれ!
くるくると…裏表見せる
放物線のその先は
道 ....
触の日に虚実交じりて歌合戦
星光るタンスの奥に猫の国
風の夜メロンの飴を売りに来る
ねじれてる瞳の中のお菓子箱
裁縫を教わる度に消えてゆく
梅雨のこと傷つけ ....
例えばフィンセント・ファン・ゴッホが
生前に一枚の絵も売れなかったように
カフカのように
俺の才能は凄すぎて
現世に生きる二流三流どもには
上手く把握しきれないだけだ
ゴッホの ....
咲きこぼれそうな花びらをもちあげて
そっと水を遣る
眠たい 明け方に
僕ができることは あんまり多くない
迷い込んだ虫を外へ出してやる
今日に似合う歌を選ぶ
まだ眠る君の
は ....
優しさ
愛しさ
立ち枯れ
崩壊
加速
希望
願望
現実
掌中
虚無感と実感混ざって複素感
歩くという行為がわたしの家だった
良い酔いの宵、いよいよよ よよいのよい。
時計みたいなメトロノームだけ鳴っている
僕の影は僕本体よりも薄く華奢で、か細く切ない少年のように。
薄曇りの午後には一層、彼は薄く透け、あちらへ消え入りそうに。
特に予定はない
何もない休日
雨降りだけど静か
鬱陶しさはなくて静か
自分の奥深くに触れそう
湿気が身体を触る
ジメジメがまとわりつく
あまり悩みはない
もしもたくさんあっ ....
クジラの胃の中で溶け始めたような、そんな朝だった。朝になりきれない重い空気の中、歩き出す。歩くことに違和感はないが、いたるところが錆びついている気がする。明るい材料は特にないんだ。アスファルトの凹ん ....
○「深い人生」
深い人生は
涙とともにある
○「コロナ下」
今までの生き方や価値観を
見直す機会である
ちょっと飲み会が
多かったと反省している
☆「ありがとう!」
金はなく ....
夜風がすぅすぅ網戸から
入って来ては肌を撫でる
その微妙な心地よさに
うっとりしている午前三時、
電車は大通りを走り雪山へ
凍り付くよな身震いを
誘いぐんぐん進んで行く
鈍色空を背景 ....
枯れ葉落ち枝だけになり冬本番派手な厚着に目を奪われる
山々は蜜柑畑の集まりで温暖な島居心地がいい
小雨降り涙色した街になる感動的な芝居目にする
寒い午後ニューカレドニアの写真見る四季 ....
本のなか文字のひろがる風景で存在しない曲を弾く人。
きみの黒い髪が宇宙みたいだった 青い景色に浮かんで見えた。
火のように月日はもえて土になり金いろの木に水をやってる。
....
ベランダの風が本体の人だった
あの時代自体が次第に時代劇
甘いお菓子は
甘い記憶になった
過去と陸続きの海が鳴っている
評論がひょろーんと長く伸びていく
ギリギリで
吐き出し口がこの場所に
あって良かったなとそう思う
コロナ下の
....
やけに赤い夕暮れ
仕事で何度もミスした
気持ちは今も落ちたまま
仕事帰りに独り酒
初めて入る古びた居酒屋
温かい店主の声がもやもやを取る
料理の良い匂い
酒の良い匂い
楽し ....
立ち止まり止まらない川を見ていた
太陽のおかげで日蔭ができている
風が吹きクジラのように動く影
自転車と同じ速度の夏が来る
曖昧な
真の時空に咲くエバァと小鳥
ひっそり想い出かたり
狐と狸
蕎麦屋うどん屋に鎮座する
鳶と猫の視線を意識して
雨上がり
ボラは唐突に跳躍をはじめる
これ見よがしに
....
世界は夢
夢のなか
さ迷っていた
あてどなく
銀輪は廻り
戻って来る
何度も何度も
同じ場所
途方に暮れた
やじろべえ
帰り道を喪失し
戦慄狂気
均衡保ち
銀輪はひたすらに
....
ざあざあと傘が泣いてる
交差点に人はまばら
忘れ物をしたようで振り向いたら
世界はどこにも無かった
息苦しさがどこから来るか
白く塗りつぶされる前に
見つけられたらいいのに
ぼくは錠 ....
きみの背後にはたくさんのごみの山がみえる
そのごみの山について
ぼくはいくらか考えてもいいだろうか
すずめが初夏のこずえにとまって
世界が軽やかにバウンドする
そんな果てなき午後の池のほとり ....
世界のことなんて
次でいいよ
つよくなる夢と濡れてく体
寝そべって目をあけて思い出を忘れていく
いい感じに傾いた
記憶を引き剥がしてさ
錆びた鋏みたいな
つまんないものばかり目に ....
僕は何も見てはいなかった
そして ここにはない
海の景色を見つめていた 潮の香りのする
感覚ではない光を 感じとっていた
半ば幻だとしてももうこれは眼を閉じるくらいでは消せない
良い人に出逢うのだから良い流れ自分の思い通りの流れ
何となく東京に出て人混みに紛れて消えた安っぽい夢
「金糸瓜」素麺南瓜と呼ばれてる聞き覚えない初めて聞いた
チョコ貰う苦味の強い大人 ....
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