夕闇迫る川沿いの道、
君と並んで歩いた道、
一人は一人を置き去りにして
一人は一人で立ち止まり
今頃裏庭に降り積もる
雪を静かに眺めている
)孤独なのはわかっていたさ
)どんなに身を ....
風に振り回され
壁にぶち当たり
人に踏まれ続け
雨にびしょ濡れ
僕は誰にも読まれない詩
優しいおばさんが
ぐちゃぐちゃの僕を拾うと
めんどくさそうに広げ
外れた鼻眼鏡で
じー ....
近江商人(あきんど)吟遊詩人の心知らずに酒を呑む
「男の最期」
「砕けたガラスと現実はよく似ている…」、破片に映る空を動く雲がそう言った気がした。地に斃れた男の最期の思考はそのようなものだった。それは、まばゆくも暗くも無かった。ただ意識が遠のき ....
目覚めたことを自覚してないときの目を不覚にも見られてしまった
生まれてから言葉を話すまでのあいだ、ぼくが見ていた知らない景色
ありさんが糖を運ぶの眺めてたから夕焼けは今でも ....
少し静かにしてくれないか
四角い箱に入っているんだから
この箱でしばらく外界をシャットアウトをする
まずは自分を守る
頼む
静かにしてくれ
なにもかもよく分かっている
よく分かってるから
話したいことがあったんだ
もう忘れちゃったけど
あげたいものがあったんだ
もう失くしちゃったけどさ
話したかったな
あげたかったな
なんでもない小高い丘で
落ちてく夕暮れに
見 ....
この町を優しく照らす夕焼けも永遠ではない僕らといっしょ
僕の手はいつまでだって憶えてる夕陽みたいなあなたの体温
どこからかきこえるピアノにメロディを重ねるように口笛を吹く
....
さてもさても
今宵も意味のないものを書いたか
と自問してみると
どこかから
そんなことはないよ
と聞こえてくる
耳鳴りだろうか
そうかそうか
捨て置け捨て置け
思いながらも
....
巨人の吐息
甍の黄金
聖玻璃の風吹き
僕は行く
巨人が眼差す
夢の突端
輝き始める黄金の矢を
掴み取ろうと
僕は行く
青空が何処までも続く
過ごしやすい秋
飼い犬と散歩
毎日楽しんでいる
身体が元気になっていく
決まった道ではなく
その時の気分で決めている
散歩している他の飼い犬と
直ぐに ....
とにかく名前ばかり産んでいるあの子たちが
赤い一張羅を着てでていくのを見たから
星空、火打ち石、波打ち際もざわついて
やっと世界がはじまるのだ、とうわさした
結局、うまれたのは
....
こういう一つの思想がある
在るものはみなかいくぐり来、即今、そこここに顕現している
という思想である
砂粒一粒にも、数世代前の恒星系の残闕、それを成す要素の一々にも、億百の御霊の凋落 ....
久しぶりに会った
一緒にお好み食べた
何も話さないのに
会わずにいた時間が埋まる
暖かい湯気の中
不思議だ
ぽっかり空いた時間が
埋まる
埋まる
二人は黙って
鰹節 ....
雪が綺麗なんて誰が言ったのだろう
こんなに廃ガスで汚れているのに
自然が美しいなんて誰が言ったのだろう
コンクリートジャングルを創った代償に
雪をスニーカーで踏みしめていた
「負ける ....
燃やされるのはこわい
人のために死ぬるのは
何もかも未来のために
捧げてしまうのはこわい
朝陽が昇って
青い空と一緒に
からっと晴れた気持ちで
殴った
潮風が気持ちよく
涙の跡
....
このまんま消えちゃってもとひかる針で潰した汗疱の冠
ノコノコもキノコもはじく虹色になれる薬を煮てるグルグル
無敵のひとになりたいねって虹色のデコトラ2人でくっついて寝る
ここにいてい ....
17歳の時に書いてた詩をみつけて
乾いていく心を守れなかったなと思う
ばかものよと
誰かに言われるんだろう
生きるのが悲しいとき
空がありました
お金は無くとも学は無くとも
愛するものが無くとも
愛されることが無くとも
顔も髪も服もゲロまみれで目覚めて
一言
綺麗だなあ と
呟いたあの瞬 ....
これなにかなって?
笑いあう
くちびるふれあせて
あたりまえのように
名前を呼んで、呼ばれて
つながった心つながったままで
終わりなんだな
思うほどに
君を想うよ
崩れ落ちる ....
{引用=「アルタイル(ひこ星)」
めをつむると
いたって
砂さばくです
ずっと
ふたはあけた{ルビ儘=まゝ}
眼には
さぼてんの花
{ルビ如何=いかん}
せん
いか ....
人の大切なモノをとって
羨ましがらせて
人を傷つけて
優越感に浸るのが
楽しい
それ以外は何をしていても
虚しくてつまらない
そういう悪意に満ち
虚無感に満ちている
人間がいる
そ ....
冷たい秋を後ろ手に閉め
火の消えた冬の部屋に入る
いま誰かが座ってたみたいに
ベッドシーツが沈んでる
窓の外は林檎山
赤い実がどこまでも続く
ああこれは夢だ
きみのSNSの写真だ
....
坂道に
水の流れ、
大量に
夜の透明、
車は行き交い
飛び込んでいく
人、人、人
君はスマホの
中に居て
綺麗な声で
歌っている
聴いたことのない
異国の歌を
夢見心地 ....
Mrs.アリスの物干し竿には
百年前から着古したシャツやらが
のんきにぶらさがっている
逃げたカナリアの幸せを祈り
野良猫は低く鳩を狙う
公園はひっそりと
今日も来ない子どもを待ってい ....
夕方のまちの紅葉が
きれいで
きれいで
どうしようもない
思い思いに家路を急ぐ人たち
帰ったらきっと
紅葉の話するんだろうな
日常の
何気ない一コマ
ああ
あんまり良いものは
....
amazonの巨大倉庫内の片隅に、とある原石が眠っているのさ。
在庫は一点、入荷予定は無し、誰にも発掘されぬ、君は何と美しい。
{引用=三角形の底辺は
アオザイのくびれよりも
ずっとかなしい
ユーラシア大陸の階段を下ると
翡翠の渓谷がある
スパンコールの鱗を
女たちは
その鎖骨にきざみ
孤独など贅沢よとばか ....
耗弱(こうじゃく)せよ
己(おのれ )が故ゆえの過ちなり
絶えず尼が故
汝自ずと死に導きたり
___
………
Zero is Yearning for Xanadu
桃源郷を ....
かなしいから
やさしくしかなれない
かなしいから
おこることしかできない
かなしいから
ふてくされる
かなしいから
いじわるになる
かなしいから
もってい ....
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