目の前に広がる居心地の良い景色
私の動きにシンクロして情景が心地よく動く
常に傍にいるわけではない
眺めたいときに現れ、私の心を洗う
十分に心を満たされて
いざ触れたいと思い手を伸ばし ....
25
さよならさえも言えない
あの人は
何と戦っていると言うんだろう
その瞳に映る空には
青
が見えない
26
どこまでも続きそうなきれいな道路を走る
ど ....
ぼくは、その日もいつもと同じルーティンでもって一日の終りを迎えた。
右からくる半導体に、こっちへ行くといい。
なんて言いながら一日を過ごし、冗談でなければそれがぼくが食う飯を買うためにする唯一 ....
レコードが回り続けて
針の先で掻き混ぜている
コーヒーの湯気と一緒に
誰かを愛した記憶が旅立つ
もう随分と昔の話を
ずっと覚えて来たんだな
フライパンに落とす卵が
ひとつになっても崩れな ....
尊敬でもなく憧れでもなく
ただ
その人がいてくれてよかったと思う
恐れ多いな
地球の歴史の一時代がチバニアンになったんだって
二回繰り返すとやばいんだって
....
あの時計は今はもう札幌あたりに
転がっているだろうか
砂浜のボタンがまだ鳥取の近辺で
埋没しているみたいな世紀末
そういえば《少女》を革命するアニメが
20年以上前に流行ったけれ ....
だれかの言葉について考えることが、ぼくにとっての詩だった。
耳を澄ますこと。きみが笑ってみせること。
いつかは消える声がここに届いて、
星の光がすきだと思った。
詩を書くと、あ ....
どんな道でも
あなたとなら
幸せに彩られた道になる
何度も見つめ合いながら
見つけた壊れない想い
囁きに似た
魅力がある言葉
お互いに重ねて
新鮮な空気を吸い
常に新鮮な ....
終わりを迎える背中で
始まりを迎える淡い空
まるですれ違いの感覚に陥るが
紛れもなく同じ時空を生きている
時は必ず待ってくれると
そこに甘えて寝床につく
そして起きたその時は、やはり時 ....
川の此方と彼方
静かな川面に浮かぶ船
準備はまだなんだ
もう少しだけ時間を
そう言ってもたついている間に
船は遠のいていく
それはまるであの日の貴方の様だ
振り向かなかった貴方の様だ
部活動終えれば外は真っ暗で疲れた体充実感得る
寒さから逃れるようにカフェに来た香り染みつく様々なもの
寒々と曇った空が続く午後仕事捗り早く帰れそう
楽園で遊ぶ夢から覚めた時テレビから ....
ちんちんは生えてるんじゃなくて植わってるだけだよ。
だから抜きすぎると本当に抜けちゃうから気をつけてね。
夢の途中で転んだので
ためこんだ時がみんな流れてしまった
這う
ほそい道を
わたしたちはみんな
おなじように無意味
年末の日曜日
昼から呑みながら適当に
部屋の整理をしていたら
....
一夜、すぎ
油の匂いのする聖水の
油膜を
洗い、すすげない、
その匂いにキャンキャン鳴いている
かしこい顔の犬を追いはらい、
泣きそうな君を
バス停までだけどね
見送ったのに、
君の ....
君の小さな手は僕にとっては偉大なのです。
その手は僕に対して偉業を成し遂げているのです。
良い詩を書くには
嵐のような運命を必要とする
詩人は運命という溶鉱炉の中から
金の詩を鍛錬する
生と死をかけて人間を愛せ
生きて生きて生き抜くんだ
僕は、君が喜ぶような冗談をずっと考えている。
冗談を君と言いあう時間が、冗談みたいに楽しいから。
笑いながら楽しそうに話をする君が冗談みたいに大好きで、
その気持ちは、冗談にしたくないなと思う。
朝目覚めて何もせず
ベッドからソファへと身を移す
時計は6時を指している
街はまだ微睡の中
幹線道路から離れた住宅地のせいか
車の音も人の声も聴こえてはこない
漸く鳥たちが目を覚まし囀 ....
君といる日々は永遠のなかの芥子粒程の幸福と思うけど
金木犀のちいさな花のように慎ましいかおりかもしれない
風に聴き耳を立ててごらん
すこしぐらいつまづくのはかまわないんだから
部屋のか ....
ぼんやり砂浜を眺める
ゆっくり砂浜を歩く
夏の潮騒は賑やかで元気いい
身も心も夏に染まって
「今」だからこそ輝ける
眩しい陽射しを浴びて暑くても
潮騒を聞けば涼しくなる感じ
....
おしまいの先で出会った物語
文脈で星を繋げる帰り道
余白のなか 猫がすやすや眠ってる
結末、汗かき
送り送られ
虫の息、の青春
未だ未だ、の呪文
三十路に受託は
瀕死の青春
華々、それぞれ香る
そう 俗世的な もの
贈り贈られ
....
今晩はメンチカツとかぼちゃの煮物
腎臓の弱いあなたのために
塩分に気をつかって調理した
いつかのメンチカツとかぼちゃの煮物
思いっきり味の濃い
今晩のメンチカツとかぼちゃの煮物
....
たくさん泣いた
たえられなくて
夜まで泣いた
他人みたいになって
たくさん泣いた次の日も
朝から風が吹いていた
酔いを残した胸の中
むやみに風が吹いていた
帰らぬものの足元に
....
黒い廊下の奥の微笑
あなたの薔薇色の唇が
死者と雪の帯が
蒼白い樹氷を照らしていた
冬の街
鶫が羽ばたいていた
そして破壊された地に吹雪はきた
それから物言わぬ書物、先の空き地、ハン ....
満月の夜に妖精を見た
風の精と踊る葉は光り
粉雪のように揺れ
私に降りそそぎ
こっちの国へおいでと言った
明日になればきっと忘れる
今夜だけ私は妖精になる
白い光りに溶け ....
猫は猫背のくせに凛としている。
昨日の恋を悔いたりせずに。
ただ足を動かしてさえいれば
前へ進めると思っていたんだ単純に
格好悪くていい
ゆっくりでもいいから
ここから抜け出したかったんだ
右足の次は左足
順番に足を前に出すだけ
転ばないよう ....
いつものようにとなりに座る
夕焼けのなかさよならをした
時はゆっくりふたりを変える
すべてのような恋をしていた
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