夏の空へと影送り
ぼくを見ていてね。
窮屈な世の中でもがきあがき生きる
孤独をさびしさと名付けたら
涙を流せる呪文になる
命を数える通学路
アリもミミズもカエルもタヌキも
ぼくと変わらず ....
子供の頃から食べていた
安くて美味しい蟹蒲鉾
飽きがきそうで飽きがこない
不思議な食感があり
蟹の身に見えるよう作られている
子供の頃よりも今のほうが
何倍も美味しくなっている ....
愛(かな)しいので
相手のこころへ
ありがとうと言う
命と命は
重なり合う
楽しみたい
楽しめなければ
味わいたいな。
どんな物事にも
何かの味がある
また ....
航空便をキャンセルして
レンタカーを借りた
早く帰ることになってごめんね
いいのよ。会えただけで充分。
私の方こそ仕事休めなくてごめんなさいね
12年すごした町が見えなくなるまで ....
おもいのほか
ながい旅になったね
と
きみが言うとき
夏はもっと熱くなる
もっと遠くへ行かれたね
と
言い合いながら
右往左往した
春や秋や冬を思い出すと
夏はますます長く ....
夜蜘蛛は一晩経つと朝蜘蛛に
こっそり生まれ変わってた
死なずとも生まれ変われる事を
こっそり僕に教えてくれた
幸福とは笑顔のことで
夏休みの子供にあって
土日の大人にないもの
幸福とは未来のことで
無計画にあって
心配にないもの
幸福とは夢中のことで
このセミにあって
わたしにないもの ....
暑くなると
氷りを使うことが増える
涼しさが欲しくて
氷の触れ合う音が響く
品のある涼しさに変える
氷りを口に含ませて
全身に涼しさを行き渡らせる
一瞬の魔法のよう
すぐ溶 ....
樹齢百年程の
杉の林で
蜩たちが
歌を歌っている
命をつなぐために
二十年以上
お世話になっている
扇風機さんと
いつか
お別れの時が来る
私は私の代で終り ....
食器棚の上段、隅っこに
夏眠まっ只中なるマグカップ
君の目覚める季節には
また、キスでも致しませんか?
映るもの全てが愛に見える夜囁き一つ一つが優美
落ち着いた雰囲気のあるカフェテラスコーヒー香り大人の会話
街中の珈琲屋巡る旅続く「砂糖」「ミルク」は入れず堪能
コーヒーの香り大人の時間 ....
友達や
仲間のことを
夜一人で思っていたら
ふと涙が流れてきた
嬉しいのか何なのか
日常生活で
自分の役目を
果たし続ける
本当の
終りまで
常々
ありが ....
話しかけるのはもうやめよう
わかり合うのはとっても寂しいよ
光に背を向けてるとき
一番影が濃く見える
ひどく疲れていた
ひどくひどく疲れていた
誰かがおおきなこえで喋るのき ....
霞んだ滲んだ奥底から
仄かに姿を現すもの
深い、深い
海の底にいるように
無音のうねり
無音の夜
限りない広がり
限りない響き
忘却と思い出の狭間に立たされて
奥 ....
暗闇の中の絵本と恵方巻
零れ落ちた砂たち 零で待っている
言葉が壊れてしまった物語
扇風機 みえない敵とたたかった
青空を大事にしたい胎児たち
きみの ....
おかえり
やってくるものたちよ
君らのことは
昔から知っていた
真っ赤な顔して
小さな手足をぐーぱーしていたころから
思えばそのころ
宇宙のすべてを知っていたはず
だんだん忘れたわけな ....
純粋な
釣りのはずが
いつしか勝負になり
あなたは
無口
あなたの
ありがとうに
ありがとうさま。
あなたと
会えて良かった
涙雨
さあさあと降る
私
さようならは
言えないまま
雨は上がり
ウマオイの
すいっ ....
いわゆる「水急不流月」
禅語だ
川だろうか
河だろうか
とにかく流 ....
人は
複雑な
生きものだろう
だからこそ
こころをシンプルにしたい
ありがとう
と言われると
力がわいてくる
だから
ありがとうと言う
{引用=※五行歌とは ....
○「人の死」
人の死というものは
あっけないものである
生きている時は
ずっと生きているかのように
活躍している人でも
死ぬとあっけないものである
生とは
一瞬の興奮のようなものである ....
飾られた街を見て
今日は七夕だと気づいた
雨でも曇りでもなく晴れ
七夕だと気づき
七夕気分が湧いてきた
今日は星が見えるかも
そう思わせる青空
梅雨明け
今年は早かった ....
指に指の毛が生えていること
永いあいだ、すっかり忘れていた
まだ僕に夢も希望もあったころ
いつかの祖父らと田植えをしたのに
あたりまえの
物事が
ありがたい
いのちの
ふしぎ
暗闇をぽつんと
独り
聴いていると
宇宙の魂の歌が
私の魂にひびいてくる
魂という
命は
愛に
帰 ....
あの日の後悔なんて
とおに忘れた
そんな風に振る舞わなければ
生きていけない
言わなきゃよかった
一言だけれど
言わなかったらきっと
いまの自分じゃなかった
悪いところも
い ....
良い言葉
良い本
心に良い刺激を与える
前向きに進むことが出来る
知識が生活を豊かにする
良い本との出逢いは嬉しい
まだまだ知らない
本が沢山ある
高校時代
担任の先生に ....
夏の
木陰に
光る
風
割れる
分かりあえなくて
当り前
あなたは私じゃないから
だからこそ
思いあいたい
{引用=※五行歌とは、「五行で書く」ことだけがル ....
隠されたふるさとは
ひかりの森、燃える炎
私たちが還っていく
深い深い大海原
永久なる循環に身を任せ
宇宙が巨きなくしゃみする
つめたい廊下で私が泣いている
母が作ってくれた帽子だ
思い通りになることの方が少ない
熱湯のような日々で
わたしたちが破裂しそうだ
はやく、それを被って抱いてもらいな
でも、母の腕はも ....
初めの一粒は丸みを帯びてさえおらず
二粒三粒とぶつかり合って砕けては
刺さりさえした
色合いはその都度変わり続け
真っ黒になった事も有った
増えていく度に刺さり続けていた硝子も
気 ....
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