すべてのおすすめ
こんなに浅い眠りでは
うまく泳ぐこともできない
私はきっと
魚になりたいと
こうやってもがいているのに
軽々とふとんをはねのけても
夜の重さには耐えられない
私はきっと
....
また、ここに夏がやってくる
僕の広げた手のひらの内側
少しうつむきがちな背中にも
広げた葉っぱのトンネル
その先の坂道は空へ消えていく
青い青い夏、遠い遠い世界
少しずつこの街からは何かが ....
1メートル50センチの
大きなトカゲが
突然下を向いて
ごぼっごぼっと吐いた
緑色のドロドロとしたものを
苦しそうに吐いた
トカゲは目をつぶって吐いた
わたしはそれをかき集め
ふと思い ....
実は私、悪い事をして後悔してみたい。
実は私、男の子のジーンズをはくのが好きです。
実は私、6歳で15才の彼氏がいました。
実は私、ブロードバンドインターネット接続なしで生きることができません。 ....
みんみん島のミンミン
みかん好き
頭にみかん乗っけてる
風が吹いてもみかんは無事よ
ミンミンみかん頂戴
やよ
みんみん島のミンミン
ミシン好き
手作りのお洋服とバッ ....
そっと
なぞる
なぞ る
影
つみかさなった
夕べの
夕日の
赤
重さの
重みの
重なり
心の
芯の
息
構築されてゆく
{ルビ恋恋 ....
遠い飛行機のような音を立てる
夜の、曇天
その鳴動、鳴動、鳴動、
大気は夜を続けるも
わたしは仰向けの形、ひっそりと静まり返り
暗く目を開けるだけで
何かを促す性能はな ....
何故かホームレスは街に棲む
しょざいなげに地下道に
初夏の花咲く公園に彼らは居る
両手いっぱいに袋を下げて
おきまりのレゲエ状態のヘアスタイル
かの国でも何故か彼らは
ショッピングバックを ....
彼のお兄さんと会った
彼のお兄さんは産まれなかった
彼のお兄さんは彼よりもカッコいい
そして彼よりも優しい
彼のお兄さんに抱いて欲しくなった
どうかわたしを愛してね
どうしてあなたは産 ....
街が夕焼けに染まるころ
通勤快速を降りれば足早になる
車内の熱気にゆであがってしまった
君はきっと
夕方の空気が好きに違いない
商店街を駆け抜ける自転車に
危うくひかれそうになって ....
高校の卒業文集に
六年間の恨み辛みを書きつづった男がいるが
此は其れと同等若しくは其れ以下の存在でしか無い
俺は戦争を知らない
俺は戦闘を知らない
....
流れ星を見た。
うつむく彼の頭撫でながら
見ていたら
すっ
すっ、て
花火大会の余韻も
冷めやらぬ私の頭上
初めて見たよ。
2つも。
髪の毛をかきあげたら
鳴くんだよ
....
銀の柄を握って
車輪を回していました
沢山の貝が車輪の下から生まれてきたので
焼いて食べたり
髪に飾ったりしたのです
髪は細かく編んで
魚を獲るのにつかいました
魚のヒレはいつま ....
いかつい アスファルトに
息のように 降り続けていた
電柱の 灯
夜の空に おしかえされた
雨に 流されている
かきん と ついてる
ガラス の 冷たさ
なじまない ....
父と別々の家に住むようになってから
ときどきは会いに行こうと決めていた
小さい頃から
一緒に暮らした記憶などなくて
なのに父は
僕との思い出話を聞かせようとする
うんうんと
僕が ....
砂利道を歩いていたら駐車場に入り込んでいた
小さなアパートからぼんやりと光が放たれている
こちら側に足を向け男が寝転んでいる
手には携帯を持っているようだ
テレビがついていてちらちらと画面が動 ....
君の中にはすでに僕でない僕がいて
君のことをいつもおどかしたり笑わせたり
悲しませているんだろうな
きっと僕が知らない僕は
僕よりも優しくて冷たくて
誰よりも優柔不断に違いない
君 ....
り りく
蝶 の 足は
おもくなり
つかまっていた 草葉
そっと 目を 開ける
大きな杉の木 のてっぺん
見る間に越えて
生まれたすべてを かけて
のぼり ....
5本の指を
2本にしたり3本にしたり
左手の指だけを動かして
おかあさんの言葉は難解ですね
2本はふたり
3本は3人
ではなくて
子どもが3人
親と子ども
でもなくて
....
そして何事も無かったように
日常は流れて行き
そこに何事も無かったように
あなたは立っていて
拍子抜けのふたりの間に
静寂だけが そっと
....
I don't give shit, yeah, I don't give a shit
How much you gimme your voice, love, body, touch
It w ....
汽車の前で
にこやかに 笑ってる
男性達の 写真
選ばれた新聞記者の人達が
国で新しく建設したという
建物の取材のために 招かれ
出発する前に 同僚の記者が
見送り ....
透明はいよいよ流線型に歪み
ところで季節も
そろそろ夜がいいではないですか
真昼、
通りの向こうで叫びがあがったが
どうしても人間の声にはきこえない
おれは対角線上を通りすぎ
日陰から振りむくが
すでに何も見えない
何が叫んだのか
何を叫んだのか ....
アパートの階段を
上がろうとして
あなたの部屋は
2階の真ん中あたり
これは夢だ
そう思いながら
わたしはドアを開けずにいられない
小さな1口コンロで
焼きそばを作った
火力が弱いか ....
わたしの体の真ん中に
小さな芽が
顔を出しました
わたしはその芽を
大切に大切に
育てようと思いました
その芽は私の体から
養分を取るので
わたしは土になりました
数ヶ月 ....
{引用=
足並み揃えて、心を揃えて、左右左、俺達は崩れ落ちる
そう、まるでオモチャの兵隊みたいに
}
誰が狂ってるか何て知った事じゃない
自分を正当化するので精一杯だ
自分が間違えなけ ....
「いらっしゃいませ、ありがとうございます」
レジスタァの前に沢山の女の人が並んでいる
僕は美人のお姉さんには、優しくお釣りを返す
ナプキンは袋を二重にして入れてあげたりしている
綺麗なお姉 ....
きつく結う、
わたしの髪を、
わたしには見えない後ろ側で、
わたしの髪を、
きつく、結う、
その役目だった指々を、
ふと慕う、一日の終わりに、
嫌な煙草染みた髪を強く洗う、
....
わたし
猫好きやねん
本間に
大好きやねん
この前
小学生が木の上の猫に石投げててん
許せへんから
わたし石拾って力一杯投げたってん
そしたら小学生の前歯と猫
一緒に落ちてきてん ....
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