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もくもくの白さを
蒼い空に貼付けていた夏は ミ〜
ろうそくの灯火なのか ン ミ
最後の悪足掻き ン ミ
ン ミ
....
むらさきいろの透明グラスは
この指に
繊細な重みを
そっと教えており
うさぎのかたちの水色細工は
ちらり、と微笑み
おやすみのふり
壁一面には
ランプの群れがお花のか ....
みんなヤサシイ
わたしにヤサシイ
タイリョウノオクスリ飲む
飲まれるタイリョウノオクスリ
サヨナラ今日こそサヨナラ
元気が出るとリストカット
ご飯を食べれば
オネーサン指とオニーサン指が ....
ビブラートする白
は、流れ落ちて目覚め
あとは黒い眠り
指先は
猫毛のように鍵盤を滑り
響きは深閑に温度をもたらす
私の背にかむさるその暖かい音色は
恍惚に揮え光冠を放ち
空中 ....
暗い・・・・クライ・・・・
闇があります。
あなたは、そこに一人 取り残されました。
あなたはまず、最初にどうしますか?
....
誰かさんに怒られると
すぐに浮かぶのは言い訳ばかり
のどの奥に ぐっ と飲み込む
( 夏の窓辺には蝉のぬけがらが置かれていた )
ぼくの{ルビ至=いた}らなさで
誰かさんの表情を ....
渇いた血とざらつく砂を
汚れた手で無理に引っ掻いた
願わくば死のうと言いながら
なおも生にすがりつく人
夢とか希望でもいいから信じたい
だってほら ほんとに絶望だけだもんなぁ
無 ....
カチ カチ カチカチカッチカッチカチカチ
火がつかない
と思いながらケツを掻いている
Tシャツにカーディガン着て出掛ける準備
あとは下だけ、だが履かないで、
胡座かいてカタカタとや ....
自転車にまたがれば
ペダルにのせた足と
地面を蹴るかわりに
転がってゆくタイヤ
地球がまあるいのは
教科書でしか
知らないことだけど
その時生まれる風が
何処から吹いてくる ....
しっとりと伏せられ、そのまま
こと切れたあとの、薄青い、薄暗い
目蓋のような擦り硝子を前に
決して、そこから
目蓋なんぞ連想しないと思い直す、おんなの
見下ろす、白百合の ....
ぜひ
それがはじまり。
はじまったものが、まわりはじめ、とるるるといまはとまっている。
とまっているだけか、
とまったのか、
それは。
自立を、ぜひ。
....
「薬を飲み忘れたわ!帰らないと」
マンボウを見に
水族館へ行こうと
誘ったのは彼女の方だったのに
家を出てすぐ言った
「どこが悪いの?」
「知らないわ、生まれてからずっと飲んで ....
もう
鋭いところまで、
来てしまっている。
人々は、
気付いているのであろうか。
虚空は、
妖しく、うねりながら明滅している。
あさっての老人は、
{ルビ落葉=おちば}に手を合わせ ....
少女の頃の恋は夏とともに
終わってしまうものなの
その恋は
秋は嫌いなんだよって言った
彼の夏休みの一部であって
砂浜の足跡みたいなもん
それでも馬鹿みたいに
求めあった身体には
きっ ....
俺が何人の女を抱こうと
友よ
俺は君の知っている幸せを
友よ
微塵も知らないのだ
友よ
俺が欲しいのは
友よ
少しの優しさと少しのぬくもりなのだ
友よ
君の言葉の所為で俺は死にたく ....
腰の曲がった老婆がひとり
大雨の中を歩いている
両手を鎖に繋がれて
重い足枷を引きずりながら
濡れるに任せ歩いている
彼女にも愛は確かにあった
独り暮らしの雨は寂しい
愛は何処へ ....
波のたたない海があった
永遠に穏やかな海だった
太陽は常にやさしくそそぎ
白い砂浜はしずかに乾き
水平線はかつて乱れることなく
つねに微笑みかける海があった
ひとびとは海を愛して
....
台風一家のパパは風、ママは雨
一人息子は快晴で
パパとママがいないとき
僕らをそっと照らしてくれます
パパが自動車を買ってあげるって言いました。
パパって、お父さんのことじゃないのよ。
「パイナップル色のが欲しい」って言ったの!
黄色じゃないのに!
だから、パパなんだわ。
−もお!こ ....
もしもこの歌がいつまでも
さびしげに灯る蒼い光で
未来のみえない世界に残ればいいな
これからはじまる別々の道のうえで
乗り越えなければならない
かわらぬ形あるもの
この歌が僕の背中おす ....
夕焼けのなかに
ぽつんとビルが
建っている
ながめていたら
たたずむひとに
見えてきた
ひとが
暮らしている
のだから
ひとに
似てくるのは
当然のこと
かもし ....
世界に終わりがあるのなら
命の期限もあるのだろう
人の寿命は短くて
命の期限は長すぎる
酷い混雑見ないふり
酷い醜態見ないふり
美味しいお菓子も
食べたふり
綺麗な時間は短 ....
職安から帰る道のり
駅からの道を歩く
ぬるい風が襟元をかすめる
まだ6月なのに27度
北国仕様の体には
蒸し暑く感じる
むっとするアスファルトの匂い
駅へ向かう自転車の群れ
甘い花の香 ....
とてもかたい列車で
おもちゃみたいな街から出て行く
レールをわざと踏み外して
けたたましく列車はのぼる
神秘だねって笑う暇もなく
割れた空へと進んでいく
にわか雨が過ぎていくの ....
うそとまことに生死の境
ピッカピッカの緊張感
と
淀む日常に惑う
幽玄と夢幻がシーソーを揺らす
くるくると色をかえ
....
いつもより少し日が暮れるのが早い気がして
つたの絡まった郵便受けをのぞくと
少し錆びた箱の中には、もう秋が来ていた
慌てた僕は、街を見下ろす公園に行き
ペットボトルのロケットにラブレターを ....
君の心の展示会覗きたくなり
電車に乗りました。
カッタンコットン・・・
揺られて逢いに行きます。
窓から見える景色もコマ送りに君に近づきます。
....
流しのはじっこで
トマトにかぶりつく
切って 盛り付ける前
誰もみてない 朝
どっからくるんだろう
この 破りたい
悲しみは
形よく そろえて
行儀よく いただいて
終わ ....
らぶらぶ時限爆弾
ばれないように ばれないように
いつどこで爆発するか
持っている僕にも分からない
らぶらぶ時限爆弾
ばれないように ばれないように
毎日確実に大きくなってゆく
あ ....
体を強張らせて震えて
逃げればいいのに
逃げればいいのに
右足が飛んできたときのこと
あたしの左目は腫れ上がって
あたしは悲鳴をあげたけど
そんなこともう忘れちゃった
痛くないの ....
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