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三階のレストランの窓から見下ろした
木造の橋の向こうへ伸びる石畳の道をゆく
白い服を着た君の背中はだんだんと小さくなり
緑の木々の下に消えた
立ち尽くす僕は
次いつ会えるかもわからない
....
排気ガスの向こうに
こころだけを投げ出せば
いつだって僕は風になれる
鳥にだってなれる
部屋に戻れば
やわらかい布団と
あたたかなシャワー
守りが約束されているの ....
わたしがいなくなって5分後の世界
相変わらず
交差点は混んでいて
ストップランプは
シンクロしてて
大型ビジョンが
めまぐるしく 変わって
新作モードは
ガラス ....
めじるしをつくって
いえのそと
まどからみえるところにおいた
とおりがかったひとたちは
かんさつしたり
すきなばしょへうごかしたりした
かぜでたおれると
だれかがおこしてくれた
いろん ....
やさしいうたをきいて こころおどらせる
そして 安らぎを覚える
どうしてこんなに癒されるんだろう
やさしいうたをきくと ....
痛々しいほどの
朱をさらけだして
鶏頭が咲く
傷口は
季節が変わっても
じゅくじゅくと疼き
癒す言葉など
持ち合わせてはおらず
ただ唇を乞う
ツバメが
ひととき ....
私は一度も死んだことがありません
だから、よく解らないのですが
静かに息を吸いながら
あなたの詩をゆっくりと読みました
ゆっくりと
もう一度と言う声にうながされ
残照の黄色の花に気 ....
清流に身を沈め
両手を広げて目を閉じる
上流から押してくる
強い圧力に
決して負けない
循環する旅の途中の
冷たい流れが
この身体を貫くまで
美しい透明のものたちが
わた ....
もやと
白い光と
雨の降る音と
どこかで掃除機をかける音が
ゆっくりと
窓から流れ込んでくる
それから 誰かがずっと
なにか語りかけているのが聞こえる
心地よく穏やかな声
朗 ....
今日の日付が浮かぶたび涙じわりと
眠れずにつけたラジオから
あの人と似た声ざらりと
笑ってしまおう
目を細めたら泣けてきた
一生懸命でした
今日の日付が浮かぶたび涙じわりと
....
思い出せる涙は
すべて
私のせいであるが故
思い出せる涙は
なんとか上手く
こころに
収まる
思い出せぬ涙は
だれのせいであったか
どん ....
ひまわり畑の上を
一羽のペンギンが羽ばたいていく
僕はその意味がわからないまま
男の人と手を繋いでいて
見送るより他なかった
ぎゅっと握ると
男の人の手は少し汗ばんでいて
何 ....
俺はSHOCK
君のボインで判子を呉れ
俺はSHOCK
俺の下にボインを呉れ
君の乳首(SWITCH)を押せば
テポドンが飛び出す
俺の乳首(SWITCH)を押せば
トマホークが飛び ....
サフラン色の吐息をつめた
紙風船に
虚空の稚児は
灰色の笑みを浮かべている
道なりに歩いていると
小さな星がすすり泣いていたので
モザイク柄の
傘をさしてあげた
陰った景色は
....
少しだけロリータ少女になったらしい
風の噂で聞いたんだ
彼女はロリータ少女に
****
「私はね、高級娼婦になりたいの」
彼女はそう言 ....
消えたカラダを
拾い集めに
旅にでる
ゴミあさりして
錆びた鉄板を胴とすると
腹からピューピュースキマ風
コンクリートの下から
生えている草を指にすると
たよりなくふにゃり ....
ふと声をかけてみた
その外国人は
「ロマンスカー?」
と言って
少し笑った
新宿駅西口で
そうなんですよ日本には
ロマンスカーがあるんです
ロマンスカーはみんなを乗せて
ロマンス ....
一冊の絵本のような生涯
浮遊するひとかけらの海
あれは君なんだろうか
思想のない森と夜の魚
そんな絵本だとしたら
月がちょうど半分 あとは少しの湿度
そんな海だとしたな ....
「あとにのこされたもの」
雲の隙間から
羽毛がこぼれおち
風にのる
海峡を渡り
山脈を越え
遥かかなたの砂漠まで
幌馬車が届けられない
あの砂漠まで
「月は地球の衛星である前 ....
線が
小さな点の集まりだと知ったのは
まだ恋なんて知らない
幼い頃のことでした
とぎれとぎれに
一つ一つの出会いがあるように思えても
振り返ればなぜか
すべてがつながっているよう ....
じんべえって
まるで人の名前みたいだ
こんな夏の日に
すっかり涼しい顔をして
遊びに行こうって言っている
(ほら、じんべえ
祭りばやしがきこえるよ)
ふわっ ....
夜店で釣ってきた金魚を庭先で
バケツに放して
しゃがんで
じっと見入る
窓からのあかり
空からのあかり
遠くに響く祭り囃子
黒い自分の影
しゃがんで見ている子供の私
その一点の風 ....
それは総ての男を魅了する
総ての芸術家を虜にする
それは瑞々しい果実のようであり
たおやかな母の抱擁をも予感させる
それはあまりにも眩しい
陽に焼けたまろやかな曲線は
誇ら ....
胸の奥につないだ
遠い思い出の時間は
時折
甘美なひとときを
わたしの中に
もたらしてくれるけれど
つなぎめが
とても痛くて
ささえきれなくて
今にも
ぷつんとちぎれて
....
今日という日は二度と来ない
あなたと会うとき
いつも思ってた
繋いだ手のぬくもりも
あなたの微笑みも
まったく同じじゃなかった
四角い小さな窓から
最 ....
荒い吐息とともに 君の手を握り締めた・・・
「いかないで・・・もうどこにも・・・いかないで・・・」
こどものようなことを言って君を引き止める
本当にかっこ悪い男だよね・・・
で ....
母さん。
初めてぼくが笑ったのは、いつですか。
母さん。
ぼくに初めて友達が出来た日を、覚えてますか。
初めてぼくが熱を出した時、大変だったでしょう。
母さんのお粥は ....
大潮の夜に
ふたり酔って
ふらふらと歩きながら
月を見れば
俺は笑う月と、
あなたは兎の耳と、
反比例の相関を示し
提示した相関係数マイナスRの
数値が0コンマいくつになるか
....
パフェ、
パフェ、
パフェ、
10回言ったらパフェ10個
眩しい太陽
目を細める僕の顔前に
うふふ
エプロン娘
純白、
かついたづらな覗き見
こいつめ
....
おかあさんのところから
はなされた
とおいところにつれていかれた
いっしょにいたひとは
わたしをおいて
どこかにいった
かえりみちがわからない
おなかすいた
みんながい ....
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