すべてのおすすめ
知らされないなら
知らずにいたいのに
ちくりと さわる
さらさら あけて
とじこもった息が
風になって ぬけていくけど
逆らって
しゃがんで
丸くなった
影 の中
....
むねのなかに
がらすだま
があるんだっておもうと
うまくいった
らむねのびんみたいに
がらすだまを
くぼみにひっかければ
ことばだって
ちゃんとでてくるんだって
すきなこと
や ....
草むらを分け入ると
シジミチョウの群れが一斉に飛び出した
散りじりに空へ舞い上がる
小さな薄紫の花びらよ
先を行く 私の体にまとわり付いて
軽くなる体 ここは、春の国?
頬に触れる一匹の ....
シャワー派である。断然。夜よりもむしろ朝。
湯船につかっての〜んびり、というシチュエーションにはなかなか遭遇しないし。基本的にせっかちだし。ふやけちゃうでしょ?そんなことない?
お風呂でm ....
こうず まさみ
秋の彼岸が近づくと
待ち構えたように
叢から一斉に噴き出す
真紅の炎
激しかった季節を
名残り惜しむように ....
音の無い雨に くるまれて
溶けていきます
揺るぎようの無い
あなた と わたし
揺るぎようのある世界に
流れるように 溶けてゆきます
もう ....
あなたの方で風が吹いている
わたしはわたしで知らないことばかり捜している
秋がそこらじゅうで溶けはじめるとき
空き瓶には夕くれが満たされるとき
幾つもの詩を繋げるようにして
わたしはあな ....
こころの機微をおひとつ、どうぞ
かわりに今後もよろしく、どうぞ
わたしの背後のあれこれの
言い尽くせないあれこれの
混じり気のない よろず味
恥ずかしながら
....
天神様の 秋祭り
出掛ける空は 青高く
吹く風 先っぽ 心地良い
今日はおめかし リボンのついた
私の好きな 赤いワンピース
隣町の 天神様まで
お姉ちゃんに 手を引かれ
お ....
剥きにくい茹でたまごの殻を
無理やり剥いてやる
ボロボロに崩れた茹でたまごは
僕らの関係と一緒だな
つるんとした君の頬を愛したのは
遠い昔のお伽話
だから
「もう秋だなあ」なんて ....
兄、あるいは姉と呼ぶべき
生まれなかった命にむけて
もしかしたらこの時代は
貴方たちの手で変えられたかもしれないと
そんな期待を寄せるわたしは
我が侭だとわかっています
....
犬が鳴いている
と書いた瞬間
何かいのちが死に絶え
また生まれるような気がする
書くことは定義不能
生きている毎日が
戦いだ
誰のため
自分のためではない
存在そのもののため ....
背を追いたてる響きがある
歪みを映す光がある
遠い道から見つめるものの目
暗く乾いた熱のような目
異なる滴は異なるまま
鏡を流れ落ちてゆく
やわらかくはならない
....
我々はシャア・アズナブルだ
とか
そんな台詞で始まる
声明文読み上げてみたいな
ハイジャックなんて
めんどくさくって
あぶなっかしいことは
したくない
家族に迷惑かけるのも
....
タクシー未満の部屋を
間借りすると
運転手がいません
タクシー未満の部屋なので
運転手未満の僕がいます
それから線路のように
どこまでも間延びした
顔の恋人
そのために僕は ....
★ ボサノバ
ぼさぼさに
のばした髪
ぼさっとして
野放しのろば
そこにあるうた
★ コンコルド
鳥をまねて鳥になっ ....
男は言った。
「日本人の好きな花といえば、桜が筆頭だ。
だが、桜より彼岸花が好きな人間もいる」
「桜は自分が咲ける場所だけを、移っていく」
「彼岸花は違う。北から南、あの時期にだけ、 ....
ごめんね、
地球では、
人が死にすぎてしまって、
地球から見える場所に、
星がこんなに増えてしまった、
満天の星空、
と言って、
....
夜空にはった薄い
うすい膜のような
しろい雲の
あまりの遠さに
秋を知る
気づけば
月も
星も
なにもかも
わたしたちを包むせかい
高みにみあげた
綺麗の ....
じっくり
と
ゆったり
と
間延びした
と
きを巻き取り
一日が静かに
暮れていく
出番を待ちかねた
まんまる
の
ほころび
が青白く
煌煌
....
風のかたちになりたいのです
なのに
縫いつけておいたはずの秋風が
かたちをうばいました
(ほたる 湯けむり はぐれ雲)
うばわれたと思ったのは勘違いでした
かたちがない ....
戸惑いがちな指先で
そっと書いた「の」の字たち
あの その
真っ直ぐ言えないことだから
くるりと曲がってしまうんだ
その あの
「僕の好きな君の
好きな僕でいさせて下 ....
ついっと 顔をあげ
仰ぎみている
病室の 窓は薄暗く
パジャマ姿の そのひとは
ベットを 脱け出し 立ち あがって いた
「いまねえ そらを かこうと おもって」
少しとまどい ....
国語の授業を担当している
教育実習の女の先生
ニキビの後がちょっと残っている
笑顔が素敵な女の先生
授業はいつものように教科書の音読
順番がぼくに来て
決められた範囲を音読していた ....
朝おきて、虚脱感に襲われていた
恋人と別れる夢を見たせいだ
恋人の飼ってる犬が この世を去った
僕は北窓の薄暗い部屋に住んでいる
仕事をする気になれず貯金も使い果たし ....
ぷぷちゃんのつぶらな瞳が
踊るように歩く
青の裾野を
静けさを流しながら
口笛を吹きながら
踊るように歩く
いがらっぽい重みに耐え忍び
針と糸で生活を縫う
母
この家は。
....
私の大好きな二人が
木蓮の詩を書いていたので
私も書こうと思って
毎日 家にある木蓮を見に行った
山の日陰にある木蓮は
つぼみはつけても
なかなか咲かず
そこだけいつまでも
く ....
七月の雨、
アルバイトの休日、
自らの髪をかきあげる。
爪から指の間に、流れる。
部屋には、青い光の点滅がある。
わずかに開けた窓からは、水の音がする。
身体を曲げて、寝返りをうつ。
手 ....
子供のころは簡単だった
青いクレヨンで雲のかたちをくりぬけば
それが空だと言えたけど
いま僕が描こうとしてる
この空には青が足りない
たくさんのことを知ると
たくさんのこと ....
君は君なりに独自の進化を遂げ
僕は 僕独自の進化を獲得した
形質レベルでも能力レベルでも
僕たちには変化は訪れなかった
でも僕たちはそれぞれ変異した
がらを
ぱごしてみてごらん
....
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