すべてのおすすめ
私。
どっぷり
水に浸かって
悩んでいました
生きるべきか
死ぬべきか
ここは闇
先の見えない
私。
迷っていました
出るべきか ....
なにも伝えられない
こんな夜は
静かにあなたの詩でも読んでいよう
なにも言えない
こんな夜は
静かにあなたの歌声でも聴いていよう
今夜だけは
あなた
ひとりでい ....
六月の香りの入った
お手紙
あなたから
お久しぶりです
から
始まって
麦わら帽子をかぶった
七月の夜に
なぜか さみしかった
その日の
星がひとつだけの夜に
かわい ....
さようなら
なんて
言わないはずだったのに
さようなら
ふたりで作った
桜のしおりは
あの日以来 挟んだまま
日記には
もう あなたのことを
書 ....
ちいさな ちいさな
そらを見つけたのは
近所の公園で遊んでいた
三歳くらいのおんなのこの
瞳の中
よちよち
浮かんでいるようでした
おおきな おおきな
うみを見たのは
田舎の天文 ....
陽射しを包み込んで
柔らかい手をした
風が
頬を撫でる
気持のよいそよ風
抱きしめてあげたい
その温もりを感じて
応えてあげたい
その優しさに感謝して
風は黙って ....
そっと でいいから
ふれてみたい
あなたの零した一雫のわけを
どこから
流れてきたのですか
まりのような白い雲が
あちこち 漂っている
空なのに
雪解け水が激しく流れる季節は
....
机に置かれた
ちいさな消しゴム一個
それで
僕の文字と一緒に
僕のこころも消してほしい
B5サイズの
白い印画紙になって
誰かが言葉をいれてくれたら
僕のこころにしよう
誰かが絵をい ....
いま
あなたが話しかけているのは
だれですか
透きとおったまなざしが
つかもうとした
青い空はくろく汚れてしまって
はいいろのかなしみが
あなたを見つめています
それでも
だれかに知 ....
ちいさな定規で世界を測る
一ミリよりも
さらにミクロな世界があることに
普段ほったらかしていた
ものがあることに
僕をみていたものが
あることに
ちいさな定規は
うなずいて
そっと教 ....
たったひとつの言葉
大切な
なくしてはならない
いきている喜び
あなたのもとに届けたい
母の日のカーネーションのように
感謝も込めて
日中の眩い陽射しの下で
踊る蝶々も ....
ここだけの話って言うから
僕はここに置いておくつもりだった
あなたの大きな目を信じて
たいして大きくはないと思ってはいたけど
そう言うから
嵐が去って
野原を見渡せば
あそこに
....
悲しい顔をした夜が明けて
昼間の日差しが
軽快に踊り始めようか
というのに
透明な涙が
胸の中で
溢れていた
だれにも見せたくない
それは
意固地な決心で
馬鹿みたい
か ....
うみがはてしなく
おもえるのは
あなたが
ひろいこころをもっているから
そらがあおく
みえるのは
あなたが
すんだこころをもっているから
あなたが
おしえてくれた
かぜのう ....
母さん、がんばれ
僕は背中をさすることしか
できないけれど
苦しい 苦しい
と言っているのに
母さん、がんばれ
それしか言えない
けれど
今になって初めて
言えること ....
月の裏側に座って
フルートを吹いている
あなたがいた
虹の上を歩いて
口笛を吹いている
あなたをみた
海に潜って
魚たち相手に
指揮棒を振っている
あなたをしった
森の ....
あなたがいるから生きていける
ふう と
空に向かって
ため息を飛ばした
瞬間
気が付いた
いつの間にか
あなたは
僕のそらを
澄んだみず色に染めていたんだね
飛 ....
あの夜
ひとつの蕾から
散っていった桜の花びら
ふたひら
ふたり別々に
零した涙のように
優しげで
気まぐれな微風が
さらに引き裂く
交わることない
果てのような遠くへ
....
桜はまだ蕾を閉じたまま
残雪があちこちに
でも
あなたの詩が届く
あなたの笑顔が見える
ここは
もう春満開
空は悩んでいた
そのときそのときで
表情がころころ変わり
僕は
知らなかったわけではない
それでも
ただ眺めることしか
できることがなくて
空は泣いていた
大地に抱かれたくて ....
朝の天気予報を
朝の占いを
朝のアナウンサーの
今日も一日がんばっての一言を
手相をみた占い師を
株価の上昇を
日本経済の上向きを
今日巨人が勝つことを
地震が起きないことを
....
月の下で見つめ合う孤独
僕はひとり
あなたもひとりですか
風の声が聞こえていますか
つやつやした
川の声が聞こえていますか
すべすべした
僕はひとりじゃない
あなたもひとり ....
愛するって
そのひとの瞳を見つめること
瞳に浮かぶ空は
果てもなく
愛するって
そのひとの唇にふれること
渇いた唇を潤すために
言葉が生まれ
愛するって
そのひとの ....
僕が生まれたのは
十月十四日
それまでに
バクテリアだったり
魚だったり
鳥だったり
いろいろ
やってみたけど
どうやら
人間が一番似合っていたみたいだ
僕が生まれたのは
十 ....
つい最近まで
小さくうなだれていたのに
海の地平線までしっかりと
見つめるようになった君の瞳
明日かもしれない切なさを
胸の奥で感じながらも
瞳の眩しさは
陽を浴びて光り輝く海原のよ ....
見知らぬ空を仰いで
温もりを感じる日々
ときおり舞い降りる
透き通った言葉を
奥深い森の落ち葉で包んで
肉体のない愛情を知る
交じり合うことのなかった
細い光の線が
一瞬の ....
立ち止まる少女 頬をほんのり膨らまして
空白が過ぎる 歩道の横に青い家 白い
カーテンが揺れている 微風に誘われて
春の兆し 桃色の折り紙 鶴を真似る
飛べない羽 海上で踊る光の群れ やがて ....
瞬きの回数分
世界が生きていた
ぱっと
開いたかと思えば
すぐさま
消えるのだ
一億頭の羊でも足りないはずの
このくりかえし
その度
世界は生まれ変わって
ぼくの前に現 ....