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毎日詩を書いていると

お、
いい
好きだ
大好きだ
これは傑作だ
これは後世に残るぞ
いろんな言語に翻訳されるぞ
もうこれ以上のものは書けないぞ

なんて思う時が稀にある
月 ....
カラメル岬に家を建てて住んでいる
からまる君のもとに
こんがり山からとんがり君が逃げ出してきた
住んでいた山が焼けてしまったのだと
黒焦げになってもう帰れないのだと訴えてきた
からまる君 ....
「宝くじ当たったんでここ辞めます」
山下がそう言った時
またいつものような嘘だと思った
だけど本当に次の日から
山下は工場に来なくなった
電話にも出なくなった

「彼女が出来ました」も
 ....
心理さんはココリさんと読む
肩こり首こる背の高いデスクワーカーだ
彼女にはまだ子供がいないので
子供がココリコさんと呼ばれて
いじめられるようなことにはなっていない

心理学に詳しそうな名 ....
野良犬を見かけなくなって寂しいだとか
犬の糞を踏まなくなって嬉しいだとか
駅前の駐輪場はどこも整備されてきて
雪崩れを起こして倒れなくなったなとか
そんなことにふと気付くことがある
数年前の ....
毎日毎日たくさんたくさん詩を書いてきたのだから
自分は百通りくらいの書き方が
出来るようになっているだろうと思っていたら
それは数字というより色に似て
水色から藍色までのグラデーションでしかな ....
愛する者を守るため
愛さない者を傷つける

思い入れのある愛にのめり込むため
初対面の愛にはそっぽを向く

愛なんて知ったことかと眼を背けると
背後にも広がっている愛に眼を潰される

 ....
カメさんは実は亀だという
浦島太郎を竜宮城に連れて行き
数百年後に地上へ連れ帰ってきた亀だという

玉手箱を開けてしまい
よぼよぼの爺さんの姿になった太郎に同情して
地上で一緒に暮らし ....
アルルの丘でゴッホとゴーギャンが相撲を取り
圧勝したゴーギャンが呵々大笑する
電車を待つ間、そんな詩を手帖に書いていた老詩人は
だんだんとゴッホが可哀想になってきたので
それまで書いてきた十四 ....
爽やかに吹く風
そよそよと吹く風
または暴風
果ては台風までを手づかみでちぎりとり
乱暴に白いキャンバスに貼り付けて
「これがほんとの風景画」
などとのたまうじいさんがいる

 ....
最寄り駅にあるキヨスクでは
店員のおばちゃんが詩集を売っている
おばちゃんの書いた詩や
駅員の書いた詩や
ホームの柱に落書きされていた誰かの詩が
そこには載っている
地域住民の出した詩 ....
「悲しい」と女が言うので
僕が代わりにに泣いてやった

「故郷へ帰りたい」と女が言うので
僕が一人で女の実家を訪ねてやった

「子供を産みたい」と女が言うので
僕が代わりに産んでやった
 ....
西日が射している
ヒバリが飛んでいる
あ、誰か来た

青い屋根と黄色い屋根の上に
星が落ちました
僕の家の屋根は白いです

腕時計を買ってもらった
子供がはしゃいで
腕をぶんぶ ....
長い間雨が降らないので
涸れた池がある
長い間話さないので
枯れた声がある
長い間誰とも会わないので
忘れられた人がいる
長い間続きを思いつかないので
書き終えられない詩がある

雨 ....
萩原重太郎さんの楢山孝介さんおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
好きな詩- 楢山孝介自由詩5*07-7-7
カラメル岬にて- 楢山孝介自由詩6*07-7-1
フライング山下- 楢山孝介自由詩19*07-6-23
心理さん- 楢山孝介自由詩6*07-5-9
追憶演技- 楢山孝介自由詩12*07-5-2
詩作論- 楢山孝介自由詩5*07-4-30
- 楢山孝介自由詩4*07-4-24
カメさん- 楢山孝介自由詩7*07-4-18
老詩人- 楢山孝介自由詩10*07-4-15
老画家- 楢山孝介自由詩11+*07-4-11
キヨスクと詩集- 楢山孝介自由詩24*07-4-10
馬鹿な風- 楢山孝介自由詩10*07-4-9
外国語で書かれた俳句を翻訳したような調子で- 楢山孝介自由詩15*07-4-6
大旱- 楢山孝介自由詩9*07-4-4

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