競争世界にポツリと置き去り
 僕なんていなくても世界は回り続ける

 幼き頃から学んだ教訓
 傷つきながら
 涙をこらえながら
 自分の無力をかみしめながら
 惨めだけど生きること ....
貧血で倒れ授業を欠席すトマトジュースを飲むベッドの上

静岡に住んでる親に我が病伝えられずに留年をする

眠れぬ夜ベッドで横になりながら大学中退考えるなり

騒がしい授業に怒りこみあがりそ ....
夜行性なのか
夜になると元気になる婆が
大声で機嫌よくも
喚く濁声
お盆を過ぎたころ
わたし
静かになった田舎に帰省します
電気も水道も
惜しみなく使われて
堪え性もなく
計画性も ....
虚空に指で線を引く
これ以上傷付かないように
先へ行けば傷口が疼くだけだから
進めないようにと
自分で限界を決めて

もう誰も信用はしない
傷口を自ら広げるような
そんな事に疲れたんだ ....
二時間くらいだったら

僕だってがんばれると思って

書を捨てて

(私が書を捨てたとき
 向かいの道に黒い帽子を被った男がいた)

町に出て

(帽子の下には真っ白い顔があって ....
中学のころ
数式が嫌いだったので
教科書の中の
一番大嫌いなページをエンピツの先で突いて
そこから世界がどんなにみっともないか
のぞいてやろうと思った
穴から見えた緑の黒板は
やっぱり
 ....
孤独と
孤立、の構造って
多分
光学異性体 みたいなものね』

台詞を、
あっさりと置き去りにした彼女は
いーちゃんって 鏡ね』
と、評して
孤独を携帯に写し取った

最 ....
むせかえる 肌の匂いで 妄想す

うなぎより 冷麺よりも かきごおり(苺)

いい年の 君のうなじに あせもでき

束の間の 癒しの時間 雨宿り

花細工 萎びてもなお 花細工

 ....
彼女は黒ばかり着ているから
人間や動物たちの死があたりまえになってしまって
だから そんな事にはもう何も思わなくなったんじゃないかな。

きっと世界中の冷たく湿った重たい空気や
薄暗くて不幸 ....
誰かが願いを架けた流れ星
零れ落ちる涙は頬を伝い
張り裂けそうな胸を必死に抱きしめて
あの人だけはあの人だけは

祈りを捧げるロザリオ
誰に向けるでもない悲しみは
キミに襲いかかる弾幕の ....
念いを広げ
理想を高くし
希望を被る

それらに一番
近づけるであろう
ひととき


そして


希望から這い出し
理想を足下へ
想いを折り曲げる

それらとしかし
 ....
願いをかけた
あの瞬間は排斥

磨耗した言葉が
軋んで悲鳴をあげているわ


オジョウサン
ソレ
コトバノムダヅカイ


くるり廻って転回な展開
はっぴー七夕でい

こそ ....
もう
やめようと思うんだ

あとから
あとから継ぎ足して

言い訳ばかりが増えていく


関係代名詞のような生き方
 
 
 
 
家になんか
帰りたくない
親も子も
夫もカエリミズ
わたしは
君と
棚卸がしたいんだ

だけど
世間が許しちゃくれない
観音様は
お見通し
岸を離れた船は
戻らない

6 ....
ほら
こんな朝だよ
おまえはまだ寝ているこの朝を
俺は吸っているよ
この朝を

ウミスズメが
隣で
少し悲しげだよ
でもそんなことは
おまえは知らなくていい

ひらめがあわ ....
お尻のまあるい少女たちが
猫が甘えるみたいに
僕に擦り寄ってきました

ねえ
“おっぱいなぜて、胸がくすくすする”
僕は
皆可愛いとおもったけど
皆をなぜられるほど
少女たちに 愛情 ....
海を見たことがなかった
見え隠れする光
あれがそうだ、と無骨な指で示された海は
たいして青くなかった、が
軽トラックが、ギシギシとカーブを曲がるたび
輝きを探して、車窓にしがみついた

 ....
わたしの心の片隅で 受け入れられない人がいると
まるで それは 鏡のように わたしの前に現れて わたしを戒める

向かい合わなければいけない 空間の 息が詰まりそうな時間
見せないのではな ....

すべてではないよと
誰かにささやかれたきがして
国道沿いをまっすぐに
とりあえず題名から逃げてみた


意味を知っているなら
むりに走る必要なんてないと
となりの詩人がおびえて ....
なにも求めやしない
ぼくはだれのものでもなく
きみをただ愛する
ただの愛

もともとないものを
きみはうしなったというけれど
きずつきようのないものが
こわれてしまったときみはなげくけ ....
こんな夜に
どこまで出かけましょう

どこかしんみりと
人の痛みの分かるこの夜


あの日のように
私がどこかで泣いているのなら

その子を今夜
励ましてあげたい。


こ ....
くらやみの中だって星明りはてんてんと明るいのです
青いひかりを押すと少しの空白のあとボサノヴァが流れ出します

星がてんてんと流れ始めます
ほほとてのひらは遠いとこにいるけれど
それは別物じゃないんだよって
わたしたちひとつになろうと思えばなれるんだよって、
受信ボックスには知らないひとが増えていく
送信ボックスには忘れたわたしが増えていく
約束だよ
毎日
ほんのちょっとでも
いいから

私のこと思い出して

できれば
あなたが誰かほかの
女の子と話す時

ちょんちょん、って
肩をつつく
そんな気配を感じてくれた ....
詩になることで
一歩ずつ押しだされ
ひとつ
またひとつ
人間になっていく

詩になれなかったぼくが
水溜りに転がって
ぼんやりと
道行くサラリーマンに踏み潰されるのを待っている

 ....
ここは人の気配がするので
うろうろしているけれどそれに気づかれもせず
時間切れまでいることができます
ここは生きているので
植物のふりでもしていれば安全で
死んでいる所には
ほとんどの人は ....
最近は
ちゃんと話をした人がいないから
今日の君の相槌が
何度も思い出せて
いまは
泣きたくなるよ

さっき
眩暈がしたんだ
血圧が下がったみたい
よくわからないけど
マイナスの ....
どうしてこんなところに
ジグソーパズルのピースが落ちているの
まるで「迷子にならないように」と
どこまでもどこまでも続いている

いつもと同じ帰り道だけど
きっと誰かにとっては、 ....
ひとりの人間の個体がこの世から存在しなくなった日の空は
ただただ、白かった。骨みたいに。煙みたいに。


早朝から喪服に袖を通す。
日常が非日常を内包する。
生きているから人は死ぬ。

 ....
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