世迷言のたもうと言われても
心のまま、心のままよと
思うて来たのみにて
何か間違うたのか
そりゃ何かは間違うたろう
日ノ本の国の
日が昇ろうと沈もうと
何をも感じられぬま ....
ひとりぼっち、の人は
ひとりぼっちの景色を
知っていて
遠くを静かにみつめている
たまに夜半の丘に立っては
叫んだり泣いたりしている
眠れば星雲の渦にまかれて
わからない ば ....
嗚呼
此処は夢の中なのだと気がついて
脱ぎ捨てるように目が覚めた
はて
どんな夢だったか
あそこに置いてきた私の抜け殻は
憑き物がなくなった今
あの場所でどうしているだろう
一夜に十ばかりの夢を見続けよ
坂下り真っ直ぐ一つの夢に入る
満月や蓋を開けたる箱一個
破船一つ夏至の最中を過ぎ行けり
からす瓜繁茂しており十の首
紫陽花や十児を抱く物 ....
そんな気持ちになったので
センベロしてみた
千円でベロベロになるほど飲ませてくれる店が下町にあるらしい
「たきおかとカドクラ、ハシゴするけど来る?」
とツレに聞いたら
空腹を我慢でき ....
もしも今までに負った傷跡を無くせたなら
傷1つない綺麗な身体になるけれど
それで本当に綺麗と言えるだろうか
心に傷を負ったからこそ
前に立ち向かうことができる
身体に傷を負ったからこそ
....
闇に向かってパスタ巻いている
笑って過ごしても一日
泣いて過ごしても一日
同じ一日なら
笑って過ごしたいね
時間は巻き戻せないのだから
こどもとさんぽしてると
へんなところでそだってるよ
とおしえてくれる
おとなにみえないものが
みえるんだね
きになって
しかたがないんだね
おとなにみえないもの
それはみえないのではなく ....
ペン回しで入学できねーかなー
ケチャップ切らしちゃってと
大人の笑顔で彼女は言った
僕の目の前に置かれたのは
ケチャップがのっていない黄色い肥満体だった
まあいいさとスプウンを入れたのだが
腹から出てきたのは ....
130209
故旧忘れざるべからず
否定の連続の警告を無視する
微小粒子状物質の危険性に気付いた
利口な猿は笊の目をすり抜けてしまうから
もっと細かく編まねば ....
1月も終わりのとある平日。
かわいらしい小さなカフェに集う人々があった。
カフェに置いてある品々は、その多くが手作りのようで
ペンキ塗りの壁には、楽しげな手書きのイラスト、絵 ....
吊革に捕まろうと
子供が両手を精一杯伸ばしても
ぎりぎりで届かない
近くて遠い
輪っかを見つめている
その子は多分何年後かには
何も考えずにそこへ辿り着く
何年待っても、何年願っ ....
大晦日は
子供部屋のとびらを
あけておかなくてはならなかった
トシガミサマが来るので
トシガミサマ
というものがなにで
どんな姿をしているものなのか
わたしは知らない
ある年の ....
羊の顔をした王様が
宝の山に
背を向けて
ばたりと
雪崩れ込む。
なんでこんな顔になったんだっけかなぁ
背中にエメラルドが、金塊が
ちくちくと主張する
壁画にはこの ....
こんなに広い道だもの
迷ったって当たり前
たくさんある方向に
目移りしたって当たり前
プライドだって大事です
だけどね
それすら切り売りしないと生きられない
ぴりっと冷たい秋 ....
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遠くから聞こえてくる音楽
幾つものの輪が拡がって
自分の心のどこかで繋がっている
初めてスキップをした時、
いつだったんだろう?
....
旅先の朝
隣のテーブルは
幼子と祖母
みいちゃんは、
しんかんせんで、
あのね、あのね、
伝えたいことがあるのだ
オレンジジュースが
朝日にゆれる
私は
私のほんとうを ....
どんな美しいひとを
思って
いや、前にして
あなたは言葉を紡ぎだして
いるのだろう
甘く柔らかい感触は
いつも あたしの心を
くすぐるのだ
大きな体のどこに
少女のよ ....
鉛筆を研いでる間に書きたい事を忘れてしまう
(何もしなかった日)
デクノボウのまま突っ立っていた、あの日の青年。
谷底の闇でうずくまっていた、あの夜の青年。
人間を信じられなくなりそうな
分かれ道まで歩いてきた僕に
天におられる恩師の薄っすらとし ....
鏡に映る自らの
こころの内に湧き出ずる
喜びの泉
胸にそっと手をあてる
すこし太った と
しわだらけのあなたが言う
たしかに
しわの数はへっていないけれど
わずかに 浅くはなっている
一年ぶりに 団地にUターンしたのが良かったのか
また
独居 ....
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突然の雨に読みかけの新聞を掲げ
歩き出すと
ポタポタ
新聞紙に残る雨痕は
不思議に一定方向に跳ねが伸びて
跳んで
僕は誘われて歩いて行 ....
たいふういっか
が
台風一家だと
思い込んでいた頃
台風が去った朝
通学路には
一家が遊んだあとが
残されていた
なぎ倒された空き地の草
折られた柿の枝
おしゃかになった傘
....
牡牛座と双子座の間に生まれた
境界線を
漂う
定めを持って
牡牛座の子供たちと
双子座の子供たちの間で
戦争が起きて
俺の右手首の
歪なためらい傷が
二つを区別する
国境に ....
ケンタッキーが
応援している
いつかの
ケンタッキーが
いつかの
わたしたちを
ケンタッキー
として
夢から覚めると
午後は陽炎の中 寡黙に佇んでいた
翻る あなたの影だけが冷たい魚
見も知らぬ者同士 これが
いつかの夢ではないと言えるでしょうか
ひび割れた心象が決壊する時
....
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いつも何かが足りない気がする
いつも何か一言いい足りない
いつも何かを忘れている
いつも何か遅れている気がする
忘れてしまったもの ....
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