雨が季節を変えていく

寒いほどの涼しさを携えて
降り続ける雨は

万物に等しく降り注ぎ

木や花は
久しぶりの雨を
むさぼるように

乾いた大地は
雨を吸って潤い

人々 ....
見送る後ろ姿のせつなさは
一瞬で泡となった
困り顔
つたない「すいません」
バスに乗り遅れたことを
早鐘打たせながら
感謝する
この人に乗り遅れてはいけないと
粟立たせながら
ココロ ....
蝉の声が五月蠅い。

「うるさい」って読むんだよ。
知ってた?

ねぇ
『八月蝉い』のほうが 強烈だと思わない?
ばいばい
またねと別れた
君の小さな後ろ姿が人の波に消えたとき
思ったんだ

どんな{ルビ時代=ところ}にいたって
どんなに人に紛れてたって

君が君であること
僕が僕であること ....
壊される街 創られる街
ノスタルジーを感じるこの街は
一体どんなノスタルジーを壊して出来たのだろう
ノスタルジーを壊して出来るこれからの町は
一体どんなノスタルジーを創るのだろう
街が人を揺 ....
愛にカタチがないのはね

きっと カタチがあったら 壊れてしまうからなんだよ
今日のデートの話題は 『宗教と法と税金』

話を聞いている僕は楽しいけれど
うなづいているだけの僕に飽きてないのかな

あまりにも無知らしい僕に 母親は「新聞を読め」と言い
兄は「ニュ ....
やまのおくからウグイスのこえ

うまくなけないウグイスに

がんばれ がんばれ と 縁側から おばあちゃんのこえ


 ほーほけきょ


うまくなけた ウグイスに

おじょ ....
魂は巡る

卵となり サナギとなり ときには翅を持ち宙を翔る

魂は巡る

雲となり 雨となり ときには海となり地球を覆う


魂は巡る

塵となり 空気となり ときには星となり万物を照らす


魂は ....
吠える
獣のように大きく響き渡るような
そんなたいそうなものではなく

ただ
吠える
「俺だ!」と自己主張するにしては
物腰を気にして周りを気にして

吠える
元来声が小さいわ ....
Seaside ROCKを耳に飲むビール
  梅酒ロックの君と乾杯

我が国は 情熱の国 ジパングさ
  炎天下でもロックンロール

ノリノリで跳ねているはず ウサギさん
  月に中継  ....
僕らは生まれる前から 死への歩みを始めてる
親を選べることなく 浮き世へ放り出される

遺伝子と環境によって 能力値が決まっていく
裕福な家庭に憧れ 指をくわえ妬んでいく

  運命は切り ....
駅ナカのカフェで一休み
こんな時は甘いもの欲しかったりして
ストレス解消だからと自分に言い訳

隣の席にはおんなのひとがふたり
何やら話し込んでいる

意味深そうな話
そして遠い世界の ....
微かにまるみを帯びた水平線から
紺、と翡翠色は曖昧に溶け合い
蛍光色のブイを揺らしながら
海風がしろい道を無数に拓いている

目の前に置かれたグラスの透明も
水晶の粒と汗をかき
夕闇 ....
青から赤に変わる瞬間
私の前にいた男が左右を気にしながら走り抜けた

ここの信号機は長い 小さなため息が出た

青から赤への変化には 御丁寧に点滅というシグナルを発するくせに
赤から青への ....
  
 
庭に雑踏が茂っていた
耳をそばだてれば
信号機の変わる音や
人の間違える声も聞こえた
ふと夏の朝
熱いものが
僕の体を貫いていった
雑踏は燃え尽きた
かもしれないが
庭 ....
隣の部屋に 弟と 女の影が吸い込まれ
床がきしむ音がする 蛍光灯の紐が揺れる

少し大きいボリュームで B.G.Mをかけてれば
話しは しづらいだろう マスキングのつもりかな


あの ....
あなたのせいで
あの国は
白と黒と
二色の緑と
かわいい人形と
赤レンガの教会を目蔭をさして見上げたら
十字架が 落ちてくるように見えた
それは流れゆく雲の見せた錯覚

落ちてきたのは唯、その影


その日 空は嫌になる程 青くて
私は天に心を見透 ....
明日も生きていてね
と君は言う

たとえ明後日生き返るにしても
明日君が死んでしまったら
やはりそれは悲しいから

明日も生きていてね
と君は言う
なにかをかなしがるような眼で
ど ....
  白い肌 黒い髪 紅い唇

  細い腕 長い指 甘いくちづけ  


全部奪いたい 独り占めにしちゃいたい 
全部奪いたい 独り占めにしちゃいたい 
幼そうに聞 ....
八月が終わらなければいいと
願っていた

そのときわたしは
小学五年生で
朝顔を上手に育てることが出来なかった
そして
支柱にぴよぴよと巻き付いた
枯れた朝顔に
まだ毎朝ぼんやりと水 ....
うめくような寝言に目が覚めた
眠い目をこすりながら立ち上がって覗き込むと 奇妙な姿勢の君がいた
2時間ドラマで警察官が現場検証するシーンが頭をよぎったけれど
寝言を言う死体は考えにくいから 何か ....
俵万智
口説くつもりで
{ルビ三十一=みそひと}の
詩をしたためて
いったりきたり
あるひとが言った

  世の中の戦争は
  おとこが起こしたもの
  おんなには罪の無いはなし

そして
ほかのあるひとが言った

  そんなおとこを産み
  育てたのは
  わ ....
リノリウムの床に 不安定な緑
君は まだ 息をしている 午前0時過ぎ

祈りのために組まれた手は
逆に濃い絶望を想起させ
消えないランプは手術がまだ終わらないことを知らせている

「良い ....
夏ごとに
おしゃれになってゆくおまえが
自慢のミュールで前を行く
{引用=
(なぁ、おまえが選んだっていう
(このお父さんの水着
(ちょっと
(トロピカル過ぎやしないか

いつか
 ....
銀幕の中
貴女に焦がれる
紙コップを手に
今日もぶらつく街中
オレンジジュースの曲がり角
毎夜飲み干す
ぬるい橙
「ラブアンドピース」緑川ぴの
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=128847


アオザイの揺らめきはあのときのままではない。アオザイは民族衣装なので ....
少しずつ
明かりが点り始めた街を
歩道橋から眺める

気ままな
散歩の途中で

緩やかなカーブを描いて
線路の上を走る電車
朝に出掛けた人達も
またこの街に
戻ってくるんだ

 ....
プル式さんのおすすめリスト(2394)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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魂は巡る- 北大路京 ...携帯写真+ ...4*07-8-19
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